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2020年度大藪春彦賞受賞作家、注目の鬼才、赤松利市による初の随筆。『下級国民A』発売。

美しい国? 日本が? ―― この話、すべて真実。




[画像: https://prtimes.jp/i/11369/394/resize/d11369-394-451085-0.jpg ]

住所不定、無職。マンガ喫茶で書き上げた作品が大藪春彦新人賞を受賞し、衝撃のデビューを果たした鬼才による初の随筆。東京で住所不定に陥るまでの被災地での経験を書く。

http://books.cccmh.co.jp/list/detail/2414/

美しい国? 日本が? ―― この話、すべて真実。
石巻で、南相馬で福島で。
土木作業員の、除染作業員の、無数の「A」の、憎悪が渦巻く。
2020年度大藪春彦賞受賞作家、初の随筆。

バブル期は125名の社員を抱え、2400万円の年収があった「私」は、会社を破綻させたのち、兵庫県でコンサルティング業を営んでいた。 仕事は先細り、不安を覚えていた矢先、小さな土木会社を営む社長から、東北に仕事を探しにいってくれないかと持ち掛けられる。 東日本大震災が起きてから約半年。男性週刊誌に「狂乱の復興バブル」などという見出しが踊る時期だった。 月給40万、仕事が軌道に乗り儲けが出れば、それはきれいに折半しよう。 悪くない条件に乗って、私は仙台に入る。 しかし、女川町で最初の仕事を得たあたりから、雲行きが怪しくなる。 あくまで営業部長として東北に入った「私」まで、作業員の頭数として現場に出ることになったのだ。 そこには想像を絶する醜悪な現実があった。 住所不定、無職。 大藪春彦新人賞でデビューし、2020年に大藪春彦賞を受賞した注目の鬼才が書く初の随筆。

著者:赤松利市(あかまつ・りいち)
1956年、香川県出身。関西大学文学部卒業後、大手消費者金融会社に入社。上場準備の激務をこなした結果、燃え尽き症候群となり、30歳を前に退社。35歳でゴルフ場の芝生管理の仕事で起業。年収は二千万円を超えたが、精神病を患った娘とともに暮らす生活の中で会社が回らなくなり、仕事も家庭も破綻。
2011年の東日本大震災後、宮城県で土木作業員、福島県で除染作業員を経験する。所持金五千円で上京した後は、風俗店の呼び込みなどで食いつなぎながら「住所不定」の生活を送り、漫画喫茶で書き上げた『藻屑蟹』(徳間書店)で第一回大藪春彦新人賞を受賞する。
著書に『鯖』『犬』(徳間書店)、『ボダ子』(新潮社)、『純子』『らんちう』(双葉社)、『女童』(光文社)など。2020年、『犬』で第22回大藪春彦賞受賞。

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