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第4回「仕事・会社に対する満足度」調査 4人に1人は自身の勤務先を「ブラック企業」とするも、その半数は辞められず

与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、第4回「仕事・会社に対する満足度」調査結果を発表いたしました。


■調査結果
(1) 20代、30代の勤続意欲が改善
調査対象者600名に聞いた「仕事・会社に対する勤続意欲」は、「今後も勤め続けたい」(回答率65.3%)が「勤め続けたくない」(同34.7%)を大きく上回る結果となり、前回との比較では、「今後も勤め続けたい」が僅かに1.6ポイント増加した結果となりました。
「今後も勤め続けたい」と回答した内訳をみると、男女別では、女性(同59.7%)が0.4ポイントの上昇に留まったのに対して、男性(同71.0%)は3.0ポイント上昇し、男女間の勤続に対する意識の乖離は大きくなりました。
年代別では、年代が上がるにつれて勤続意欲が強くなる傾向は前回と同様ですが、20代(同63.0%)、30代(同66.0%)では、前回に引き続き勤続意欲が高まっている傾向が見られる結果となりました。未既婚別では、未婚(同58.7%)に比べ既婚(同72.0%)は、10ポイント以上も上回り、生活の安定を望む姿勢が表れた結果となりました。(図表A)

また、勤続意欲を年収別にみたところ、年収が高まるにつれて、勤続意欲が高まっている傾向が見られ、年収500万円以上になるとその傾向が特に強まることが分かりました。(図表B)

(2) 「職場環境」が仕事を続けるにも辞めるにも重要なポイント
「今後も勤め続けたい」と選択した理由では、1位「職場環境がいいから」(回答率49.5%)、2位「安定した会社だから」(同38.8%)、3位「やりがいのある仕事だから」(同27.3%)と上位は前回と同様、男女別、年代別、未既婚別のいずれにおいても高い回答率を獲得しました。(図表C)

一方、「勤め続けたくない」と選択した理由では、1位「給料が低いから」(回答率43.8%)、2位「職場環境が悪いから」(同30.3%)、3位「仕事にやりがいがないから」(同27.9%)という結果となり、勤め続けたくない理由においても、男女別、年代別、未既婚別のいずれにおいても高い回答率を獲得していることから、勤続意欲に対して主に影響する条件は、男女や年齢を問わず、概ね同じであることがうかがえる結果となりました。(図表D)

(3) 自身の「評価」とそれにつながる「年収」が勤続意欲に大きく影響
自身の仕事ぶりが、会社から適正に評価されていると感じるか否かの調査では、「適正に評価されていると思う」(回答率53.8%)が「適正に評価されていないと思う」(同46.2%)を僅かに上回る結果となりました。年齢別では、20代から40代に年齢が上がるにつれて、「適正に評価されていない」と感じる回答が増加する一方で、未既婚別においては、既婚者の方が「適正に評価されている」と感じている人が多い結果となりました。(図表E)

また、勤続意欲と評価の感じ方の関係性について調査したところ、性別、年齢別、未既婚別のすべてのセグメントにおいて、「適正に評価されている」と感じている方が、勤続意欲が高い結果となりました。自己の仕事ぶりを適正に評価されていると感じることは、労働に対する大きなモチベーションの一つとして捉えることができます。(図表F)

さらに、評価の感じ方と年収の関係性についての調査では、年収別の構成比においては、年収300万円以上では「適正に評価されている」と感じている人の割合が高いのに対して、年収300万円未満では、その反対の傾向が表れており、自身の年収の低さが、評価の適正性に対する不満に繋がっている様子が表れる結果となりました。(図表G)

(4) 4人に1人以上が自身の勤務先を「ブラック企業」と評価
勤務先に対するブラック企業の意識についての調査では、「勤務先はブラック企業だと思う」(回答率26.5%)は、「勤務先はホワイト企業だと思う」(同73.5%)を大きく下回りましたが、およそ4人に1人は自身が勤務する会社がブラック企業だと感じているという結果となりました。また、ブラック企業の意識と仕事に対する評価の感じ方の関連性を集計すると、「適正に評価されていると思う」(同15.8%)よりも「適正に評価されていないと思う」(同39.0%)の方が、勤務先をブラック企業だと感じる人が大幅に多い結果となりました。(図表H)

「勤務先はブラック企業だと思う」回答者に対して、勤続意欲との関連性について集計したところ、「勤め続けたくない」(回答率52.2%)が、「今後も勤め続けたい」(同47.8%)を上回ったものの、その差はわずかに4.4ポイントであり、勤務先がブラック企業であると感じていても、半数近くの人が継続的に勤務することを望んでいる結果となりました。さらに勤続意識と年収の関連性を集計したところ、年収500万円を境に勤続意識が分かれることが明らかとなりました。(図表I)

(5) 「サービス残業の多さ」がブラック企業認定につながる
勤務先がブラック企業だと感じる理由についての調査では、1位は「サービス残業が多い」(回答率48.4%)となり、次いで2位が「有給休暇を取得できない」(同37.1%)、3位が「社内のハラスメント行為が多い」(同25.8%)の順となりました。
上位項目については、男女別、年代別、未既婚別のほぼ全てのセグメントにおいて、回答率が高く、特に「サービス残業が多い」は、勤務先をブラック企業だと思っている人の約半数が感じていることであり、企業側としては優先的に是正を図らなければならない事象といえます。(図表J)


■[総評]-「ブラック企業」意識の解消は、いかに「やりがい」を持たせるかが鍵
本調査では、性別や年齢、婚姻の有無によって多少の差はあるものの、3人に1人が現在の勤務先に勤め続けたくないと考えているという結果となりました。転職を希望する最大の理由に「給料の低さ」が挙げられ、年収別の勤続意識の調査でも、年収が低いほど勤続意識が低いことが明らかになっています。

昨今では、「無謀な目標を立てさせ過度な心理的圧力をかける」、「劣悪な環境下での仕事を強いることで疲弊する従業員を使い捨てにする」、「商品やサービスの品質において、消費者を欺き、自社の利益のみを追求する」などといった行為を行う企業、いわゆるブラック企業の存在が問題となっていますが、前回(第3回)に続き、今回の調査でも、4人に1人が、「自身が勤務する会社がブラック企業だと感じている」という結果となりました。
驚くべき水準が続いていますが、一方でその半数近くが、勤務先がブラック企業だと感じていてもなお、今後も勤め続けたいと回答しているなど、「給料」や「職場環境」に不満があっても辞めるに辞められない事情がうかがえます。
「サービス残業が多い」ブラック企業においては、言うまでもなく是正が必要です。しかし、本調査の結果にみられるように、「高い勤労意欲をもって働くことで評価され、結果として高い収入を得ている人」の勤続意欲が高いということは、仕事や会社に対する満足度は、会社の質よりも、労働者の意欲に左右される要素の方が多いということが想定されます。とは言うものの、会社側も従業員の意欲に頼るだけでなく、より多くの従業員が高い意欲をもって働けるように、自社の労働環境の整備に努めねばなりません。

※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/


■実施概要
調査名称 :第4回「仕事・会社に対する満足度」調査
調査方法 :インターネット調査
調査エリア:全国
期間   :2017年1月28日(土)〜1月29日(日)
調査対象者:20〜49歳の男女個人 600人
有効回収数:600サンプル


■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/


■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来サービス分野を拡大し、現在は与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービスの3つを中核事業と位置づけ、事業展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2016年12月末時点で10,715(内、与信管理サービス等5,446、ビジネスポータルサイト等3,057、その他2,212)となっております。
URL: http://www.riskmonster.co.jp/
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