【岡山大学】木材由来、電気特性と3D構造をカスタマイズできるナノ半導体を創出 -持続可能なエレクトロニクスの実現に道-
[22/04/30]
提供元:PRTIMES
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大阪大学と東京大学、九州大学、岡山大学の共同研究成果です!
2022(令和4)年 4月 29日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
[画像1: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-4624f57f68fdf889c6fc-0.jpg ]
<研究成果のポイント>
木材由来、電気絶縁性のナノセルロースをナノ半導体に変換することに成功
目的や用途に応じて、電気特性と3D構造を広範かつ系統的にカスタマイズ可能。ウェアラブルセンサやバイオ燃料電池発電用途における有用性も実証
全て木材由来、持続可能なエレクトロニクスに向けた端緒を拓く成果として期待
◆概 要
大阪大学産業科学研究所の古賀大尚准教授、東京大学大学院工学系研究科の長島一樹准教授、高橋綱己特任准教授、九州大学大学院総合理工学研究院の末松昂一助教、岡山大学異分野融合先端研究コアの仁科勇太研究教授らの研究グループは、木材由来のナノセルロースを用いて、電気特性と3D構造を幅広く制御できるナノ半導体の創出に成功しました。
環境調和型の次世代エレクトロニクスに向け、持続可能な電子デバイスの開発が希求されています。古賀准教授らの研究グループは、持続可能な生物資源、木材ナノセルロース由来の紙「ナノペーパー」を用いて、紙の電子ペーパーや生分解性ペーパーメモリといった環境調和型の電子デバイスを世界に先駆けて開発してきました。しかし、ナノペーパーは電気を通さない完全な絶縁体であったため、これまでは主に基材としての利用にとどまっており、電子デバイスとして動作させるためには枯渇性資源由来の半導体が不可欠でした。
今回の研究では、ナノペーパーによる紙ならではの3D構造設計技術、および、段階的炭化・形態保持炭化技術を駆使し、絶縁体〜準導体まで系統的な電気特性制御が可能、かつ、ナノ〜マイクロ〜マクロのトランススケールで3D構造制御が可能な新奇ナノ半導体を得ることに成功しました。これにより、目的や用途に応じた電子機能や3D構造のカスタマイズが可能になり、全て木材由来の電子デバイスを作製することも夢ではなくなります。持続可能なグリーン・エレクトロニクスの実現に向けた道を拓く成果として期待されます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-3dbe85766b20d5f32e74-1.jpg ]
図1 木材ナノセルロース由来、電気特性と3D構造をカスタマイズ可能な新奇ナノ半導体の作製戦略・概要図
[画像3: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-2e6d990946e43b632e9f-2.jpg ]
図2 ナノペーパーの段階的・形態保持炭化により得られる半導体(ナノペーパー半導体)の(a)広範かつ系統的に制御可能な電気特性、および、(b)ナノ〜マイクロ〜マクロのトランススケールで制御可能な3D構造
[画像4: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-eb22d74c8a8b4c8abfa2-3.jpg ]
図3 ナノペーパー半導体を用いたデモンストレーション
(a)ウェアラブル水蒸気センシングによる飛沫モニタリング
ウォッシャブルマスク:呼吸に合わせて電気抵抗値が脈動⇒飛沫が漏れている、サージカルマスク:飛沫を吸着したマスク表面の湿度が上がり徐々に電気抵抗値低下⇒飛沫は漏れていない
(b)グルコースバイオ燃料電池発電
グラファイトより14倍高いパワー密度、LED点灯に十分な発電性能
◆特記事項
本研究成果は、2022年4月27日(水)午前0時(日本時間)に米国科学誌「ACS Nano」(オンライン)に掲載されます。
タイトル:“Nanocellulose Paper Semiconductor with a 3D Network Structure and Its Nano–Micro–Macro Trans-Scale Design”
著 者 名:Hirotaka Koga, Kazuki Nagashima, Koichi Suematsu, Tsunaki Takahashi, Luting Zhu, Daiki Fukushima, Yintong Huang, Ryo Nakagawa, Jiangyang Liu, Kojiro Uetani, Masaya Nogi, Takeshi Yanagida, Yuta Nishina
なお、本研究は、JST 創発的研究支援事業(JPMJFR2003)、JST さきがけ(JPMJPR19J7)、JST CREST(JPMJCR18R3)、JSPS科研費「基盤研究B」(JP18H02256)・「新学術領域研究(水圏機能材料)」(20H05224)、物質・デバイス領域共同研究拠点:人・環境と物質をつなぐイノベーション創出ダイナミック・アライアンスにおける共同研究「COREラボ」(20186002)、日本国際賞平成記念研究助成、MEXTナノテクノロジープラットフォーム事業(JPMXP09S21OS0029)の支援を受けて行われました。
◆詳しいプレスリリースについて
木材由来、電気特性と3D構造をカスタマイズできるナノ半導体を創出-持続可能なエレクトロニクスの実現に道-
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220427-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
大阪大学 産業科学研究所 准教授 古賀 大尚(こが ひろたか)
TEL:06-6879-8442
FAX:06-6879-8444
<プレスリリースに関すること>
・大阪大学 産業科学研究所 広報室
TEL:06-6879-8524
FAX:06-6879-8524
・東京大学 大学院工学系研究科 広報室
TEL:03-5841-0235
・九州大学 広報室
TEL:092-802-2130
・岡山大学 総務・企画部 広報課
TEL:086-251-7292
・科学技術振興機構 広報課
TEL:03-5214-8404
FAX:03-5214-8432
<JST創発的研究支援事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 創発的研究支援事業推進室 担当:中神 雄一(なかがみ ゆういち)
TEL:03-5214-7276
FAX:03-6268-9413
<岡山大学の仁科勇太研究教授に関すること>
岡山大学 異分野融合先端研究コア
岡山大学大学院自然科学研究科 応用化学専攻 機能分子工学研究室
研究教授 仁科勇太
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 新技術研究センター
TEL:086-251-8718
http://www.tt.vbl.okayama-u.ac.jp/index.html
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年4月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000603.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021〜2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
[画像5: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-bc1fd204f479746b2f29-4.jpg ]
2022(令和4)年 4月 29日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
[画像1: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-4624f57f68fdf889c6fc-0.jpg ]
<研究成果のポイント>
木材由来、電気絶縁性のナノセルロースをナノ半導体に変換することに成功
目的や用途に応じて、電気特性と3D構造を広範かつ系統的にカスタマイズ可能。ウェアラブルセンサやバイオ燃料電池発電用途における有用性も実証
全て木材由来、持続可能なエレクトロニクスに向けた端緒を拓く成果として期待
◆概 要
大阪大学産業科学研究所の古賀大尚准教授、東京大学大学院工学系研究科の長島一樹准教授、高橋綱己特任准教授、九州大学大学院総合理工学研究院の末松昂一助教、岡山大学異分野融合先端研究コアの仁科勇太研究教授らの研究グループは、木材由来のナノセルロースを用いて、電気特性と3D構造を幅広く制御できるナノ半導体の創出に成功しました。
環境調和型の次世代エレクトロニクスに向け、持続可能な電子デバイスの開発が希求されています。古賀准教授らの研究グループは、持続可能な生物資源、木材ナノセルロース由来の紙「ナノペーパー」を用いて、紙の電子ペーパーや生分解性ペーパーメモリといった環境調和型の電子デバイスを世界に先駆けて開発してきました。しかし、ナノペーパーは電気を通さない完全な絶縁体であったため、これまでは主に基材としての利用にとどまっており、電子デバイスとして動作させるためには枯渇性資源由来の半導体が不可欠でした。
今回の研究では、ナノペーパーによる紙ならではの3D構造設計技術、および、段階的炭化・形態保持炭化技術を駆使し、絶縁体〜準導体まで系統的な電気特性制御が可能、かつ、ナノ〜マイクロ〜マクロのトランススケールで3D構造制御が可能な新奇ナノ半導体を得ることに成功しました。これにより、目的や用途に応じた電子機能や3D構造のカスタマイズが可能になり、全て木材由来の電子デバイスを作製することも夢ではなくなります。持続可能なグリーン・エレクトロニクスの実現に向けた道を拓く成果として期待されます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-3dbe85766b20d5f32e74-1.jpg ]
図1 木材ナノセルロース由来、電気特性と3D構造をカスタマイズ可能な新奇ナノ半導体の作製戦略・概要図
[画像3: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-2e6d990946e43b632e9f-2.jpg ]
図2 ナノペーパーの段階的・形態保持炭化により得られる半導体(ナノペーパー半導体)の(a)広範かつ系統的に制御可能な電気特性、および、(b)ナノ〜マイクロ〜マクロのトランススケールで制御可能な3D構造
[画像4: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-eb22d74c8a8b4c8abfa2-3.jpg ]
図3 ナノペーパー半導体を用いたデモンストレーション
(a)ウェアラブル水蒸気センシングによる飛沫モニタリング
ウォッシャブルマスク:呼吸に合わせて電気抵抗値が脈動⇒飛沫が漏れている、サージカルマスク:飛沫を吸着したマスク表面の湿度が上がり徐々に電気抵抗値低下⇒飛沫は漏れていない
(b)グルコースバイオ燃料電池発電
グラファイトより14倍高いパワー密度、LED点灯に十分な発電性能
◆特記事項
本研究成果は、2022年4月27日(水)午前0時(日本時間)に米国科学誌「ACS Nano」(オンライン)に掲載されます。
タイトル:“Nanocellulose Paper Semiconductor with a 3D Network Structure and Its Nano–Micro–Macro Trans-Scale Design”
著 者 名:Hirotaka Koga, Kazuki Nagashima, Koichi Suematsu, Tsunaki Takahashi, Luting Zhu, Daiki Fukushima, Yintong Huang, Ryo Nakagawa, Jiangyang Liu, Kojiro Uetani, Masaya Nogi, Takeshi Yanagida, Yuta Nishina
なお、本研究は、JST 創発的研究支援事業(JPMJFR2003)、JST さきがけ(JPMJPR19J7)、JST CREST(JPMJCR18R3)、JSPS科研費「基盤研究B」(JP18H02256)・「新学術領域研究(水圏機能材料)」(20H05224)、物質・デバイス領域共同研究拠点:人・環境と物質をつなぐイノベーション創出ダイナミック・アライアンスにおける共同研究「COREラボ」(20186002)、日本国際賞平成記念研究助成、MEXTナノテクノロジープラットフォーム事業(JPMXP09S21OS0029)の支援を受けて行われました。
◆詳しいプレスリリースについて
木材由来、電気特性と3D構造をカスタマイズできるナノ半導体を創出-持続可能なエレクトロニクスの実現に道-
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220427-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
大阪大学 産業科学研究所 准教授 古賀 大尚(こが ひろたか)
TEL:06-6879-8442
FAX:06-6879-8444
<プレスリリースに関すること>
・大阪大学 産業科学研究所 広報室
TEL:06-6879-8524
FAX:06-6879-8524
・東京大学 大学院工学系研究科 広報室
TEL:03-5841-0235
・九州大学 広報室
TEL:092-802-2130
・岡山大学 総務・企画部 広報課
TEL:086-251-7292
・科学技術振興機構 広報課
TEL:03-5214-8404
FAX:03-5214-8432
<JST創発的研究支援事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 創発的研究支援事業推進室 担当:中神 雄一(なかがみ ゆういち)
TEL:03-5214-7276
FAX:03-6268-9413
<岡山大学の仁科勇太研究教授に関すること>
岡山大学 異分野融合先端研究コア
岡山大学大学院自然科学研究科 応用化学専攻 機能分子工学研究室
研究教授 仁科勇太
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス 新技術研究センター
TEL:086-251-8718
http://www.tt.vbl.okayama-u.ac.jp/index.html
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年4月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000603.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021〜2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
[画像5: https://prtimes.jp/i/72793/653/resize/d72793-653-bc1fd204f479746b2f29-4.jpg ]