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“知の巨人”出口治明氏と冲方丁氏初対談!!「現代の我々が引き継ぐべき知恵がここにある」

「本の旅人」「カドブン」で読めます!




[画像1: https://prtimes.jp/i/7006/5378/resize/d7006-5378-576242-0.jpg ]

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、新作『麒麟児』の発売(2018年12月21日刊)を記念し、著者・冲方丁氏とライフネット生命の創業者でもある立命館アジア太平洋大(APU)学長の出口治明氏による対談を書籍PR誌「本の旅人」2019年1月号(2018年12月27日発行)および文芸情報サイト「カドブン」(https://kadobun.jp/talks/89/0d924988)にて発表しました。

半藤一利氏との共著『明治維新とは何だったのか 世界史から考える』(祥伝社)や『0から学ぶ「日本史」講義 古代篇』(文藝春秋)をはじめ歴史に関する数々の著作を持つ出口氏と『天地明察』『光圀伝』『はなとゆめ』以来5年ぶりの歴史長編を書き上げた冲方氏。意外にも初対談というお二人に「無血開城」が達成した意味、勝海舟の人物像などについて語っていただきした。
そんな対談の冒頭を少しだけお届けします。

額縁は「運命の二日間」
冲方 『麒麟児』では勝海舟と西郷隆盛の会談を柱に、近代日本の行く末を決定づけたと言っても過言ではない「江戸無血開城」に至った経緯を書きました。無血開城を取り上げたのは、個人的に好きなエピソードであるのと同時に、現代の我々が引き継ぐべき知恵がここにあると思ったからです。

出口 勝と西郷が対峙(たいじ)した二日間に焦点を定めて、物語をぎゅっと凝縮されたのはさすがの慧眼(けいがん)で、素晴らしいですね。実は、本書を拝読して、とあるアーティストの作品がふと脳裏を過(よぎ)りました。アニッシュ・カプーアというイングランドを代表する現代芸術家の「Sky Mirror」というオブジェです。これは直径五メートルほどのステンレス製の円形鏡で、それが公園にぽつんと置かれているのですが、上を向いているので鏡面にはずっと空が映っています。僕はこの鏡は空を切り取る額縁だと解釈したのです。ただ空を眺めるだけでは、「広いな、きれいだな」程度のぼんやりとした思いしか湧いてきませんが、五メートルの円形に区切られた空を見ていると、雲の流れや明暗の変化など、空のあらゆる事象に気づくことができる。冲方さんが、幕末の二日間に限定した物語を書かれたのは、これと同じ効果を狙ってのことだと推察しました。

冲方 うれしいご指摘です。おっしゃる通り、幕末は、その全てを書こうとすると、ただただ混乱した物語を提供する結果になりかねません。

出口 そうでしょうね。山ほどエピソードがある中で、あえて無血開城の前後に焦点を絞ることで二人の人物像がかえって鮮明に浮かびあがることを考えられたのではないか、と読みながら思っていました。

この続きは、「本の旅人」や「カドブン」でお楽しみください!
対談 取材・文 /門賀美央子 撮影/ホンゴユウジ

「カドブン」(https://kadobun.jp/)では『麒麟児』についてのインタビューや試し読みも掲載中!

冲方丁氏インタビュー:
前編 https://kadobun.jp/interview/144/0f46d8c3
後編 https://kadobun.jp/interview/145/20be3ac3

試し読み第1回:
https://kadobun.jp/readings/530/cec6f187
[画像2: https://prtimes.jp/i/7006/5378/resize/d7006-5378-650664-3.jpg ]



プロフィール

出口治明(でぐち・はるあき)
1948年三重県生まれ。京都大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社に入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2008年に同社を退社。東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務め、還暦でライフネット生命を開業。社長・会長を10年務める。18年より立命館アジア太平洋大学(APU)学長を務める。著書に『全世界史(上下)』『0から学ぶ「日本史」講義 古代篇』、半藤一利との共著『明治維新とは何だったのか─世界史から考える』など多数。

冲方丁(うぶかた・とう)
1977年岐阜県生まれ。96年『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞受賞。09年に刊行した『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞など数々の文学賞を受賞。12年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。他の著作に、『はなとゆめ』『マルドゥック・アノニマス』『十二人の死にたい子どもたち』『テスタメントシュピーゲル』など多数。
『十二人の死にたい子どもたち』は実写映画化され、2019年1月25日に公開される。
★著者公式サイト:http://towubukata.blogspot.com/

『麒麟児』について


[画像3: https://prtimes.jp/i/7006/5378/resize/d7006-5378-317967-1.jpg ]

<あらすじ>
慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑むための決死の策を練っていた。江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。
和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。二人は敵中を突破し西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰った。だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。
三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。命がけの「秘策」は発動するのか――。
幕末最大の転換点、「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。

<書誌情報>
発売:2018年12月21日(金)※電子書籍同日配信
定価:本体1,600円+税
頁数:312頁
装丁:高柳雅人
装画:獅子猿
体裁:四六判上製
発行:株式会社KADOKAWA
初出:「小説 野性時代」2017年12月号〜2018年8月号
詳細ページ:
https://www.kadokawa.co.jp/product/321804000162/

「本の旅人」について

株式会社KADOKAWAが発行する書籍PR誌です。
2019年1月号(2018年12月27日発売)は、全国の書店およびKADOKAWAオフィシャルサイト(https://www.kadokawa.co.jp/product/321702001273/)で購入いただけます。
定価(税込):100円

「カドブン」について

作家と読者の橋渡し役を担う文芸の編集者自らが、読者の皆様へ出来る限り近い距離で「物語」の面白さを伝え、読書の楽しみを伝えたいとの願いから生まれたメディアです。「物語」を愛するすべての人へ向けた、作家インタビューや書評、特集企画等のコンテンツを毎日(月曜〜金曜)配信します。
【公式サイト】https://kadobun.jp/
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