【プレスリリース】最新報告書 公教育への機会、家庭の経済状況で最大18倍差
[15/01/26]
提供元:PRTIMES
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貧困層と富裕層との格差是正を求める
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-801876-0.jpg ]
※本信は、ユニセフ本部(ニューヨーク)の発信情報を元に日本ユニセフ協会が翻訳、
独自に編集したものです。
※原文は http://j.mp/uni_pr78743 、報告書の原文は http://j.mp/uni_edu_2015 で
ご覧いただけます。
【2015年1月22日 ダボス(スイス)発】
ユニセフは22日、新たな報告書『教育と公平性への投資事例(英語表記:The
Investment Case for Education and Equity)』を発表。世界の多くの国において、
(各国の)子どもたちへの教育に投じられる公的資金は、最も貧しい20%の世帯の
子どもへ投じられる額が、最も裕福な20%の世帯の子どもへの額と比べて、著しく
少ないことが明らかになりました。その格差は最大18倍にもなります。
報告書によると、公教育への資金のうち、最も高い教育を受ける上位10%の学生に
配分されている資金は、低所得国では平均46%、低中所得国では26%にのぼります。
このような不均衡さは、通常最もレベルの高い教育を受けている裕福な世帯の
子どもに、有利に働きます。
本報告書(ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援により、本年ユニセフに
より発表されるシリーズの初回版)では、教育に投じられる公的資金に対し、
公平性により重きを置いた支出を、強く提言しています。貧困や紛争下にある子ども、
女の子、言語的少数派に属している子ども、障がいのある子どもが最も社会から取り
残されており、これらの子どもたちが必要とする支援を優先するよう、政府に呼び
掛けています。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-689286-2.jpg ]
「世界には初等・中等教育学齢期の子どもが約10億人います。それは、教育への
投資理由が10億存在することでもあります。この約10億人のうち、あまりにも多くの
子どもたちが、貧困や紛争、障がい、民族性、ジェンダーにおける差別により、質の
高い教育を受けられていません。この状況を変えるために、私たちは現状の慣習を
根本的に見直さなければいけません」とユニセフ事務局次長、ヨカ・ブラントは
述べます。
報告書はまた、さらなる深刻な危機が教育に及んでいると強調しています。学校教育
へのアクセスが増加しているという進展の一方で、5,800万人の小学校学齢期の
子どもが学校に通えていません。ミレニアム開発目標の目標2(初等教育の完全普及
の達成)は、未達成になることが明らかです。これに加えて現在、学校に通って授業
を受けている子どもの多くが、実際に学習していません。4年生になる子ども
1億3,000万人は、読むことや計算の基礎を習得していない、ということがデータに
よって明らかになりました。
この状況は学齢児人口が増加するにつれ、悪化する見込みです。基礎教育の完全普及を
達成するには、2030年までに、さらに6億1,900万人の3〜15歳までの学齢期の子どもを
就学させなくてはなりません。今日と比較すると、57%の増加となる数です。
それにもかかわらず、教育における公的資金の額は減少しています。低所得国46カ国
では基礎教育の普及への資金の割り当てが年間で260億米ドル不足している状況です。
また2009年以降、教育分野への政府開発援助は10%減少しています。この状況を大局的
に見ると、世界の高利益企業トップ15が生み出す年間利益の合算額のわずか5%で、
この資金間格差が解消されることになります。
ユニセフは報告書で、教育分野への支出の増加と、より効果的な資金の活用、より
公平な分配の確保を、政府やドナーに向けて要請しています。また、民間セクターも、
教育分野へ資源を動員するにあたり、極めて重要な役割を果たすとしています。
「根強い貧困の悪循環と、子どもや家族、国々の不利益を絶つことができるのは、
教育である、ということを私たちは前々から理解しています。しかしそれには、政府と
民間によってより多くの資金投入が行われるだけではなく、それらが、より賢明に教育
分野へ活用される必要があるのです」(ブラント事務局次長)
* * *
[画像3: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-476144-1.jpg ]
教育と公平性への資金投入に関して各国政府、ドナー、民間セクターに以下を求めます。
政府への要請:
・ (教育に)より多くの資金投入を行う。教育への資金割り当てがあまりにも限られて
いる。国がより多くの資金を国内予算から投じることは可能、且つ不可欠である。
・公平性における格差を縮めるため、最も不利な立場に置かれている子どもたちや地域
に対し、明示的に焦点があたることを考慮した、予算配分政策を採用する。
・低所得国の国々の政府は基礎教育を優先し、中所得国の国々は中等教育や技術・職業
訓練教育を優先して資金投入する。高所得国は高等教育に重点的に取り組む。
・教育へのアクセスと学習内容に、最も大きな影響がある形での資金投入が必要。費用
対効果が最も高い介入方法や政策が何なのか、裏付けとなる強力な根拠をもって個々
の国のケースに応じて特定する。
・特に低学年を対象にした学習評価システムを強化する。社会から取り残された子ども
に関するよりよいデータを集める。特に、通学への障壁が取り除かれるよう、障がい
のある子どもの教育へのアクセス状況に関するデータを収集する。
・コミュニティや親、子どもたちに対し、教育の成果に関する説明責任を果たす。
・排斥された子どもや若者が教育を得るための機会として、非正規(公式学校外)教育、
もしくは就学支援プログラム教育を提供する。
ドナーへの要請:
・教育分野への支援を増加する必要がある。外部資金は不十分であり、2009年以降、
教育への政府開援助資金は10%削減されている。
・低所得国の就学前・初等・中等教育への支援に焦点をあてる。
・世界の人道支援の資金10%を教育分野に割り当てる。
民間セクターへの要請:
・教育分野に投資し、教育分野への資源動員に関して、より重要な役割を果たす。
・企業活動における事業目標と実践を、教育の開発目標と連携するべきである。
* * *
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Elissa Jobson, ユニセフ本部(ニューヨーク),
Tel: +1 917 340 3017, ejobson@unicef.org
■画像・映像素材のお貸し出しについて
ユニセフ本部サイト内にて、画像・映像のお貸し出しを行っています(無償)。
ご使用に当たっては下記の事項をご確認・遵守いただきますよう、お願いいたします。
本信:
http://j.mp/15Boiay
その他:
http://weshare.unicef.org/mediaresources
・ユニセフの支援活動やその背景となる状況の説明としての使用
・画像・映像の編集・加工・トリミングは禁止
・提供元の記載>提供:(公財)日本ユニセフ協会
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Elissa Jobson, ユニセフ本部(ニューヨーク),
Tel: +1 917 340 3017, ejobson@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-801876-0.jpg ]
※本信は、ユニセフ本部(ニューヨーク)の発信情報を元に日本ユニセフ協会が翻訳、
独自に編集したものです。
※原文は http://j.mp/uni_pr78743 、報告書の原文は http://j.mp/uni_edu_2015 で
ご覧いただけます。
【2015年1月22日 ダボス(スイス)発】
ユニセフは22日、新たな報告書『教育と公平性への投資事例(英語表記:The
Investment Case for Education and Equity)』を発表。世界の多くの国において、
(各国の)子どもたちへの教育に投じられる公的資金は、最も貧しい20%の世帯の
子どもへ投じられる額が、最も裕福な20%の世帯の子どもへの額と比べて、著しく
少ないことが明らかになりました。その格差は最大18倍にもなります。
報告書によると、公教育への資金のうち、最も高い教育を受ける上位10%の学生に
配分されている資金は、低所得国では平均46%、低中所得国では26%にのぼります。
このような不均衡さは、通常最もレベルの高い教育を受けている裕福な世帯の
子どもに、有利に働きます。
本報告書(ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援により、本年ユニセフに
より発表されるシリーズの初回版)では、教育に投じられる公的資金に対し、
公平性により重きを置いた支出を、強く提言しています。貧困や紛争下にある子ども、
女の子、言語的少数派に属している子ども、障がいのある子どもが最も社会から取り
残されており、これらの子どもたちが必要とする支援を優先するよう、政府に呼び
掛けています。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-689286-2.jpg ]
「世界には初等・中等教育学齢期の子どもが約10億人います。それは、教育への
投資理由が10億存在することでもあります。この約10億人のうち、あまりにも多くの
子どもたちが、貧困や紛争、障がい、民族性、ジェンダーにおける差別により、質の
高い教育を受けられていません。この状況を変えるために、私たちは現状の慣習を
根本的に見直さなければいけません」とユニセフ事務局次長、ヨカ・ブラントは
述べます。
報告書はまた、さらなる深刻な危機が教育に及んでいると強調しています。学校教育
へのアクセスが増加しているという進展の一方で、5,800万人の小学校学齢期の
子どもが学校に通えていません。ミレニアム開発目標の目標2(初等教育の完全普及
の達成)は、未達成になることが明らかです。これに加えて現在、学校に通って授業
を受けている子どもの多くが、実際に学習していません。4年生になる子ども
1億3,000万人は、読むことや計算の基礎を習得していない、ということがデータに
よって明らかになりました。
この状況は学齢児人口が増加するにつれ、悪化する見込みです。基礎教育の完全普及を
達成するには、2030年までに、さらに6億1,900万人の3〜15歳までの学齢期の子どもを
就学させなくてはなりません。今日と比較すると、57%の増加となる数です。
それにもかかわらず、教育における公的資金の額は減少しています。低所得国46カ国
では基礎教育の普及への資金の割り当てが年間で260億米ドル不足している状況です。
また2009年以降、教育分野への政府開発援助は10%減少しています。この状況を大局的
に見ると、世界の高利益企業トップ15が生み出す年間利益の合算額のわずか5%で、
この資金間格差が解消されることになります。
ユニセフは報告書で、教育分野への支出の増加と、より効果的な資金の活用、より
公平な分配の確保を、政府やドナーに向けて要請しています。また、民間セクターも、
教育分野へ資源を動員するにあたり、極めて重要な役割を果たすとしています。
「根強い貧困の悪循環と、子どもや家族、国々の不利益を絶つことができるのは、
教育である、ということを私たちは前々から理解しています。しかしそれには、政府と
民間によってより多くの資金投入が行われるだけではなく、それらが、より賢明に教育
分野へ活用される必要があるのです」(ブラント事務局次長)
* * *
[画像3: http://prtimes.jp/i/5176/412/resize/d5176-412-476144-1.jpg ]
教育と公平性への資金投入に関して各国政府、ドナー、民間セクターに以下を求めます。
政府への要請:
・ (教育に)より多くの資金投入を行う。教育への資金割り当てがあまりにも限られて
いる。国がより多くの資金を国内予算から投じることは可能、且つ不可欠である。
・公平性における格差を縮めるため、最も不利な立場に置かれている子どもたちや地域
に対し、明示的に焦点があたることを考慮した、予算配分政策を採用する。
・低所得国の国々の政府は基礎教育を優先し、中所得国の国々は中等教育や技術・職業
訓練教育を優先して資金投入する。高所得国は高等教育に重点的に取り組む。
・教育へのアクセスと学習内容に、最も大きな影響がある形での資金投入が必要。費用
対効果が最も高い介入方法や政策が何なのか、裏付けとなる強力な根拠をもって個々
の国のケースに応じて特定する。
・特に低学年を対象にした学習評価システムを強化する。社会から取り残された子ども
に関するよりよいデータを集める。特に、通学への障壁が取り除かれるよう、障がい
のある子どもの教育へのアクセス状況に関するデータを収集する。
・コミュニティや親、子どもたちに対し、教育の成果に関する説明責任を果たす。
・排斥された子どもや若者が教育を得るための機会として、非正規(公式学校外)教育、
もしくは就学支援プログラム教育を提供する。
ドナーへの要請:
・教育分野への支援を増加する必要がある。外部資金は不十分であり、2009年以降、
教育への政府開援助資金は10%削減されている。
・低所得国の就学前・初等・中等教育への支援に焦点をあてる。
・世界の人道支援の資金10%を教育分野に割り当てる。
民間セクターへの要請:
・教育分野に投資し、教育分野への資源動員に関して、より重要な役割を果たす。
・企業活動における事業目標と実践を、教育の開発目標と連携するべきである。
* * *
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Elissa Jobson, ユニセフ本部(ニューヨーク),
Tel: +1 917 340 3017, ejobson@unicef.org
■画像・映像素材のお貸し出しについて
ユニセフ本部サイト内にて、画像・映像のお貸し出しを行っています(無償)。
ご使用に当たっては下記の事項をご確認・遵守いただきますよう、お願いいたします。
本信:
http://j.mp/15Boiay
その他:
http://weshare.unicef.org/mediaresources
・ユニセフの支援活動やその背景となる状況の説明としての使用
・画像・映像の編集・加工・トリミングは禁止
・提供元の記載>提供:(公財)日本ユニセフ協会
■ 本件に関するお問い合わせ
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TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
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Tel: +1 917 340 3017, ejobson@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
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