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プロメテックの粒子法、映画「252生存者あり」に協力

プロメテックの粒子法、映画「252生存者あり」に協力
独自開発の流体シミュレーション技術を駆使して、お台場・汐留の高潮をシミュレーション
プロメテック・ソフトウェア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:藤澤智光、以下「プロメテック」)は、2008年12月6日(土)公開の映画「252生存者あり」のCG映像制作向けに、独自開発した映像分野向け流体シミュレータを使用し、お台場と汐留に押し寄せる巨大な高潮のシミュレーションを行いました。シミュレーションは、実際の航空測量データや航空写真をベースとした正確な地形を元に行われ、リアリティある波のシュミレーション・データを提供しました。 

今回のシミュレーションの特長は、エンジニアリング向けの粒子法流体シミュレーションで培った技術をもとに独自開発したシミュレータを使用した点です。既存の映像分野向けシミュレーションツールに比べ、物理計算に基づく、より正確なシミュレーションを行うことができます。本作品では物語中で設定された大災害時のリアリティある映像が求められましたが、従来ツールを用いて想像で作られるVFXと比較して、より説得力のある映像を作成するこが可能となりました。また、パーティクルベースの手法(粒子法)を用いて、流体のみで一千万オーバーの粒子を使用しております。この試みは既存ツールでは難しく、国内の映画制作としては前例のない数理・物理計算に基づく大規模シミュレーションです。

粒子法は、プロメテックの創業者の一人である越塚誠一教授(東京大学大学院工学系研究科)が独自に開発した水や空気の流れなどを粒子の動きで模擬する流体シミュレーション手法です。従来のシミュレーション手法のように格子を用いないため、激しい水面の変化やしぶきを高精度にシミュレーションすることが可能です。河川氾濫解析、土石流解析といった防災分野に活用されるほか、機械・製造分野にも適用されて注目を集めています。プロメテックでは2005年からテレビ局と協力し、国内では唯一、粒子法流体シミュレーションの映像分野向け技術開発に取り組んで参りました。今回映画に採用された背景にはこうした実績が認められたことがあります。

今後プロメテックは、数理アルゴリズム、物理アルゴリズム、力学などの得意分野を生かした技術開発を継続し、映像分野での技術革新を目指します。
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