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ヒューマンタッチ総研が独自分析 建設業主要各社の2020年3月期第2四半期決算まとめと今後の市場動向

建設業主要各社の2020年3月期 第2四半期決算まとめと今後の市場動向

 ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:高本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、総合工事業(ゼネコン)、土木工事業、電気設備工事業、管工事業、プラント・エンジニアリング業、住宅建設業の6業種に分けて、2020年3月期第2四半期決算から見る市場動向をまとめました。




[表: https://prtimes.jp/data/corp/5089/table/952_1.jpg ]


<全体概況>
■全業種で利益が増加、好調な決算が続く
 2020年3月期の第2四半期決算(連結)の各業種主要10社の実績を合計すると、第1四半期に続いてプラント・エンジニアリング業を除く5業種は増収増益となり好調な決算が続いています(図表1.)。また、純利益については6業種ともに大幅な増益となっており、6業種合計では前年同期比で41.5%増と大幅な伸びになっています。

【図表1. 各業種主要10社の2020年3月期第2四半期決算(連結)の実績合計】
[画像1: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-321914-0.jpg ]

*プラント・エンジニアリング業の前年同期の純利益は▲81,138百万円

以下、業種別に主要10社の決算を見ていきます。

<総合工事業(ゼネコン)>
■10社中9社が増収、うち7社が増収増益で、売上・利益ともに好調
 堅調な民間設備投資や公共投資を背景に10社中9社が増収、うち7社が増収増益となっています(図表2.)。非上場のフジタについても増収となっておりゼネコン業界全体で好調な決算だと考えられます。大手ゼネコン上位4社では、大林組、清水建設、大成建設の3社が増収増益で純利益は過去最高となっており、豊富な手持ち工事を順調に消化して利益を確保しています。鹿島建設は増収減益となっていますが、減益幅は第1四半期と比べて縮小しており、大手ゼネコン上位4社は好調な決算が続いていると言えます。そのような中、長谷工コーポレーションのみが、マンション工事の施工量減少による減収となり、前年同期に特別利益を計上した反動で純利益も大幅に減少しています。

【図表2. ゼネコン主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)の実績】
[画像2: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-149104-1.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成
*フジタについては非上場のため同社より取得した決算資料より作成

<土木工事業>
■10社中9社が増収、うち8社が増収増益、特に利益面での改善が顕著
 10社中9社が増収、うち8社が増収増益となり、非常に好調な決算になっています(図表3.)。道路舗装大手5社のNIPPO、前田道路、日本道路、東亜道路工業、世紀東急工業はすべて増収増益となりました。また、基礎・地盤改良・法面など特殊土木を専門とするライト工業、不動テトラの2社も、自然災害からの復旧工事や官公庁発注の斜面・法面対策工事の増加により増収増益となっています。利益面を見ると、前田道路が前年同期比202.6%増、日本道路が同170.3%増、ライト工業が同130.5%増など、大幅増となっており、利益面での改善が顕著になっています。

【図表3. 土木工事業主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)の実績】
[画像3: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-378022-2.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成
*東亜道路工業の前年同四半期の純利益は▲562百万円

<電気設備工事業>
■10社すべてが増収、うち9社が増収増益で、業界全体として非常に好調
 10社中9社が増収増益であり非常に好調な決算になっています(図表4.)。減益となったのはユアテック1社であり、情報システム関連費用の増加が減収の要因となっています。また、第1四半期では赤字決算であったユアテックと日本電設工業は黒字に転換しており、赤字決算の企業はなくなっています。

【図表4. 電気設備工事業主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)の実績】
[画像4: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-292481-3.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成

<管工事業>
■10社すべてが増収、うち9社が増収増益であり非常に好調な決算
 10社すべてが増収、9社が増収増益と非常に好調な決算となっています(図表5.)。唯一赤字決算となった日比谷総合設備も増収であり、赤字幅も前年同期より縮小しています。第1四半期に大幅な減収減益だった業界2位の大気社は、第2四半期では増収増益に転じ、中でも純利益は前年同期比で490.2%増と大幅な増益となっています。

【図表5. 管工事業主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)の実績】
[画像5: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-911789-4.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成
*日比谷総合設備の前年同四半期の純利益は▲856百万円、大成温調は同▲940百万円

<プラント・エンジニアリング業>
■10社中4社が増収増益であり、利益は改善傾向
 千代田化工建設、栗田工業、タクマ、レイズネクスト、4社が増収増益となっています(図表6.)。業界首位の日揮は第1四半期に続いて減収減益となっていますが、通期の業績予想は変更していません。

【図表6.プラント・エンジニアリング業主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)実績】
[画像6: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-652092-5.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成
*千代田化工建設の前年同四半期の純利益は▲108,606百万円、
メタウォーターは同▲2,368百万円、純利益合計は同▲81,138百万円

<住宅建設業>
■10社中4社が増収増益、赤字決算企業は減少し業績はやや改善
 大和ハウス工業、ミサワホーム、ミサワホーム中国、サンヨーホームズの4社が増収増益となりました(図表7.)。業界2位の飯田グループホールディングスは、第1四半期は減収でしたが、第2四半期については増収に転じ、減益幅も縮小しています。増収企業数は第1四半期の5社から7社に増加、赤字決算企業数は5社から2社に減少しており、全体的にやや改善してきています。なお、業界トップの大和ハウス工業の住宅建設における業績を見ると、戸建てが売上高239,665百万円で前年同期比1.5%増となった一方、賃貸住宅が503,219百万円で同4.3%減となっており、住宅建設関連の売上高はやや伸び悩んでいます。

【図表7. 住宅建設業主要10社の2020年3月期の第2四半期決算(連結)実績】
[画像7: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-748530-6.jpg ]

出所:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成
*サンヨーホームズの前年同四半期の純利益は▲344百万円、ミサワホーム中国は同▲320百万円、
細田工務店は同▲217百万円、アールシーコアは同▲216百万円


■ヒューマンタッチ総研所長・高本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
 2020年3月期第2四半期の建設関連主要企業の決算結果を見ると、電気設備工事業と管工事業では主要10社すべてが増収、ゼネコンと土木工事業では9社が増収となるなど、堅調な公共投資と好調に推移する民間の設備投資
[画像8: https://prtimes.jp/i/5089/952/resize/d5089-952-550460-7.jpg ]

や、東京オリンピック・パラリンピック関連の工事等を背景に好調な決算になっています。プラント・エンジニアリング業と住宅建設業では厳しい決算となっている会社もありますが、建設関連業界全体としては、豊富な手持ち工事を順調に消化して非常に高い業績を実現しています。
 今後についても、第3、第4四半期に大型の工事案件が完成時期を迎える会社も多く、建設技術者への人材需要がさらに高まっていくのではないかと考えられますが、建設技術者の有効求人倍率は2019年9月で6.89倍(前年同月比0.49ポイント増)と高水準が続いており、依然として建設技術者の確保は大きな課題になりそうです。


ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ------------------------------
●代表者:代表取締役 高本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/
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