マーサー、気候変動による投資の影響に関する フォローアップ調査結果レポートを発表
リスクに晒される数兆ドル、大手機関投資家が資産配分等の手段で気候変動リスクに対応
マーサーが行った「気候変動シナリオ」レポートのフォローアップ調査により、参加した投資家の半数以上が調査結果をふまえた措置を講じた、あるいは計画中であることが明らかになった。
マーサーが行った「気候変動シナリオ」レポートのフォローアップ調査により、参加した投資家の半数以上が調査結果をふまえた措置を講じた、あるいは計画中であることが明らかになった。
数兆ドルの資産に関わる投資リスクと機会が依然危ういバランス状態にある中、マーサーのフォローアップ調査および事例研究「"Through the Looking Glass - How Investors are Applying the Results of the Climate Change Scenarios Study"("鏡の向こう側" − 投資家は「気候変動シナリオ研究」の結果をどう活用しているか)」によれば、マーサーが昨年発表した共同研究「Climate Change Scenarios - Implications for Strategic Asset Allocation (気候変動シナリオ − 戦略的資産配分における意味)」の参加者の半数以上が、研究結果に基づくアクションを実施、または計画していることが分かった。
フォローアップ調査に参加した12投資家(運用資産約2兆ドル)に関する主な調査結果は以下の通り:
プロジェクトパートナーの半数以上が、将来のリスク管理または戦略的資産配分プロセスに気候変動の問題を加えることにした。
プロジェクトパートナーの50%が、実際の資産配分に変更を加えたか加える予定である。
パートナーの80% は企業や政策当局に対して気候変動関連のエンゲージメントを強化しているか強化する予定である。
プロジェクト参加者の3分の1が「気候に感応度の高い資産」(レポートにおいて明らかになったものは不動産、インフラ、プライベートエクイティ、サステナブルテーマの株式(上場、未上場)、エネルギー効率性/再生可能テーマ(上場、未上場)、及びコモディティ(農地及び森林地含む))により多く配分するようになったか配分する予定である。
参加者の半数以上はレポートで気候に感応度が高いとされた資産クラスの気候変動リスクを再調査したか、これから行う予定である。
マーサーの「Through the Looking Glass」レポートは、2012年1月12〜13日にニューヨークで開催された、Ceresのプロジェクト「気候リスクに関する投資家ネットワーク」が提供する、気候変動リスクに関する投資家ネットワーク(INCR)会議及び気候リスク・エネルギー・ソリューションに関する投資家サミット (Investor Summit on Climate Risk and Energy Solutions)の一環として発行された。
マーサーのアジア太平洋地域の責任投資部門責任者であるヘルガ・バーグデン氏は次のように述べている。「パートナーの投資家が我々の気候変動レポートの研究結果を理解し、それに基づき行動しようと努力していることが明らかになりうれしく思います。予想はされていましたが、優先事項や重点領域はパートナーにより異なり、例えば私達の地域では、例えばインフラ投資への配分強化など既に実行されている意思決定を、研究結果が後押ししたというケースもあります。」
バーグデン氏は続ける。「ダーバンで最近行われた気候変動の交渉の結果から、気候政策に関する思い切った世界規模の協調行動はまだ多少先のこととなり、 2020年までに新たに拘束力のある合意が整うことは難しくなりました。この行動の遅れにより当面は、気候政策は相当な投資リスクとして位置づけられます。その点について、マーサーは今後も、将来を見据えた戦略的な助言やソリューションを提供し、クライアントが気候変動に関する長期的なリスクや投資機会に対応できるよう協力していきます。」
「カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)は、気候変動を優先テーマに特定しており、多くの施策を実行していますが、それは研究結果とも整合しています。」というのは、コーポレート・ガバナンス担当のシニア・ポートフォリオ・マネージャーであるアン・シンプソン 。「Ceresの熱心なメンバーとして私たちは、マーサーの報告書や国連の投資家サミットが、私たちの共同した働きかけやダーバン会議での交渉の結果を活かし、将来に向かって明確な戦略を立てるための重要な機会を提供していると思います。」
Looking Glassレポートの調査結果から、多くの投資家が依然として最初のレポートの研究をそれぞれに理解しようと消化している最中であることが分かる。レポートの結論や政策の意味合いに関する理事への教育については、今のところ約半分が済んでいる。多くのパートナーは、当面は、各資産クラスのチームのこの研究に関するトレーニングと、既存または今後の投資やエンゲージメントにおける気候変動のリスクと機会への理解を深めるために資産クラス別、地域別の研究結果の活用に重点をおくとしている。
「Through Looking Glass」レポートについて
2011年2月の気候変動シナリオレポートの発行後、各パートナー基金は各自の基金に対応した分析と提言が記載された個別レポートを受け取った。レポート発送後、マーサーは定型的なインタビューガイドをもとに参加者と電話討論を行った。(エンゲージメントの)協働の実績についてフィードバックを得ると共に、研究結果や推奨を基に、参加者が既に講じたか、講じる予定または可能性のある行動について何らかの感触を得ることが目的である。「Through the Looking Glass」レポートでは、こうした討論の結果を取り上げ、プロジェクトパートナーが講じた具体的な施策に関するより詳細な個別事例研究とともに、総合的な調査結果を紹介している。
※詳細、レポート全文のダウンロード(英文)はこちら: http://www.mercer.com/climatechange
気候変動シナリオレポートについて
「Climate Change Scenarios – Implications for Strategic Asset Allocation(気候変動シナリオ − 戦略的資産配分における意味)」は2011年2月に発行されたレポートで、2030年までの4つの気候変動シナリオから特定された、投資家のポートフォリオへの気候変動の経済的影響を分析している。レポートでは、機関投資家らが各自の戦略的資産配分において検討すべき一連の実務的な措置を取り上げている。レポートでは、機関投資家らが資産クラスごとや地域別で気候に関連した投資リスクや機会について理解を深めるために利用できるフレームワークについて概説している。マーサーの「TIPフレームワーク」では、4つの気候変動シナリオにおいて、低炭素技術への投資の度合い(T)、物理的環境への影響 (I)、世界的な政策の展開に起因する炭素の間接コスト(P)を推計評価している。
※ 2011年レポート「気候変動のシナリオ - 戦略的資産配分における意味」の全文ダウンロード(英語)
http://www.mercer.co.jp/attachment.dyn?idContent=1391010&filePath=/attachments/Japanese/Investment/04028-IC_ClimateChangeSurvey_Report_FNL_lowres.pdf
上記要旨をまとめたエグゼクティブ・サマリーのダウンロードはこちら( 日・英 )
http://www.mercer.co.jp/attachment.dyn?idContent=1391010&filePath=/attachments/Japanese/Investment/1103_IC_ClimateChangeSurveyExecSummary_JP.pdf
http://www.mercer.co.jp/attachment.dyn?idContent=1391010&filePath=/attachments/Japanese/Investment/04028-IC_ClimateChangeSurvey_ExecSummary_FNL_lowres.pdf
※ 本資料は米国マーサー社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳・編集したものです。内容とその解釈については原文である英文が優先します。
http://www.mercer.com.hk/press-releases/institutional-investors-address-climate-change
続きはhttp://www.mercer.co.jp/press-releases/1450340をご覧下さい。
本件に関するお問い合わせ
マーサー ジャパン株式会社
資産運用コンサルティング部門
寺山 恵 Megumi Terayama
03 5354 1461 investment.japan@mercer.com
広報
小原 香恋 Karen Ohara
03 5354 1674 pr.japan@mercer.com
フォローアップ調査に参加した12投資家(運用資産約2兆ドル)に関する主な調査結果は以下の通り:
プロジェクトパートナーの半数以上が、将来のリスク管理または戦略的資産配分プロセスに気候変動の問題を加えることにした。
プロジェクトパートナーの50%が、実際の資産配分に変更を加えたか加える予定である。
パートナーの80% は企業や政策当局に対して気候変動関連のエンゲージメントを強化しているか強化する予定である。
プロジェクト参加者の3分の1が「気候に感応度の高い資産」(レポートにおいて明らかになったものは不動産、インフラ、プライベートエクイティ、サステナブルテーマの株式(上場、未上場)、エネルギー効率性/再生可能テーマ(上場、未上場)、及びコモディティ(農地及び森林地含む))により多く配分するようになったか配分する予定である。
参加者の半数以上はレポートで気候に感応度が高いとされた資産クラスの気候変動リスクを再調査したか、これから行う予定である。
マーサーの「Through the Looking Glass」レポートは、2012年1月12〜13日にニューヨークで開催された、Ceresのプロジェクト「気候リスクに関する投資家ネットワーク」が提供する、気候変動リスクに関する投資家ネットワーク(INCR)会議及び気候リスク・エネルギー・ソリューションに関する投資家サミット (Investor Summit on Climate Risk and Energy Solutions)の一環として発行された。
マーサーのアジア太平洋地域の責任投資部門責任者であるヘルガ・バーグデン氏は次のように述べている。「パートナーの投資家が我々の気候変動レポートの研究結果を理解し、それに基づき行動しようと努力していることが明らかになりうれしく思います。予想はされていましたが、優先事項や重点領域はパートナーにより異なり、例えば私達の地域では、例えばインフラ投資への配分強化など既に実行されている意思決定を、研究結果が後押ししたというケースもあります。」
バーグデン氏は続ける。「ダーバンで最近行われた気候変動の交渉の結果から、気候政策に関する思い切った世界規模の協調行動はまだ多少先のこととなり、 2020年までに新たに拘束力のある合意が整うことは難しくなりました。この行動の遅れにより当面は、気候政策は相当な投資リスクとして位置づけられます。その点について、マーサーは今後も、将来を見据えた戦略的な助言やソリューションを提供し、クライアントが気候変動に関する長期的なリスクや投資機会に対応できるよう協力していきます。」
「カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)は、気候変動を優先テーマに特定しており、多くの施策を実行していますが、それは研究結果とも整合しています。」というのは、コーポレート・ガバナンス担当のシニア・ポートフォリオ・マネージャーであるアン・シンプソン 。「Ceresの熱心なメンバーとして私たちは、マーサーの報告書や国連の投資家サミットが、私たちの共同した働きかけやダーバン会議での交渉の結果を活かし、将来に向かって明確な戦略を立てるための重要な機会を提供していると思います。」
Looking Glassレポートの調査結果から、多くの投資家が依然として最初のレポートの研究をそれぞれに理解しようと消化している最中であることが分かる。レポートの結論や政策の意味合いに関する理事への教育については、今のところ約半分が済んでいる。多くのパートナーは、当面は、各資産クラスのチームのこの研究に関するトレーニングと、既存または今後の投資やエンゲージメントにおける気候変動のリスクと機会への理解を深めるために資産クラス別、地域別の研究結果の活用に重点をおくとしている。
「Through Looking Glass」レポートについて
2011年2月の気候変動シナリオレポートの発行後、各パートナー基金は各自の基金に対応した分析と提言が記載された個別レポートを受け取った。レポート発送後、マーサーは定型的なインタビューガイドをもとに参加者と電話討論を行った。(エンゲージメントの)協働の実績についてフィードバックを得ると共に、研究結果や推奨を基に、参加者が既に講じたか、講じる予定または可能性のある行動について何らかの感触を得ることが目的である。「Through the Looking Glass」レポートでは、こうした討論の結果を取り上げ、プロジェクトパートナーが講じた具体的な施策に関するより詳細な個別事例研究とともに、総合的な調査結果を紹介している。
※詳細、レポート全文のダウンロード(英文)はこちら: http://www.mercer.com/climatechange
気候変動シナリオレポートについて
「Climate Change Scenarios – Implications for Strategic Asset Allocation(気候変動シナリオ − 戦略的資産配分における意味)」は2011年2月に発行されたレポートで、2030年までの4つの気候変動シナリオから特定された、投資家のポートフォリオへの気候変動の経済的影響を分析している。レポートでは、機関投資家らが各自の戦略的資産配分において検討すべき一連の実務的な措置を取り上げている。レポートでは、機関投資家らが資産クラスごとや地域別で気候に関連した投資リスクや機会について理解を深めるために利用できるフレームワークについて概説している。マーサーの「TIPフレームワーク」では、4つの気候変動シナリオにおいて、低炭素技術への投資の度合い(T)、物理的環境への影響 (I)、世界的な政策の展開に起因する炭素の間接コスト(P)を推計評価している。
※ 2011年レポート「気候変動のシナリオ - 戦略的資産配分における意味」の全文ダウンロード(英語)
http://www.mercer.co.jp/attachment.dyn?idContent=1391010&filePath=/attachments/Japanese/Investment/04028-IC_ClimateChangeSurvey_Report_FNL_lowres.pdf
上記要旨をまとめたエグゼクティブ・サマリーのダウンロードはこちら( 日・英 )
http://www.mercer.co.jp/attachment.dyn?idContent=1391010&filePath=/attachments/Japanese/Investment/1103_IC_ClimateChangeSurveyExecSummary_JP.pdf
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※ 本資料は米国マーサー社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳・編集したものです。内容とその解釈については原文である英文が優先します。
http://www.mercer.com.hk/press-releases/institutional-investors-address-climate-change
続きはhttp://www.mercer.co.jp/press-releases/1450340をご覧下さい。
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