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調査報告:オフィスのPCは勤務時間の約3割が未使用 離席中のモニター電源オフで消費電力のカットが可能

1.概要
 株式会社ナナオ(本社:石川県白山市、代表取締役社長:実盛 祥隆)は、オフィスにおける従業員の離席時間を集計し、実際のパソコンの使用時間について調査を行いました。
 その結果、下記の通り1日の勤務時間*1のうち平均して約3割の時間はパソコンが使用されていないという結果が得られました。

*1ここでの勤務時間とは、出勤時パソコン電源を投入してから、退社時にパソコン電源を切る間を指します。

<調査結果の要約>
●勤務時間中の平均未使用率は29%
●一日あたりの平均離席回数は13回

 今後IT機器の更なる普及と、増大する情報量を処理するために、IT機器全体の消費電力量が増加することが予測されています。一方で、政府からは2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減する目標が表明されています。
増え続けるIT機器の利用に対し、消費電力量の増加を和らげるためには、IT機器のエネルギー効率向上に加え、使用していない間の消費電力削減も必要だと考えられます。今回の調査結果である勤務時間中の平均未使用率29%を当てはめて考えると、ユーザーが離席等で使用していない間のIT機器の電力消費をセーブすることで、最大で3割近い消費電力削減も不可能ではないといえます。

 当社では、高まりつつあるIT機器への消費電力削減のニーズに応えるため、ユーザー離席中に消費される無駄な電力に着目し、ユーザーの有無を感知する人感センサー EcoView Sense(エコビューセンス)機能を開発。当社が発売する一般用途向けの液晶モニターを中心に同機能を搭載しています。
EcoView Sense機能によって、ユーザーの手を煩わせることなく、ユーザーの離着席に連動した液晶モニターの2次電源のオン/オフ操作が自動で実行されます。これにより、勤務時間中に常に液晶モニターを表示していた場合と比べ、無駄に消費されている電力の削減を実現しています。


2.調査の背景
<IT機器の今後の消費電力量推移予測>
 経済産業省の「IT機器の省エネ化に関する研究開発(平成19年12月)」資料によれば、IT機器の更なる普及が進み、また爆発的に増大する情報量を処理するため、IT機器全体の消費電力量は2025年には2006年の約5倍になると見込まれています。特にディスプレイ・TVについては、同期間の比較において電力消費量が5.2倍になると予測されています。

 政府は2020年までに温室効果ガスの1990年比25%削減を表明していますが、経済産業省の発表の通り電力消費量が大幅に増えていくことが予想されており、その増加度合いの抑制には各IT機器のエネルギー効率改善が不可欠になっています。

 加えて、離席時間などパソコンや液晶モニターを実際に操作・使用しない間に消費される無駄な電力を削減する方法も有効です。

 そこで当社では、ユーザーの離席時間に消費されている無駄な電力量を把握するために、オフィスにおいてユーザーが出社してパソコン電源をオンしてから、パソコン電源をオフして退社するまで、実際にどれだけ時間パソコンが使用されていないかをサンプル調査しました。


3.調査結果
(1)調査方法
 当社社員から日常的にパソコンを使用して業務を行う114名を抽出し、それらのパソコンにスクリーンセーバーとパソコンのロック状態を監視する計測ソフトをインストール。その上に、パソコンの最後の操作からスクリーンセーバー起動までの間隔を3分間に設定しました。
 抽出した社員においては、例えば書類の読み書きなどパソコン操作を一切伴わない作業が連続して3分間以上行われることは殆ど無いことから、3分間以上のパソコン未操作状態を「ユーザーが自席から離れている」と定義し、スクリーンセーバーが起動している時間とパソコンがロックされている時間の合計を「離席時間」として計算しました。
 調査サンプルの114名は普段通りの業務を行い、この計測を10日間にわたって実施。得られた測定データを解析した結果が次の通りです。

(2)調査結果
●勤務時間中の平均未使用率は、29%
 出社時にパソコンをオンしてから、退社時にオフするまでの間の約3割の時間は、ユーザーはパソコンを使用していないことになります。

●一日あたりの平均離席回数は、13回
 食事や休憩、業務打ち合わせ等、様々な用件でユーザーは一日に約13回自席を離れています。

●一回の離席時間の80%以上は、20分間以内
 多くの場合、ユーザーは離席してから20分間以内に自席に戻っています。

●2時間を超える離席時間は、全体の0.78%
 2時間以上の長時間の未使用はほとんどありません。


4.調査結果に対する省エネ運用方法
(1)一般的な方法
 調査結果から、もしパソコンと液晶モニターの電源が常時オン状態であるならば、一日の消費電力量の約3割が無駄となってしまいます。
 液晶モニターの場合は、離席の際に必ず電源ボタンを押してオフする、またパソコンの場合はOSの省電力モード移行までの時間を短くするなどの工夫により、電源常時オン状態と比較して約3割の無駄な消費電力について低減が見込めます。
 しかしながら、調査結果にあるように、毎日約13回の離席時に必ず電源ボタンを押す動作を徹底する必要があります。また、複数台のパソコン・液晶モニターを導入している企業の場合、それぞれのパソコンユーザーに対する指導や、パソコンOSの設定を一台ずつ変更するための管理コスト・工数が発生します。

(2)当社EIZO液晶モニターの場合
 2009年5月より発売している、当社の液晶モニターFlexScan EVシリーズにはEcoView Sense(エコビューセンス)という人感センサーシステムを搭載しています。

 EcoView Senseは、ユーザーの離席を感知し、約1分後に液晶モニターの画面を自動でオフにして省電力モードへ移行させます。ユーザーが戻るとそれを感知し画面を自動的に点灯させます。


※当社ホームページにて、本機能の動きを動画で紹介しています。
http://www.eizo.co.jp/products/pv/ または、「EIZO 動画コンテンツ」で検索

 さらに、ユーザーの離席から約2時間後に、液晶モニターは省電力モードから待機状態に移行し、消費電力をさらに低減させます。(FlexScan EV2313Wの場合は0.1W以下に低減)

 このEcoView Senseにより、電源が常時オンの状態と比較して、パソコンユーザーや企業のIT機器管理部門に手間を掛けることなく、約3割の無駄な消費電力の低減が行えます。

(3)その他の当社液晶モニター省エネ関連機能
 EcoView Senseの拡張機能として、当社のモニターコントロールユーティリティソフトウェアを使うことで液晶モニターだけでなく、パソコンの電源も連動して待機(スタンバイ)状態に移行できるようになります。一般的に液晶モニターと比較してパソコンの消費電力は大きく、また、Windows VistaやWindows 7については、待機(スタンバイ)状態での消費電力0W化も可能です。このため、液晶モニター単体での電源オン/オフ機能と併せることで飛躍的な節電効果が見込めます。

 さらに、当社が無償で配布する電源管理ソフトウエアEIZO EcoView NET(エイゾーエコビューネット)を使えば、複数の液晶モニターの電源状態を1台のパソコンから一括調整でき、オフィス全体の消費電力低減が可能です。

 パソコン使用時においても、液晶モニターに搭載されているAuto EcoView(オートエコビュー)機能が、オフィス内の明るさを感知し、最適な画面の明るさ(輝度)に自動調整。輝度を抑制することで電力消費を軽減します。また、2008年7月当社発表の調査報告の通り、明るすぎる画面輝度は疲れ目や肩こりの要因となっており、最適な輝度調整と適切な作業環境の整備によってパソコン作業の効率が約12%向上する事例もあります。

 このように、当社ではEcoViewコンセプトのもと、モニター専業メーカーならではの、ユーザーに負担を求めないエコ対応と作業性向上に貢献する様々な提案を行っています。

5.まとめ
今回の調査では、オフィスのパソコンは勤務時間の約3割について、実際には使用されていないという実態が判明しました。この未使用時間に消費される電力を削減するためには、各ユーザーの省エネに対する意識の徹底、そして企業においてはIT機器管理部門による各パソコンの設定などにかかる運用コストが必要になります。これに対し、人感センサーEcoView Senseを搭載するEIZOの液晶モニターを導入した場合は、自動的に省エネ運用の徹底が可能になります。


【お客様からのお問い合わせ先】
EIZOコンタクトセンター
TEL   : 0120-956-812
FAX   : 076-275-4128
Webサイト: http://www.eizo.co.jp/
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