森美術館・芝浦工業大学と共同でデジタルハリウッド大学院生が「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」を3DCGで映像表現
[11/09/26]
提供元:PRTIMES
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日本初の株式会社による専門職大学院、デジタルハリウッド大学大学院では、9月17日より森美術館にて開催中の、「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」(以下「メタボリズムの未来都市展」)に特別協力させていただいております。
「メタボリズムの未来都市展」は、戦後日本を代表する、世界で最も知られた日本の建築運動「メタボリズム」を振り返る、初の展覧会です。
今回、デジタルハリウッド大学院では、森美術館、芝浦工業大学と共同で「メタボリズムの未来都市展」の映像制作に携わりました。
昨年の9月、森美術館からの依頼でプロジェクトが開始されました。
メタボリズム展の企画者の一人である芝浦工業大学の八束はじめ教授の研究室が、数年にわたり当時の図面や資料から三次元モデルデータを作成しておりましたが、その映像化にあたり本大学院の院生らが、その映像を3DCGにて製作することとなりました。
芝浦工業大学・建築学科、デジタルハリウッド大学院・メタボリズム展に於ける建築CG映像制作プロジェクト、それぞれの特徴を生かした、“学学連携”のプロジェクトとなりました。
本大学院では、小倉以索准教授がディレクションと制作進行を担い、CG映像制作が得意な院生たちが本制作プロジェクトに参加し、メタボリズムの建築家たち、それぞれのプロジェクトを院生が仕上げるというものになりました。
提供をしたのは、以下の7本のCGアニメーションです。
<デジタルハリウッド大学院・メタボリズム展に於ける建築CG映像制作プロジェクト>
(作品名・大学院生の名前)
空中都市 -新宿計画 : 大島ダヴィッド
海洋都市うなばら : 小泉薫央
江東計画 : 増田彩乃
東京計画1961―Helix計画 : 石渡将史
築地再開発計画 : 磯邉徹
東京計画1960 : 石渡将史・磯邉徹
空中都市 -渋谷計画 : 小泉薫央
制作を進める中、当時の資料では、建物の材料などが記載されていない
ものも多く、ひとつひとつ関係者との確認を進めながらの作業となりました。
アニメーションはHDクオリティでのレンダリングを行い、このために60台
のPCと本学のレンダリングファームがフル回転することになりました。
展示会場内で見ることができる横7mのアニメーション映像は圧巻であり、
展覧会のハイライトのひとつともなっております。
1960年当時、メタボリズム運動に参加された建築家の方々からも、CGアニ
メーションならではの視点移動する動画を非常に喜んでくださいました。
『数百メートルの建築物が、新宿、渋谷、築地、江東区に存在している
ような世界をご覧になれば、メタボリズムを御存じない方でも、未来の東京
に驚愕すると思いますので、是非、お楽しみください。』
(デジタルハリウッド大学院・准教授:小倉)
【メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン 開催概要】
http://www.mori.art.museum/
<展覧会について>
建築家たちが夢見た理想の都市像「メタボリズム」を振り返る、初の展覧会
1960年代の日本に、未来の都市像を夢見て新しい思想を生み出した建築家
たちがいました。丹下健三に強い影響を受けた、黒川紀章、菊竹清訓、
槇文彦といった建築家たちを中心に展開されたその建築運動の名称は「メタ
ボリズム」。生物学用語で「新陳代謝」を意味します。
それは、環境にすばやく適応する生き物のように次々と姿を変えながら増殖
していく建築や都市のイメージでした。東京湾を横断して伸びていく海上都
市、高く延びるビル群を車が走る空中回廊でつないだ都市など、その発想の
壮大さには驚かされます。
メタボリズムが提唱されたのは、戦争で荒廃した日本が復興し高度経済成長
期へと移行した時代です。そこには理想の都市を通じて、よりよいコミュニ
ティをつくろうという思いもありました。
この展覧会は世界で初めて、メタボリズムを総括する展覧会になります。
日本が大きな転換点に直面している今だからこそ知りたい、建築や都市の
ヒントが詰まっています。
本展は4つのセクションと、特設のメタボリズム・ラウンジで展開します。
Section 1 メタボリズムの誕生
日本で生まれ、世界を巻き込んだ建築運動「メタボリズム」。中でも都市の
スケールで建築を考えた丹下健三は、メタボリズムの誕生に大きな影響を与
えています。この章では戦後日本の建築・都市デザインの原点となった丹下
による戦災復興計画《広島ピースセンター》と、1960年に提案されたマニフ
ェスト『METABOLISM/1960 - 都市への提案』で発表された未来都市の構想を
中心に、戦中戦後の都市デザインの変遷をたどります。
Section 2 メタボリズムの時代
メタボリズムの思想は未完の未来都市計画だけでなく、実験的な建築となっ
て実現されました。このセクションでは丹下健三らによる東京湾を横断する
画期的な海上都市のアイデア《東京計画1960》、メタボリズムを象徴する脱
着可能なカプセルによる都市住宅《中銀カプセルタワービル》、工場で作っ
た部品を誰でも組み立てられるようにしたプレハブ住宅の原点《南極観測隊
昭和基地》など、都市構想から公共建築、住宅まで幅広く展開された活動を
紹介します。
Section 3 空間から環境へ
メタボリズムは建築や都市にとどまらず「環境」というキーワードを軸に、
デザインやアートなどとも深く関わっていました。その結果の一つが1966年
に開かれた「空間から環境へ」という展覧会です。また、1970年の大阪万博
は「環境」をテーマにさまざまなジャンルが統合されたイベントでもありま
した。このセクションでは「空間から環境へ」展に参加したアーティスト、
山口勝弘やグラフィック・デザイナー、粟津潔らの作品を展示、あわせて大
阪万博を都市や建築の視点から紹介します。
Section 4 グローバル・メタボリズム
万博以降、丹下健三を始めとするメタボリズムの建築家たちは海外での活躍
の場を広げていきます。彼らはそこで、メタボリズムの思想をさまざまな形
で実践していきました。ここでは丹下健三によるマケドニアの首都の震災復
興計画《スコピエ都心部再建計画》、槇文彦の《リパブリック・ポリテクニ
ック》など、都市のスケールで展開された大型プロジェクトを紹介します。
未完、進行中のものも含め、世界、とくにアジアでの都市の発展にメタボリ
ズムがどのように寄与したのかを検証します。
主 催:森美術館、UIA2011 東京大会 日本組織委員会、日本経済新聞社
企 画:森美術館(南條史生、前田尚武『(プロジェクト・マネージャー)、
片岡真実、田篭美保)、メタボリズム研究会(代表:八束はじめ、
浅田真理、今村創平、太田佳代子、金子祐介、菊池 誠、クワァ
ン・セン、戸田 穣、豊川斎赫、南後由和、日埜直彦、松下希和、
水谷晃啓、山名善之)
専門委員:磯崎 新、栄久庵憲司、大谷幸夫、川添 登、菊竹清訓、藤森照信、
槇 文彦、八束はじめ
特別協力:黒川かこ、黒川未来夫、丹下孝子、丹下憲孝、有限会社粟津デザ
イン室、株式会社大高建築設計事務所、
株式会社黒川紀章建築都市設計事務所、株式会社丹下都市建築設
計、デジタルハリウッド大学院、独立行政法人日本万国博覧会記
念機構
後 援:文化庁、東京都、社団法人日本建築学会、社団法人日本建築家協
会、社団法人日本都市計画学会、財団法人都市計画協会
協 賛:株式会社大林組、三建設備工業株式会社、パナソニック電工株式
会社、清水建設株式会社、新菱冷熱工業株式会社、東京ガス株式
会社、株式会社日本設計、株式会社入江三宅設計事務所、鹿島建
設株式会社、株式会社九電工、株式会社建築設備設計研究所、三
機工業株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社 日建設計、株式
会社関電工、株式会社きんでん、株式会社駒井ハルテック、株式
会社トーエネック、YKK AP株式会社
助 成:モンドリアン財団
協 力:シャンパーニュ ニコラ・フィアット、ボンベイ・サファイア
会場:森美術館 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階
入館料(税込):一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、子供(4歳-中学生)500円
※上記の入館料で同時開催の「MAM PROJECT 015: ツァン・キンワー」展
および展望台 東京シティビューにもご入館いただけます。ご利用当日のみ有効。
※スカイデッキへは別途料金300円がかかります(子供は無料)。
開館時間:10:00-22:00(火曜のみ17:00まで)
※1月3日(火)は22:00まで
※入館は閉館時間の30分前まで
※会期中無休
前売りチケット発売中:一般1,200円、学生(高校・大学生)900円、子供(4歳-中学生)500円
ご購入先:チケットぴあ[Pコード:764-780]にてご購入いただけます。
お問い合わせ
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
アクセス:(六本木ヒルズまで)
東京メトロ日比谷線「六本木駅」徒歩0分 (コンコースにて直結)。
都営地下鉄大江戸線「六本木駅」徒歩4分。
都営地下鉄大江戸線「麻布十番駅」徒歩5分。
JR渋谷駅より都営01系統およびRH01系統バス(渋谷〜六本木ヒルズ)
「六本木ヒルズ」「六本木ヒルズけやき坂」下車。
JR品川、五反田駅より都営反96系統六本木循環バス(品川・五反田駅前〜六本木ヒルズ)
「六本木ヒルズ」「六本木ヒルズけやき坂」下車。