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『徒然草』が変わる!角川ソフィア文庫から、63年ぶりに「新版」を刊行。

角川学芸出版 ブランドカンパニー

このたび、株式会社KADOKAWAより、角川ソフィア文庫の新刊として、『新版 徒然草 現代語訳付き』(小川剛生・訳注)を刊行します。角川ソフィア文庫では、今泉忠義・訳注の『改訂 徒然草』(昭和27年初版、昭和32年改訂初版)から63年ぶりの「新版」の登場です。これからの古典の規準となる新しい、『徒然草』にご注目ください。




本書の訳注者は、最年少の若さ(35歳)で角川源義賞を受賞した小川剛生氏。今回の『新版 徒然草 現代語訳付き』の訳注にあたっては、底本と校合本を徹底的に精査した本文を作成、注釈は発表されている「徒然草」関連の論考、約2700本にすべて目を通した上で適切な注をほどこしています。その結果、従来の本文と違う箇所、従来の解釈とは違う箇所が明らかになりました。(下記に一部をご紹介)

本書は、すべてが新しい『徒然草』です。これからの古典文学研究を牽引する若き著者の意気込み、熱意をお届けします。どうぞご一読ください!

【従来の解釈を見直し!その一部をご紹介】
(例1)第34段 従来本「へなたり」→ 新版「つなたり」
・文庫233頁、補注12で詳しく説明しています。
・「へなたり」は、由来が不詳の貝の名前です。しかし、いくつかの古写本は明らかに「つなたり」とあり、「へなたり」の表記が定着したのは流布本の刊行後であると考えられます。貝類図鑑で実際の貝の這い跡をみると「綱が垂れ」ているように見えるではありませんか。
「へなたり(貝)」は、広辞苑など辞書類でも「徒然草」を初例とするほど、「徒然草」によってつけられた名称。これが「つなたり」となると、貝の名前にも影響が……。

(例2)第5段 従来本「不幸に愁に沈める人の」→ 新版「深う愁へに沈める人の」
・文庫18頁、脚注に解説。
・従来は「ふかう」という表記に「不幸」を宛てていました。しかし、この時代にも「深く」の音便形の「深う」の例があることから、ここも音便形と考えられます。

(例3)第73段 従来本「鼻のほどおごめきて」→ 新版「鼻のほどおこめきて」
・文庫239頁、補注26に解説。
・従来「鼻のあたりをぴくぴくさせて」と解釈してきましたが、『源氏物語』の例から「おこめく」と清音と考えるのが正しく、「鼻のあたりにおどけた表情を浮かべて」と解します。


【著者情報】
訳注 小川 剛生:1971年東京生まれ。慶應義塾大学卒業、同大学院文学研究科博士課程中退。現在は慶應義塾大学准教授。博士(文学)。著書に『南北朝の宮廷誌―二条良基の仮名日記』(2003年臨川書店)、『二条良基研究』(2005年笠間書院 第28回角川源義賞受賞)、『武士はなぜ歌を詠むか』(角川叢書)、『正徹物語』(角川ソフィア文庫)など。

【作品情報】
『新版 徒然草 現代語訳付き』
著:兼好法師 小川剛生・訳注
発売:平成27年3月25日
定価:本体1080円(税込 1166円)/ISBN:978-4-04-400118-6
体裁:文庫、480頁
発行:株式会社KADOKAWA
編集:角川学芸出版
http://www.kadokawa.co.jp/
http://www.kadokawagakugei.com/


[画像: http://prtimes.jp/i/7006/1408/resize/d7006-1408-115173-0.jpg ]
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