ウォルフソン、最新モノラルDACを発表
ウォルフソン、最新モノラルDACを発表、小型スピーカーから大音量を実現
ウォルフソン・マイクロエレクトロニクス株式会社は本日、最新のシングルチップ・モノラルDACとスピーカー・アンプ、WM9081を発表しました。WM9081は、ポータブル・ナビゲーション・デバイス、携帯電話、デジタル無線、会議用スピーカーフォンなどで一般的に使用される低コストのスピーカーから最適な音圧レベル-SPLを引き出し、その明瞭度を最大化します。
WM9081は、高効率2.6Wスイッチャブル・クラスAB/Dスピーカー・アンプ、ダイナミック・レンジ・コントローラ、そしてReTune Mobile 5-band Parametric Equalizerを搭載しています。WM9081は、Class DモードでS/N比92dBのオーディオ性能と、2.4W出力時に歪み率1%を実現します。 WM9081は、DACと別個のクラスDアンプを使用する一般的な2チップ型ソリューションと比べ、PCB上の所要スペースを約30%削減し、BOMコストを平均20パーセント削減します。
WM9081は、フルプログラマブルな係数をもつReTune Mobile 5-band Parametric Equalizerを統合しているため、エンドユーザは、スピーカー周波数応答を補正して音楽の輪郭を鮮明にすることができます。プログラマブル・ダイナミック・レンジ・コントロールは、ブーストレベルが低い信号のボリュームを最大化し、明瞭度を改善します。WM9081は、バッテリに負荷を与えすぎたりスピーカーを損傷したりするおそれのあるオーディオ信号のクリッピングや歪みを防ぐために設計されたリミッタを搭載しています。
デジタル・オーディオ・インターフェースは、システム設計者に、ノイズ耐性・削減に関する複数のメリットをもたらします。デジタル入力を持つWM9081は、マルチチャネル・システムのスピーカー付近に配置することが可能であり、長いアナログ配線は必要ありません。ドライバーをスピーカー付近に配置することで、高価で嵩張るClass Dフィルタが不要になり、ノイズの多い高周波数スイッチング電流が流れるPCBトラックの長さを最短にすることができます。
WM9081に統合されたレジスタ書き込みシーケンサーは、ソフトウェア開発の時間を最短化します。いくつかの信号経路-DACからスピーカーへのモードなどを、わずか1回のレジスタ書き込みで有効化または無効化することができます。これを実行するには、内部シーケンサーはプロセッサとWM9081間のコントロール・インターフェースによる通信をおこなわない状態にしながら、事前にプログラムされた複数の書き込みシーケンスをWM9081内で独立して開始します。
ウォルフソン、オーディオ・アンプ製品ライン担当マネージャー、デイビット・ブラウン-David Brown談
ポータブル・ナビゲーション・デバイスやその他類似システムの設計者は、WM9081を使用することにより出力パワーを最大化するためにオーディオ性能を犠牲にする必要がなくなります。ウォルフソンは、オーディオに関する専門知識と技術を駆使して、シングルチップのデバイスを開発しました。OEMメーカーは、PCBスペースとBOMコストを著しく節約できると同時に、低コストスピーカーにて最高のパフォーマンス、優れた明瞭度、卓越したノイズ耐性を実現することで、エンドユーザに比類ないオーディオ体験を提供できます
WM9081は、4つのコントロール・インターフェース・アドレスと4チャネルのTDMをサポートしているので複数のデバイスを独立して設定および駆動することができます。デバイスの制御は、標準的な2ワイヤ、3ワイヤまたは4ワイヤのコントロール・インターフェースかハードウェア・コントロール・ピンを通して実行されます。
価格設定と製品販売:
WM9081は現在、28ピンCOL QFNパッケージでサンプル出荷されています。
WM9081評価システムは、評価ボード、システム構成図、Linuxドライバー、そしてウォルフソンの相互セットアップ・コンフィギュレーション環境-WISCE-がパッケージされ、販売されています。WISCEは、ダウンロード可能なソフトウェアGUIであり、これにより開発者は相互バージョンのレジスタ・マップにリアルタイムで修正を加え、デバイス・コンフィギュレーションに修正を加えながら、ソフトウェア設定を開発することができます。
【本件に関するお問い合わせ先】
ウォルフソン・マイクロエレクトロニクス株式会社
営業部 滝田 寛
TEL : 045-440-1230
E-mail : hiroshi.takita@wolfsonmicro.com