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シリア・アレッポ 23日以降、子ども96人が犠牲に 治療を受けられずに命を落としていく子どもたち【報道参考資料】

「状況は悪化の一途。子どもたちは毎日毎晩、恐怖の中に」 ダマスカスから、ユニセフ・シリア事務所広報官がコメント




[画像: http://prtimes.jp/i/5176/765/resize/d5176-765-857908-0.jpg ]

※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※シリア危機に関連する画像・動画は、http://weshare.unicef.org/Package/2AM4080EBUGC よりダウンロードいただけます。

【2016年9月28日 ダマスカス(シリア)発】
アレッポ東部で武力攻撃が激化し、子どもたちに与えている悪影響は深刻です。子どもたちの置かれた悲惨な状況について、アレッポで活動するスタッフやパートナー団体、この想像を絶する状態で子どもたちの命を守ろうとしている医療従事者と日々連絡を取り合っているユニセフ・シリア事務所広報チーフのキーラン・ドワイヤー(Kieran Dwyer)が、首都ダマスカスから以下のコメントを寄せました。

          * * *

「アレッポ東部では、無情な攻撃と爆撃にて、多くの子どもたちが被害を受けています。ユニセフが確認できただけでも、9月23日以降少なくとも96人の子どもが死亡、223人の子どもが負傷しその多くが重傷です。

アレッポ東部には10万人以上の子どもたちがいます。この人口密度の高い都市部が攻撃を受けるたびに、子どもたちが犠牲になっています。子どもたちとその家族は地下に隠れています。しかし、今は大量の爆弾が使われているため、 地下も危険です。アレッポ東部には子どもたちにとって安全な場所はないのです。

子どもたちは病院の床に、治療されないまま横たえられています。病院には十分な医師も医薬品もないのです。昨夜、私たちのパートナーであるひとりの医師は、彼の診療所には毎日大勢の負傷した子どもたちが運ばれてきて、そのあまりの数の多さゆえに、重傷の子どもたちの多くに治療を施すことができないまま死なせればならないという、医療従事者としてはあり得ない状況に追い込まれている、と語りました。医師が足りず、医薬品が足りず、器具も足りず、病院自体も攻撃の対象になっているのです。

状況は悪化の一途を辿っています。昨夜から今朝にかけて、2つの病院が攻撃されたことを、私たちの医療分野のパートナー団体が確認しました。 2つの病院ともに機能停止となったため、何千人もの子どもたちが緊急治療を受けられなくなります。

攻撃はアレッポ東部の住民25万人に安全な水を提供していた給水施設にも被害を与えました。 給水施設を失った人々は、汚染された井戸水を飲むしかないのです。水に起因する感染症の危険が非常に高まっており、子どもたちの置かれたすでに悲惨な状況に追い打ちをかけています。

ユニセフは、この何週間もの間、アレッポの子どもたちの生命線である水、栄養、医療分野の物資を届けるべく準備していますが、国際機関などによる車列が市東部に入るための許可はまだおりていません。今、子どもたちは切実に、命を繋ぐための支援を必要としています。

先の一時停戦の期間、子どもたちは外に出て遊ぶことができました。私たちは子どもたちがブランコで遊ぶのを見ることができました。再び子どもらしく生きることができた時間でした。しかし、それも束の間でした。今では子どもたちは、毎日、毎晩、恐怖の中で暮らしています。彼らは怪我をしただけでも、命の保証がないことを知っているのです。アレッポの全ての子どもたちとその家族のために、武力攻撃を終わらせなければなりません。子どもたちに対するおぞましい暴力は終わらせなければなりません。」

                    * * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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