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【矢野経済研究所プレスリリース】ワークスーツ小売市場に関する調査を実施(2021年)〜2025年のワークスーツ小売市場は210億円規模に成長を予測〜

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内ファッションアパレル業界における5つの注目マーケットを調査し、市場規模、参入企業動向、将来展望を明らかにいたしました。ここでは、ワークスーツ小売市場規模推移・予測について、公表いたします。

1.市場概況

ワークスーツとは、高いストレッチ性や防シワ、ウォッシャブルなどの高機能の化学繊維素材を使用している高機能スーツである。ビジネスカジュアルに比べてカジュアル性が低く、フォーマルなスーツに見え、ウール素材メインの既製スーツの代替として利用されている。
メインターゲットはITや各種の工事、配送などを行う、主に技術職に携わるビジネスパーソンである。軽作業を行い、なおかつ得意先に出張や出向を行うので身なりに気を遣いたい技術職の男女(メンズ、ウィメンズ)を中心に需要が発生している。2020年の国内ワークスーツ小売市場は、前年比152.5%の61億円と推計した。

2018年3月に、株式会社オアシススタイルウェアが「WORK WEAR SUIT(R)(ワークウエアスーツ)」を上市した。同社は水道工事会社であったが、社内で作業着としても使えるスーツを開発し、その後商品化した。これまで、既製スーツの代替品としてはビジネスカジュアルが認知されていたが、フォーマルなスーツに見えて高機能の化学繊維素材であるワークスーツの市場は2018年に新たに形成されたといえる。

2.注目トピック〜ワークスーツの流通動向

ワークスーツの取引形態は、B to CとB to Bの2通りがある。
郊外店やその他の紳士服専門店がワークスーツを販売する場合はB to Cのケースが殆どである。B to Cでは、もともと自転車通勤するビジネスパーソン等に高機能素材のビジネススーツ需要があった。コロナ禍で、公共交通機関を利用しない自転車通勤などが増えたことにより、よりニーズが高まっている。

B to Bの取引を行っている企業は、主にユニフォームメーカーである。ユニフォームメーカーはこれまでも、タクシーやバスの運転手向けに着心地のよい化学繊維素材のワークスーツをカタログを使って提案してきた。その流れにのり、他業種にもカタログを通して、ニーズの掘り起こしを行っている。

今後、B to Bメインのユニフォームメーカーでは、B to C向けのワークスーツを企画する動きが進み、B to Cメインの紳士服専門店でもB to B向けの営業や商品企画を強化する傾向が強まる。ワークスーツの認知が進めば、さまざまな職種や学生服にも新たなビジネス機会が生じると考える。

3.将来展望

現状では一般的なウール素材の既製スーツから、ビジネスカジュアルやワークスーツに需要が流出している状況にあり、2021年以降、B to B、B to Cいずれの企業でもワークスーツへの取り組みを本格化させる見通しである。
ワークスーツはビジネスカジュアルほどの着回しが可能ではないものの、B to Bでの需要やビジネスカジュアルとワークスーツ両方を持つダブルスタンダードなどのニーズが増加し、2025年のワークスーツ小売市場は、210億円規模の市場に成長すると予測する。

※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2746

調査要綱
1.調査期間: 2021年4月〜6月
2.調査対象: ファッションアパレル関連企業、小売業の有力企業、その他関連企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、及び郵送アンケート調査、文献調査併用
4.発刊日:2021年06月29日

お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press

株式会社矢野経済研究所
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