オフィスビルのエネルギーコストは2010年比で15%アップ
ザイマックス不動産総合研究所では、オフィスビルにおけるビル全体のエネルギー消費状況とコストについての調査を行った。その結果、オフィスビルのエネルギーコストは2010年比で15%アップしていることが判明した。なお、エネルギーとは電気、ガス、熱、油類を対象とする。
地球温暖化や東日本大震災を契機に、エネルギーの消費量やコストへの関心が高まっている。しかし、ビル全体でのエネルギー消費状況について、現状を客観的に把握する事が難しい。
そこで、ザイマックス不動産総合研究所は、ザイマックスグループが独自に入手・蓄積してきたビルのエネルギーデータを利用して、消費量とコストの推移を調査した。なお、エネルギーとは電気、ガス、熱、油類を対象とする。
■2013年12月時点での調査結果(図表1参照)
1.エネルギー消費量:
震災後、急激に減少。その後同程度の水準で推移し、対2010年比で15%減少
2.エネルギー単価:
2010年半ばより一貫して上昇を続け、同36%上昇
3.エネルギーコスト:
消費量と単価の変動の結果、一時的に下落したが、その後上昇を続け、同15%上昇
図表1:エネルギー消費量・単価・コストの過去12ヵ月平均値の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_01.png
注釈 ※各月の数値は単月値ではなく、12ヵ月前〜当月までの1年間の平均値を示す
※2010年12月時点の数値を100として指数化
※エネルギー消費量は、単位をMJ(一次エネルギー量)に換算
※消費量、コストは単位面積あたりの数値を算出し、指数化
※3つの指標の関係は、コスト=単価×消費量
■エネルギー消費量・単価・コストの単月値の推移
1.エネルギー消費量( MJ / m2・月 )
図表2は消費量の推移を示している。震災後は、2010年比で約15%程度減少した水準で推移している事が
確認できる。震災をきっかけに、オフィスビルで省エネが推進され、定着している事が推察できる。
図表2:エネルギー消費量(MJ/ m2・月)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_02.png
2.エネルギー単価( 円 / MJ )
図表3は単価の推移を示している。震災以前より徐々に上昇している事が確認できる。
オフィスビルに供給されるエネルギーの原料は、その大部分を輸入に頼っており、その費用は為替レートを加味した
資源価格に影響を受ける。これを踏まえ、エネルギー供給会社ごとの事情に基づき決定される価格動向が単価上昇の
背景にあるものと考えられる。
図表3:エネルギー単価(円/MJ)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_03.png
3.エネルギーコスト( 円 / m2・月 )
図表4はコストの推移を示している。エネルギー消費量・単価の変動の結果として、2011年、コストは一時的に
下落した。これは消費量が大きく減少したことが影響している。しかし、消費量はその後同水準で推移する一方で
単価は上昇を続けたため、結果としてコストも2010年の水準を超え、2012年には4%増、2013年には15%増と
なった。
図表4:エネルギーコスト(円/ m2・月)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_04.png
■調査概要
1.調査期間・対象
期間:2009年4月〜2013年12月(57ヶ月)
対象:ザイマックスグループが運営する首都圏の一般的な賃貸オフィスビルのうち、有効なデータが得られた約100棟
2.算出方法
各月のエネルギー消費量・エネルギー単価・エネルギーコストの算出方法は以下の通り
a ビル毎に電気・ガス・熱・油類の消費量及び支払金額(税抜)を集計
b aの各エネルギー消費量をMJ(一次エネルギー量)に換算し、合計する (換算係数は下記を使用)
電気:9.76MJ/kWh 都市ガス:45MJ/m3 冷水・温水・蒸気:1.36MJ/MJ 直接蒸気:2.68MJ/kg
A重油:39.1MJ/L
c A:エネルギー消費量( MJ / m2・月 )⇒bで求めた消費量合計を、空室を除いた延床面積で除す
B:エネルギー単価( 円 / MJ )⇒aで求めた支払金額合計を、bで求めた消費量合計で除す
C:エネルギーコスト( 円 / m2・月 )⇒aで求めた支払金額合計を、空室を除いた延床面積で除す
d cで求めたA・B・Cそれぞれについて、調査対象の平均値を求める
3.備考
・本データの「月」はエネルギー供給会社の検針作業上の月で、ビル毎・供給会社毎に異なる
・本調査では、継続性・正確性を期すため、空室を除いた延床面積を用いている
■株式会社ザイマックスについて
所在地:東京都港区赤坂1丁目1番1号 ザイマックス赤坂111ビル
代表者:代表取締役 代表執行役員会長兼社長 島田雅文
設 立:1990年3月
(前身の(株)リクルートビルマネジメントの設立、2000年1月にMBOによりリクルートグループより独立)
資本金:2,612,865,000円
従業員数:3,714名(グループ連結、2013年4月現在)
売上高:602億円(グループ連結、2013年3月期)
受託実績:オフィスビル、商業施設などの経営代行業務 全国593棟、延床面積約260万坪、ビルメンテナンス
全国1,418棟(2013年4月現在)
事業内容:(1) オフィスビル、商業・複合施設、データセンタービルの運営・管理
(2) オフィスビル、商業・複合施設のテナント営業・斡旋
(3) オフィスビル、商業・複合施設の経営代理・代行
(4) 施設管理・警備・保安・清掃・工事・資材販売等
(5) オフィスビル、商業・複合施設の新築・改修等の設計企画コンサルティング
(6) 不動産全般にかかる企画コンサルティング
グループ会社:(株)ザイマックスプロパティズ、(株)ザイマックスビルマネジメント、
(株)ザイマックスプロパティズ関西、(株)ザイマックスプロパティズ九州、
(株)ザイマックスサガーシアなど30社
URL:http://www.xymax.co.jp/index.html
■ザイマックス不動産総合研究所について
所在地:東京都港区赤坂1丁目1番1号 ザイマックス赤坂111ビル
代表者:代表取締役社長 吉本健二
設 立:2001年5月(前身の(株)ザイマックスビルディングサイエンスの設立)
資本金:10,000,000円(ザイマックス100%出資)
従業員数:30名(2013年4月現在)
事業内容:(1) オフィスビル・商業施設等の不動産における管理運営保全等に関する総合的な企画、調査、研究,開発業務
(2) 不動産の管理運営保全等に関するシステムサービスおよびデータベースサービスの提供業務
(3) 建築物・建築設備・建築物の環境・建築物の管理運営保全業務等の診断、検査、測定、分析業務
(4)賃貸用不動産市場に関する調査・分析・研究の実施および受託
(5)賃貸用不動産運営に関する分析・研究の実施および受託
(6)賃貸用不動産に関する情報提供サービス業務
URL:http://www.xymax.co.jp/company/groups/xy-rei.html
【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:株式会社ザイマックス不動産総合研究所
TEL:03-5544-6670
Fax:03-5544-6671
Email:info-rei@xymax.co.jp
地球温暖化や東日本大震災を契機に、エネルギーの消費量やコストへの関心が高まっている。しかし、ビル全体でのエネルギー消費状況について、現状を客観的に把握する事が難しい。
そこで、ザイマックス不動産総合研究所は、ザイマックスグループが独自に入手・蓄積してきたビルのエネルギーデータを利用して、消費量とコストの推移を調査した。なお、エネルギーとは電気、ガス、熱、油類を対象とする。
■2013年12月時点での調査結果(図表1参照)
1.エネルギー消費量:
震災後、急激に減少。その後同程度の水準で推移し、対2010年比で15%減少
2.エネルギー単価:
2010年半ばより一貫して上昇を続け、同36%上昇
3.エネルギーコスト:
消費量と単価の変動の結果、一時的に下落したが、その後上昇を続け、同15%上昇
図表1:エネルギー消費量・単価・コストの過去12ヵ月平均値の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_01.png
注釈 ※各月の数値は単月値ではなく、12ヵ月前〜当月までの1年間の平均値を示す
※2010年12月時点の数値を100として指数化
※エネルギー消費量は、単位をMJ(一次エネルギー量)に換算
※消費量、コストは単位面積あたりの数値を算出し、指数化
※3つの指標の関係は、コスト=単価×消費量
■エネルギー消費量・単価・コストの単月値の推移
1.エネルギー消費量( MJ / m2・月 )
図表2は消費量の推移を示している。震災後は、2010年比で約15%程度減少した水準で推移している事が
確認できる。震災をきっかけに、オフィスビルで省エネが推進され、定着している事が推察できる。
図表2:エネルギー消費量(MJ/ m2・月)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_02.png
2.エネルギー単価( 円 / MJ )
図表3は単価の推移を示している。震災以前より徐々に上昇している事が確認できる。
オフィスビルに供給されるエネルギーの原料は、その大部分を輸入に頼っており、その費用は為替レートを加味した
資源価格に影響を受ける。これを踏まえ、エネルギー供給会社ごとの事情に基づき決定される価格動向が単価上昇の
背景にあるものと考えられる。
図表3:エネルギー単価(円/MJ)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_03.png
3.エネルギーコスト( 円 / m2・月 )
図表4はコストの推移を示している。エネルギー消費量・単価の変動の結果として、2011年、コストは一時的に
下落した。これは消費量が大きく減少したことが影響している。しかし、消費量はその後同水準で推移する一方で
単価は上昇を続けたため、結果としてコストも2010年の水準を超え、2012年には4%増、2013年には15%増と
なった。
図表4:エネルギーコスト(円/ m2・月)の推移
http://www.xymax.co.jp/news/release/images/2014_02_12/img_graph_04.png
■調査概要
1.調査期間・対象
期間:2009年4月〜2013年12月(57ヶ月)
対象:ザイマックスグループが運営する首都圏の一般的な賃貸オフィスビルのうち、有効なデータが得られた約100棟
2.算出方法
各月のエネルギー消費量・エネルギー単価・エネルギーコストの算出方法は以下の通り
a ビル毎に電気・ガス・熱・油類の消費量及び支払金額(税抜)を集計
b aの各エネルギー消費量をMJ(一次エネルギー量)に換算し、合計する (換算係数は下記を使用)
電気:9.76MJ/kWh 都市ガス:45MJ/m3 冷水・温水・蒸気:1.36MJ/MJ 直接蒸気:2.68MJ/kg
A重油:39.1MJ/L
c A:エネルギー消費量( MJ / m2・月 )⇒bで求めた消費量合計を、空室を除いた延床面積で除す
B:エネルギー単価( 円 / MJ )⇒aで求めた支払金額合計を、bで求めた消費量合計で除す
C:エネルギーコスト( 円 / m2・月 )⇒aで求めた支払金額合計を、空室を除いた延床面積で除す
d cで求めたA・B・Cそれぞれについて、調査対象の平均値を求める
3.備考
・本データの「月」はエネルギー供給会社の検針作業上の月で、ビル毎・供給会社毎に異なる
・本調査では、継続性・正確性を期すため、空室を除いた延床面積を用いている
■株式会社ザイマックスについて
所在地:東京都港区赤坂1丁目1番1号 ザイマックス赤坂111ビル
代表者:代表取締役 代表執行役員会長兼社長 島田雅文
設 立:1990年3月
(前身の(株)リクルートビルマネジメントの設立、2000年1月にMBOによりリクルートグループより独立)
資本金:2,612,865,000円
従業員数:3,714名(グループ連結、2013年4月現在)
売上高:602億円(グループ連結、2013年3月期)
受託実績:オフィスビル、商業施設などの経営代行業務 全国593棟、延床面積約260万坪、ビルメンテナンス
全国1,418棟(2013年4月現在)
事業内容:(1) オフィスビル、商業・複合施設、データセンタービルの運営・管理
(2) オフィスビル、商業・複合施設のテナント営業・斡旋
(3) オフィスビル、商業・複合施設の経営代理・代行
(4) 施設管理・警備・保安・清掃・工事・資材販売等
(5) オフィスビル、商業・複合施設の新築・改修等の設計企画コンサルティング
(6) 不動産全般にかかる企画コンサルティング
グループ会社:(株)ザイマックスプロパティズ、(株)ザイマックスビルマネジメント、
(株)ザイマックスプロパティズ関西、(株)ザイマックスプロパティズ九州、
(株)ザイマックスサガーシアなど30社
URL:http://www.xymax.co.jp/index.html
■ザイマックス不動産総合研究所について
所在地:東京都港区赤坂1丁目1番1号 ザイマックス赤坂111ビル
代表者:代表取締役社長 吉本健二
設 立:2001年5月(前身の(株)ザイマックスビルディングサイエンスの設立)
資本金:10,000,000円(ザイマックス100%出資)
従業員数:30名(2013年4月現在)
事業内容:(1) オフィスビル・商業施設等の不動産における管理運営保全等に関する総合的な企画、調査、研究,開発業務
(2) 不動産の管理運営保全等に関するシステムサービスおよびデータベースサービスの提供業務
(3) 建築物・建築設備・建築物の環境・建築物の管理運営保全業務等の診断、検査、測定、分析業務
(4)賃貸用不動産市場に関する調査・分析・研究の実施および受託
(5)賃貸用不動産運営に関する分析・研究の実施および受託
(6)賃貸用不動産に関する情報提供サービス業務
URL:http://www.xymax.co.jp/company/groups/xy-rei.html
【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:株式会社ザイマックス不動産総合研究所
TEL:03-5544-6670
Fax:03-5544-6671
Email:info-rei@xymax.co.jp