イエメン:急増する下痢とコレラ感染〜ユニセフとWHO、支援の制限解除を要請【共同プレスリリース】
[19/03/28]
提供元:PRTIMES
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2年前の惨事を繰り返さないために
[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1301/resize/d5176-1301-256591-0.jpg ]
【2019年3月26日 マスカット(オマーン)/アンマン(ヨルダン)/ カイロ(エジプト)発】
イエメンで、急性水様性下痢症とコレラのあらたな症例数と死亡者数が急増していることを受けて、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレと世界保健機関(WHO)東地中海地域事務局長Ahmed Al Mandhariは、以下の通り声明を発表しました。
* * *
「イエメンでは、今年の初めから3月17日までに報告された重度の急性水様性下痢症とコレラが疑われる症例が10万9,000件近く、関連した死亡例が合計190件に上っています。報告されている症例の約3分の1は5歳未満の子どもです。イエメンでは2年前に、100万人以上が感染した世界最悪の集団感染が発生しました。
例年より早い雨期の到来や命を守る水道施設や水道網を含む基本的社会サービスが崩壊する中で、コレラ感染が疑われる症例が今後も増加することを懸念しています。十分に機能しない汚水処理システム、汚染された水の農業用水としての使用、食料を保存するために必要な電気の不安定な供給、また特にホデイダやタイズにおいて激化する暴力から逃れることを強いられた家族が避難生活を送っていることにより、状況は悪化の一途を辿っています。
イエメンにいる私たちのチームは、現地のパートナー団体の幅広いネットワークと協力して、昼夜を問わず、病気への対応とさらなる感染拡大を防ぐために活動しています。147の優先地域に対して重点的に、保健ならびに水と衛生分野の支援物資を提供しています。緊急対応チームも配置されました。147の優先地域すべてにおいて下痢治療センターと経口補水センターが設置され、合計413カ所が稼働しています。パートナー団体により、水と衛生システムの修復作業が進んでいます。私たちはこの数週間に活動の規模を拡大し、95の優先地区において、水の消毒のための塩素処理をおこない、上下水道網を稼働するために必要な燃料とスペアパーツを提供しました。いくつかの地区で実施したコレラ予防接種キャンペーンにより、40万人以上に経口コレラワクチンを提供しました。今年開始したコミュニティを基盤とした意識向上のための家庭訪問キャンペーンを通して、正しい衛生習慣や、症状が出た際の報告の仕方や治療の受け方に関する情報を60万人に提供しました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1301/resize/d5176-1301-474629-1.jpg ]
ユニセフとWHOは、すでに影響を受けている人に対する緊急支援ならびにこれ以上の感染を防ぐための活動を今後も規模を拡大して行っていく用意があります。2017年の惨事を2度と起こさせないために、経口コレラワクチンの接種を含めて、迅速に効果が実証された措置を取るなど出来得る限りのことを行っていきます。しかし私たちは、イエメンに命を守る支援物資と援助関係者を届ける上で、戦闘の激化、移動の制限、手続き上の問題など、いくつかの課題に直面しています。
ユニセフとWHOは、他の地域に病気が拡大することを防ぐために私たちが行う人道支援に対するいかなる制限も解除するよう求めています。私たちの人道支援チームは、必要としているすべての子どもたち、すべての女性、すべての男性に医療支援を含む人道支援を届けることが出来なければならないのです。
そして何よりも私たちは、この紛争を終わらせるようあらためて求めます。今こそ4年という長期にわたる紛争を終わらせるべきです。さもなければ、イエメンは、病気や恨みの連鎖に捉われ続け、終わりのない人道上惨事のさらなる深みに落ちていくのです。そして最も弱い立場にある人々が、最も大きな代償を払わされているのです。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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【2019年3月26日 マスカット(オマーン)/アンマン(ヨルダン)/ カイロ(エジプト)発】
イエメンで、急性水様性下痢症とコレラのあらたな症例数と死亡者数が急増していることを受けて、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレと世界保健機関(WHO)東地中海地域事務局長Ahmed Al Mandhariは、以下の通り声明を発表しました。
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「イエメンでは、今年の初めから3月17日までに報告された重度の急性水様性下痢症とコレラが疑われる症例が10万9,000件近く、関連した死亡例が合計190件に上っています。報告されている症例の約3分の1は5歳未満の子どもです。イエメンでは2年前に、100万人以上が感染した世界最悪の集団感染が発生しました。
例年より早い雨期の到来や命を守る水道施設や水道網を含む基本的社会サービスが崩壊する中で、コレラ感染が疑われる症例が今後も増加することを懸念しています。十分に機能しない汚水処理システム、汚染された水の農業用水としての使用、食料を保存するために必要な電気の不安定な供給、また特にホデイダやタイズにおいて激化する暴力から逃れることを強いられた家族が避難生活を送っていることにより、状況は悪化の一途を辿っています。
イエメンにいる私たちのチームは、現地のパートナー団体の幅広いネットワークと協力して、昼夜を問わず、病気への対応とさらなる感染拡大を防ぐために活動しています。147の優先地域に対して重点的に、保健ならびに水と衛生分野の支援物資を提供しています。緊急対応チームも配置されました。147の優先地域すべてにおいて下痢治療センターと経口補水センターが設置され、合計413カ所が稼働しています。パートナー団体により、水と衛生システムの修復作業が進んでいます。私たちはこの数週間に活動の規模を拡大し、95の優先地区において、水の消毒のための塩素処理をおこない、上下水道網を稼働するために必要な燃料とスペアパーツを提供しました。いくつかの地区で実施したコレラ予防接種キャンペーンにより、40万人以上に経口コレラワクチンを提供しました。今年開始したコミュニティを基盤とした意識向上のための家庭訪問キャンペーンを通して、正しい衛生習慣や、症状が出た際の報告の仕方や治療の受け方に関する情報を60万人に提供しました。
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ユニセフとWHOは、すでに影響を受けている人に対する緊急支援ならびにこれ以上の感染を防ぐための活動を今後も規模を拡大して行っていく用意があります。2017年の惨事を2度と起こさせないために、経口コレラワクチンの接種を含めて、迅速に効果が実証された措置を取るなど出来得る限りのことを行っていきます。しかし私たちは、イエメンに命を守る支援物資と援助関係者を届ける上で、戦闘の激化、移動の制限、手続き上の問題など、いくつかの課題に直面しています。
ユニセフとWHOは、他の地域に病気が拡大することを防ぐために私たちが行う人道支援に対するいかなる制限も解除するよう求めています。私たちの人道支援チームは、必要としているすべての子どもたち、すべての女性、すべての男性に医療支援を含む人道支援を届けることが出来なければならないのです。
そして何よりも私たちは、この紛争を終わらせるようあらためて求めます。今こそ4年という長期にわたる紛争を終わらせるべきです。さもなければ、イエメンは、病気や恨みの連鎖に捉われ続け、終わりのない人道上惨事のさらなる深みに落ちていくのです。そして最も弱い立場にある人々が、最も大きな代償を払わされているのです。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )