バルサ基金・ユニセフ共同発表「開発のためのスポーツ」報告書〜スポーツによる学習能力・スキル向上を立証【共同プレスリリース】
[19/03/29]
提供元:PRTIMES
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スポーツで、学び生きる力を
【2019年3月28日 バルセロナ 発】
ユニセフ(国連児童基金)とバルサ基金は本日発表した報告書で、子どもはスポーツに参加することで、学習能力やエンパワーメント、リーダーシップ、自己肯定感といった様々なスキルを向上させ、自らの幸福や将来の可能性にも影響を与えることが出来ると述べました。
「スポーツが子どもの健康や身体的な成長を促進することは長い間理解されてきましたが、私たちは今回、スポーツが子どもの教育およびライフスキルを身に着ける上で強力な影響を及ぼすことを示す確固たる実証データを得ることができました」とユニセフ事務局次長シャルロッテ・ペトリ・ゴルニツカは述べました。「私たちはこの事実を、子どもたち、特に最も弱い立場にある子どもたちのためのスポーツへの投資を促す機会として利用すべきです」
報告書「スポーツを始めよう:子どもに特化した開発のためのスポーツに関する実証(原題:Getting into the Game: Understanding the Evidence for Child-Focused Sport for Development)」は、世界の先行研究ならびに100カ国で実施された300件以上の「開発のためのスポーツ(SD4)」プログラムから得られたデータを分析したものです。報告書はバルサ基金の依頼を受け、ユニセフ・イノチェンティ研究所の研究チームが作成しました。
報告書は以下の点も指摘しています:
成功した開発のためのスポーツのプログラムは、教育や社会的な要素も取り入れるなどした、マルチ・セクター協力によるものであった。
コーチは、子どもの安全および起こり得るネガティブな影響を緩和するために重要な役割を果たす。
スポーツに関与することで、子どもの虐待や搾取を受けるリスクを減少させるという示唆する実証データは乏しい。逆に、スポーツによってはやりかたを誤ると、暴力に晒されるリスクを増やす可能性があると示している。
開発のためのスポーツのプログラムをモニターするためには、効果的な実施方法に関するより多くの研究も含めた、より良い実証データが必要。
プログラムの企画およびデータ構築において、より意味のある子どもの参加が必要。
2019年は、史上最も多くの国が締結した人権に関する条約「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」が採択されてから30年にあたります。子どもの権利条約は、すべての子どもが「休んだり遊んだり、文化的、芸術的な活動に参加する権利」を認めています。バルサ基金とユニセフは、各国政府に対して、子どもたちの余暇や遊びに対する約束を果たすよう求めます。
バルサ基金とユニセフは2006年から協力して活動を行っています。両者のパートナーシップにより実施されたプログラムを通じて、200万人近くの子どもたちにスポーツ、遊び、教育、子どもの保護の機会を提供してきました。両者は、開発のためのスポーツのプログラムを企画する上で、確固たる実証データが致命的に不足していることに気が付き、今回の報告書の作成に至りました。第2フェーズでは、FCバルセロナの支援を受けユニセフがブラジル、中国、ガーナ及び南アフリカで実施しているプロジェクトや、紛争や自然災害の影響を受ける国で実施しているプロジェクトを含めた実際のプログラムにおいて、報告書の提案の有効性を検証します。
「この調査報告書の発表により、ユニセフとバルサ基金のパートナーシップは、世界で行われている開発のためのスポーツに関する基準となりました。私たちの実証への決意、そして熱意は、この分野で活動する団体に対して大きな影響を与え、より良い取り組みを促し、何百万人もの子どもたちの人生に良い影響を与えることでしょう」とFCバルセロナ会長Josep Maria Bartomeuは述べました。
「このパートナーシップは、プログラムを実施し、バルサのユニフォームにユニセフのロゴを載せ、あるいは調査をすることにとどまりません。それ以上のものがあります」とFCバルセロナ第一副会長Jordi Cardonerは述べました。「このパートナーシップには計り知れない価値があります。なぜなら、私たちはこのパートナーシップを通じて、スポーツを世界中の子どもたちの人生の質を高めるための偉大なツールとして位置づけていくからです」
「スポーツは、感動を与えるだけではありません。インクルーシブな社会に向けた現実的なツールであり、遊ぶ権利を含めた子どもの権利を保障するものでもあります」とスペイン・ユニセフ協会会長のGustavo Suárez Pertierraは述べました。「この報告書は、弱い立場に置かれた子どもたちが安全な環境でスポーツを楽しむことを妨げている障壁をいかに取り除くかということを学ぶための最初の一歩です。スポーツは子どもの発達を促します。バルサ基金と協力して、私たちはそのことを示していきます」
■補足説明
2018年にバルサ基金とユニセフは、国際的な「開発のためのスポーツ(S4D)」ワーキンググループを設立しました。世界の子どもたちに、より連携したより良いS4Dを確実に届けるために、スポーツに関わるステークホルダーに子どもに焦点を置いたS4Dの企画への参画を募ってきました。2020年に終了予定のこのフレームワークは、S4Dの要素のある子ども向けのプログラムを提供している団体の参考になることを目的としています。
* * *
■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
【2019年3月28日 バルセロナ 発】
ユニセフ(国連児童基金)とバルサ基金は本日発表した報告書で、子どもはスポーツに参加することで、学習能力やエンパワーメント、リーダーシップ、自己肯定感といった様々なスキルを向上させ、自らの幸福や将来の可能性にも影響を与えることが出来ると述べました。
「スポーツが子どもの健康や身体的な成長を促進することは長い間理解されてきましたが、私たちは今回、スポーツが子どもの教育およびライフスキルを身に着ける上で強力な影響を及ぼすことを示す確固たる実証データを得ることができました」とユニセフ事務局次長シャルロッテ・ペトリ・ゴルニツカは述べました。「私たちはこの事実を、子どもたち、特に最も弱い立場にある子どもたちのためのスポーツへの投資を促す機会として利用すべきです」
報告書「スポーツを始めよう:子どもに特化した開発のためのスポーツに関する実証(原題:Getting into the Game: Understanding the Evidence for Child-Focused Sport for Development)」は、世界の先行研究ならびに100カ国で実施された300件以上の「開発のためのスポーツ(SD4)」プログラムから得られたデータを分析したものです。報告書はバルサ基金の依頼を受け、ユニセフ・イノチェンティ研究所の研究チームが作成しました。
報告書は以下の点も指摘しています:
成功した開発のためのスポーツのプログラムは、教育や社会的な要素も取り入れるなどした、マルチ・セクター協力によるものであった。
コーチは、子どもの安全および起こり得るネガティブな影響を緩和するために重要な役割を果たす。
スポーツに関与することで、子どもの虐待や搾取を受けるリスクを減少させるという示唆する実証データは乏しい。逆に、スポーツによってはやりかたを誤ると、暴力に晒されるリスクを増やす可能性があると示している。
開発のためのスポーツのプログラムをモニターするためには、効果的な実施方法に関するより多くの研究も含めた、より良い実証データが必要。
プログラムの企画およびデータ構築において、より意味のある子どもの参加が必要。
2019年は、史上最も多くの国が締結した人権に関する条約「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」が採択されてから30年にあたります。子どもの権利条約は、すべての子どもが「休んだり遊んだり、文化的、芸術的な活動に参加する権利」を認めています。バルサ基金とユニセフは、各国政府に対して、子どもたちの余暇や遊びに対する約束を果たすよう求めます。
バルサ基金とユニセフは2006年から協力して活動を行っています。両者のパートナーシップにより実施されたプログラムを通じて、200万人近くの子どもたちにスポーツ、遊び、教育、子どもの保護の機会を提供してきました。両者は、開発のためのスポーツのプログラムを企画する上で、確固たる実証データが致命的に不足していることに気が付き、今回の報告書の作成に至りました。第2フェーズでは、FCバルセロナの支援を受けユニセフがブラジル、中国、ガーナ及び南アフリカで実施しているプロジェクトや、紛争や自然災害の影響を受ける国で実施しているプロジェクトを含めた実際のプログラムにおいて、報告書の提案の有効性を検証します。
「この調査報告書の発表により、ユニセフとバルサ基金のパートナーシップは、世界で行われている開発のためのスポーツに関する基準となりました。私たちの実証への決意、そして熱意は、この分野で活動する団体に対して大きな影響を与え、より良い取り組みを促し、何百万人もの子どもたちの人生に良い影響を与えることでしょう」とFCバルセロナ会長Josep Maria Bartomeuは述べました。
「このパートナーシップは、プログラムを実施し、バルサのユニフォームにユニセフのロゴを載せ、あるいは調査をすることにとどまりません。それ以上のものがあります」とFCバルセロナ第一副会長Jordi Cardonerは述べました。「このパートナーシップには計り知れない価値があります。なぜなら、私たちはこのパートナーシップを通じて、スポーツを世界中の子どもたちの人生の質を高めるための偉大なツールとして位置づけていくからです」
「スポーツは、感動を与えるだけではありません。インクルーシブな社会に向けた現実的なツールであり、遊ぶ権利を含めた子どもの権利を保障するものでもあります」とスペイン・ユニセフ協会会長のGustavo Suárez Pertierraは述べました。「この報告書は、弱い立場に置かれた子どもたちが安全な環境でスポーツを楽しむことを妨げている障壁をいかに取り除くかということを学ぶための最初の一歩です。スポーツは子どもの発達を促します。バルサ基金と協力して、私たちはそのことを示していきます」
■補足説明
2018年にバルサ基金とユニセフは、国際的な「開発のためのスポーツ(S4D)」ワーキンググループを設立しました。世界の子どもたちに、より連携したより良いS4Dを確実に届けるために、スポーツに関わるステークホルダーに子どもに焦点を置いたS4Dの企画への参画を募ってきました。2020年に終了予定のこのフレームワークは、S4Dの要素のある子ども向けのプログラムを提供している団体の参考になることを目的としています。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)