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2026年の値上げ、累計1044品目 今年の8割減ペース 値上げラッシュは来春にかけて一時収束へ 2025年は2万609品目、2年ぶり2万品目超

「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年12月/2026年




[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/1198/resize/d43465-1198-993119-pixta_90023809-0.jpg ]


株式会社帝国データバンクは、2025年12月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて、分析を行った。

SUMMARY
2025年の飲食料品値上げは、合計2万609品目となった。前年の実績(1万2520品目)を64.6%上回り、2023年(3万2396品目)以来、2年ぶりに2万品目を超えた。
2026年の値上げ予定品目数は、1044品目を数えた。前年同時期に公表した2025年の値上げ品目見通し(4417品目)を大幅に下回るほか、2022年以降で最も少なかった2024年を下回る水準で推移することが見込まれる。

[注]
品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした
値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
2026年の値上げ、1044品目 今年の8割減ペース
主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした2026年の飲食料品値上げは、4月までの判明分で1044品目を数えた。前年同時期に公表した2025年の値上げ品目見通し(4417品目)を大幅に下回るほか、2022年以降で最も少なかった2024年を下回る水準で推移することが見込まれる。2026年は、11月末時点で単月あたり1千品目を超える値上げはなく、来春にかけて断続的な値上げラッシュは一時的に収束する見通しとなった。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1198/43465-1198-2bc2e320dc488eb24a242f5207df8920-1356x598.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


食品分野別では、野菜ジュースや輸入酒類、料理用清酒など「酒類・飲料」が最も多い509品目で、2026年の約半数となった。冷凍食品やパックごはんなど「加工食品」(397品目)と合わせた2分野で、全体の約9割を占めた。

2026年の値上げ要因では、2025年に続き「原材料高」(99.7%)などモノ由来の要因が多数を占めた。一方で、「包装・資材」(51.5%)、トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コストの上昇分を価格へ転嫁する「物流費」(36.1%)、「人件費」(34.4%)など、サービス由来のコスト増による値上げも続いたものの、2024年に比べると低下傾向で推移した。

2025年12月の値上げでは、チョコレート菓子や大豆加工品、調味料など217品目を数え、1回あたりの値上げ率平均は17%となった。前年12月(109品目)から+108品目・+99.1%と2カ月ぶりに前年を上回った。また、単月の値上げ品目数としては2カ月連続で1千品目を下回り、2025年内では11月に次いで2番目に少ない低水準となった。

この結果、2025年1月-12月を通じた年間の値上げ品目数は累計2万609品目となった。前年の実績(1万2520品目)を64.6%上回り、2023年(3万2396品目)以来、2年ぶりに2万品目を超えた。1回当たり値上げ率平均は15%と、前年(17%)をやや下回る水準が続いた。食品分野別では「調味料」(6221品目)が最も多く、前年(1715品目)から+4506品目・+262.7%と大幅に増加したほか、年間では2022年以降で2番目に多い水準となった。「酒類・飲料」(4901品目)は、清涼飲料水のほか、ビール、清酒、焼酎、ワインといった洋酒など広範囲で値上げとなり、前年比で8割を超える大幅増となった。2025年における飲食料品値上げの勢いは前年に比べて強い状態が続いた。

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1198/43465-1198-ce1d971d36176ab894b41f8c5c5023e1-686x542.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1198/43465-1198-0518fe4bfaaf5239097b8f75d8ac0c8b-810x609.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


今後の見通し:来春にかけて「値上げラッシュ」は一旦収束の見通し
2026年の値上げは、11月末時点で1044品目判明し、2024年同月時点の翌年予定数・4417品目と比べて8割減のペースで推移している。実質賃金の減少などを背景に、値上げ後に販売数量が低下する動きや、PB品など廉価品への購買意欲が高まったことなど、消費者側の物価高に対する抵抗感はより鮮明となった。しかし、モノ価格に加えてサービス価格の上昇が企業努力で対処可能な範囲を超えつつあることが、2025年に再び値上げラッシュが発生する主な要因になった。

2026年の値上げ要因をみると、2025年に比べてモノ由来により値上げを行う企業の割合が高まっており、ほぼ全品目にあたる99.7%を占めた。天候不順による不作や価格上昇といった影響を受けた値上げが目立ち、値上げの主因がサービスから再びモノへと回帰する動きもみられる。一方で、1ドル150円台半ばで推移する円安水準の長期化や原油高を背景に、紙パックや食品トレー、包装フィルムなど、今冬以降に順次値上げされる見通しで、今後こうした要因を理由とした価格引き上げの動きが広がる可能性は残っている。


総じて、値下げや価格据え置きが維持可能な好材料には乏しく、大規模な値上げラッシュは2026年春まで概ね「収束」傾向で推移するとみられるものの、粘着的な値上げ機運は中長期的に続く可能性がある。
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