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千葉大学災害治療学研究所と新日本空調による共同研究開始

放射線災害治療学研究をテーマに原発事故などあらゆる放射線災害に対応 より安全な医療体制と空調設備のあり方を確立

 国立大学法人千葉大学(学長 中山 俊憲)と新日本空調株式会社(代表取締役社長 前川 伸二)はこのほど、同大学災害治療学研究所と新日本空調による「原子力・放射線災害治療学共同研究部門」を設置し、共同研究を開始いたしました。
 本共同研究においては「放射線災害治療学研究」をメインテーマとして、原発事故など想定しうるあらゆる放射線災害に対応する、より安全な医療体制と空調設備のあり方を確立することを目的として研究を進めてまいります。




[画像: https://prtimes.jp/i/15177/720/resize/d15177-720-82f1ead0a1029777c568-0.png ]


 2023年2月に閣議決定された「GX 実現に向けた基本方針〜今後 10 年を見据えたロードマップ〜」では、原子力発電について「いかなる事情よりも安全性を優先し、原子力規制委員会による安全審査に合格し、かつ、地元の理解を得た原子炉の再稼働を進める」と明記されました。そこでは「安全神話からの脱却」を不断に問い直すとして、原発事故や放射線災害リスクに対する万全の備えが、改めて強く求められている状況です。特に、感染症クラスター対策なども施した安心・安全な避難空間や生活空間の確保は喫緊の対応を要する重要な課題であるとともに、放射線災害現場の最前線における安全な医療空間の確保や、医療を担う医師・医療従事者たちの健康被害を防ぐことにも対応が必要です。
 このような問題に対して、従来の医学における研究領域や研究設備だけでは十分に対応できず、課題解決のためには幅広い知見や技術を統合した新たな産学連携体制の整備が不可欠です。
 以上の背景のもと、本共同研究部門では、千葉大学の医学系/分子生物学系研究者、工学系研究者および新日本空調の研究者を中心に、千葉大学医学部附属病院の災害派遣医療チーム(DMAT)や国内外の放射線被ばく事故・原子力災害などに対応する緊急被ばく医療支援チーム(REMAT)、福島県立医科大学放射線健康管理学講座などの諸機関とも連携して研究を進めてまいります。

【千葉大学災害治療学研究所】
 レジリエンス社会構築に向けた「智の結集=総合知と社会実装の実現」を目指して、医学系のみならず、工学系や社会学、データサイエンスなど多様な学問領域が融合し、産官学が連携する新たなスタイルの研究所として2021年度に設立されました。多様化・激甚化する災害に伴う健康被害と社会的弊害に対応できる最先端集約型治療学の共創的研究拠点の創成と人材育成を行なっています。
【新日本空調株式会社】
 我が国における空調のパイオニアとして、長年にわたり空調を中心とする建築設備エンジニアリングを通じて生活・執務空間の快適性向上や産業興隆に多大な貢献をしてまいりました。その中でも原子力事業部は、1957年東海村における原子力研究炉の建設を始めとして沸騰水型炉原子力発電所を中心に各種原子力関連施設の建設、保守に長年関わってきた実績を有し、原発事故や放射線災害対策に応用可能な高い技術力・開発力を培ってきています。 
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