ブラウンフィールド(土壌汚染が存在する不動産)再生事業の開始について
[10/01/12]
提供元:@Press
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株式会社フィールド・パートナーズ(東京都千代田区、代表取締役社長 福永 健二郎)は、同社子会社である株式会社ブラウン・フィールド・アドバイザーズ(東京都港区、代表取締役 毛利 宗弘)を通じ、土壌汚染が存在する不動産の再生流動化事業スキーム推進を目的とする特別目的会社の組成および運営助言業務を開始しました。
またその第一号案件として東京都板橋区内に所在する約11,000m2のメーカー工場跡地を、中央三井信託銀行株式会社(東京都港区、取締役社長 田辺 和夫)のサポートにより、平成21年(2009年)11月に株式会社ブラウン・フィールド・アドバイザーズが組成した特定目的会社(TMK)にて取得し、対象地における土壌汚染対策を含む土地再生事業に着手しました。
取得した土地は現在、13ヶ月間の工期で浄化工事を開始しており工事完了後、売却する計画です。なお、事業資金の調達においては汚染土地再生事業では前例のないプロジェクトベースでのアセットファイナンス方式を採用しており、総投資額は約40億円規模となる予定です。
現在、我が国にはブラウンフィールドが2.8万ha(東京ドーム約6千個分)存在すると試算されています(*1)。また平成22年(2010年)4月には土壌汚染対策法が改正される予定であり、土壌汚染に対する意識の高まりを受け今後さらに汚染土地の流動化は困難になり、その結果、ブラウンフィールドが社会問題化してくることが懸念されています。
ブラウンフィールドの流動化が難しい理由として、土壌汚染リスクが存在する土地を取得する場合に、内在するリスクの定量化ができないために投資家や金融機関からの資金調達が得られないことがあげられます。今回開始しました汚染地再生事業では以下の2つの解決策を実現することで、投資家や金融機関の合意を得て汚染地再生を可能としています。
1.包括的な土壌汚染リスクのヘッジ機能の活用(国内初)
株式会社フィールド・パートナーズは、株式会社損害保険ジャパン(東京都新宿区、取締役社長 佐藤 正敏)と共同で組成したキャプティブ・プログラムを通じて手配した「環境汚染賠償責任保険」などの保険を柱とする包括的な保証プログラムを手配することにより、投資家や金融機関から土壌汚染リスクを切り離します。包括的な保証プログラムの特徴は、浄化費用の超過リスクに対する「コストキャップ保証」(*2)や第三者への賠償リスクに対する「環境汚染賠償責任保証」(*3)などの幅広い土壌汚染関連リスクに対するヘッジ機能を提供している点にあります。なお、コストキャップ保証と環境汚染賠償責任保証の2つの保証機能を組み合わせたリスクヘッジ手法は我が国で初の試みとなります。(参考資料をご参照下さい)
2.独自のリスク評価情報の開示による再生事業リスクの可視化
投資家・金融機関に対して弊社独自のリスク評価情報を開示し機関投資家等によるブラウンフィールド再生事業のリスク判定を容易にすることにより、資金導入(アセットファイナンス)を可能にしました。汚染地の再生事業においてプロジェクトベースでのファイナンス方式の導入は過去に実例がなく我が国で初めてのケースとなります。
なお、実際の資金調達においては複数の投資家による優先出資の引受、ならびに株式会社りそな銀行(大阪市中央区、代表取締役社長 岩田 直樹)による特定社債)の引受により調達を行っています。(スキーム図をご参照下さい)
土壌汚染対策法の改正に伴い、汚染地の再生事業に対する社会的要請はますます高まります。今後、当社は年に4〜5物件の汚染地を購入する計画であり、事業規模としては3年後には200億円程度に成長させることを見込んでおります。
当社はブラウンフィールドの再生事業の市場創造を通じて、今後も汚染土地所有者のリスク負担低減や社会資本を活用した環境汚染改善によるCSRの推進に貢献していきます。
以上
【解説】
*1:ブラウンフィールド問題
平成19年(2007年)環境省「土壌汚染を巡るブラウンフィールド問題の実態等について」によれば、土壌汚染の存在または懸念から本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い用途あるいは未利用となった土地をブラウンフィールドと定義しており、そうした土地は、全国で資産価値として10.8兆円、面積として2.8万haが潜在しているとされている。
*2:コストキャップ保証
土壌汚染対策工事において実際にかかった費用がさまざまな理由により当初予定していた金額より超過してしまった場合に備え、浄化会社が土地の所有者に対し、その超過費用を負担することを保証するもの。
*3:環境汚染賠償責任保証
浄化工事監修および周辺住民対応などをはじめとする汚染土壌の維持管理を請け負う管理会社が、土地の所有者に対し、汚染土壌汚染の拡散により敷地外の第三者の方に損害を与えた場合の対応および賠償費用や訴訟費用などを保証するサービス。
【株式会社ブラウン・フィールド・アドバイザーズの概要】
ブラウン・フィールド・アドバイザーズは、汚染地の再生流動化事業スキームの運営管理を目的として、株式会社フィールド・パートナーズと株式会社エスアイ・アセットサービス(東京都港区、代表取締役 小野 祥吾)との共同出資により設立された会社です。
設立 : 平成20(2008年)年7月
資本金: 20,000,000円
代表者: 代表取締役 毛利 宗弘
URL : http://www.bf-advs.com
http://www.field-partners.com/business/clearance/fund.html
フィールド・パートナーズ URL: http://www.field-partners.com/
【参考資料】
スキーム図: http://www.atpress.ne.jp/releases/13351/fp_scheme_5.pdf
フィールド・パートナーズの土壌汚染リスク保証プログラムについて:
http://www.atpress.ne.jp/releases/13351/fp_grtprgm_6.pdf
フィールド・パートナーズは、国内で初めて土壌汚染専門の再保険会社を設立し、保険会社との間でリスクを分担するプログラムを構築しました。このプログラムにより通常では手配が困難な環境汚染賠償責任保険などの土壌汚染に関する保険の手配が可能になり、結果として財務的な信頼度の高い保証サービスの提供が可能になりました。
また、今回このプログラムを応用することで、従来極めて限定的だったコストキャップ保証の提供を、フィールド・パートナーズ以外の技術力のある浄化会社(今回は日本国土開発株式会社、アジア航測株式会社 共同企業体)から行うことも可能になりました。
またその第一号案件として東京都板橋区内に所在する約11,000m2のメーカー工場跡地を、中央三井信託銀行株式会社(東京都港区、取締役社長 田辺 和夫)のサポートにより、平成21年(2009年)11月に株式会社ブラウン・フィールド・アドバイザーズが組成した特定目的会社(TMK)にて取得し、対象地における土壌汚染対策を含む土地再生事業に着手しました。
取得した土地は現在、13ヶ月間の工期で浄化工事を開始しており工事完了後、売却する計画です。なお、事業資金の調達においては汚染土地再生事業では前例のないプロジェクトベースでのアセットファイナンス方式を採用しており、総投資額は約40億円規模となる予定です。
現在、我が国にはブラウンフィールドが2.8万ha(東京ドーム約6千個分)存在すると試算されています(*1)。また平成22年(2010年)4月には土壌汚染対策法が改正される予定であり、土壌汚染に対する意識の高まりを受け今後さらに汚染土地の流動化は困難になり、その結果、ブラウンフィールドが社会問題化してくることが懸念されています。
ブラウンフィールドの流動化が難しい理由として、土壌汚染リスクが存在する土地を取得する場合に、内在するリスクの定量化ができないために投資家や金融機関からの資金調達が得られないことがあげられます。今回開始しました汚染地再生事業では以下の2つの解決策を実現することで、投資家や金融機関の合意を得て汚染地再生を可能としています。
1.包括的な土壌汚染リスクのヘッジ機能の活用(国内初)
株式会社フィールド・パートナーズは、株式会社損害保険ジャパン(東京都新宿区、取締役社長 佐藤 正敏)と共同で組成したキャプティブ・プログラムを通じて手配した「環境汚染賠償責任保険」などの保険を柱とする包括的な保証プログラムを手配することにより、投資家や金融機関から土壌汚染リスクを切り離します。包括的な保証プログラムの特徴は、浄化費用の超過リスクに対する「コストキャップ保証」(*2)や第三者への賠償リスクに対する「環境汚染賠償責任保証」(*3)などの幅広い土壌汚染関連リスクに対するヘッジ機能を提供している点にあります。なお、コストキャップ保証と環境汚染賠償責任保証の2つの保証機能を組み合わせたリスクヘッジ手法は我が国で初の試みとなります。(参考資料をご参照下さい)
2.独自のリスク評価情報の開示による再生事業リスクの可視化
投資家・金融機関に対して弊社独自のリスク評価情報を開示し機関投資家等によるブラウンフィールド再生事業のリスク判定を容易にすることにより、資金導入(アセットファイナンス)を可能にしました。汚染地の再生事業においてプロジェクトベースでのファイナンス方式の導入は過去に実例がなく我が国で初めてのケースとなります。
なお、実際の資金調達においては複数の投資家による優先出資の引受、ならびに株式会社りそな銀行(大阪市中央区、代表取締役社長 岩田 直樹)による特定社債)の引受により調達を行っています。(スキーム図をご参照下さい)
土壌汚染対策法の改正に伴い、汚染地の再生事業に対する社会的要請はますます高まります。今後、当社は年に4〜5物件の汚染地を購入する計画であり、事業規模としては3年後には200億円程度に成長させることを見込んでおります。
当社はブラウンフィールドの再生事業の市場創造を通じて、今後も汚染土地所有者のリスク負担低減や社会資本を活用した環境汚染改善によるCSRの推進に貢献していきます。
以上
【解説】
*1:ブラウンフィールド問題
平成19年(2007年)環境省「土壌汚染を巡るブラウンフィールド問題の実態等について」によれば、土壌汚染の存在または懸念から本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い用途あるいは未利用となった土地をブラウンフィールドと定義しており、そうした土地は、全国で資産価値として10.8兆円、面積として2.8万haが潜在しているとされている。
*2:コストキャップ保証
土壌汚染対策工事において実際にかかった費用がさまざまな理由により当初予定していた金額より超過してしまった場合に備え、浄化会社が土地の所有者に対し、その超過費用を負担することを保証するもの。
*3:環境汚染賠償責任保証
浄化工事監修および周辺住民対応などをはじめとする汚染土壌の維持管理を請け負う管理会社が、土地の所有者に対し、汚染土壌汚染の拡散により敷地外の第三者の方に損害を与えた場合の対応および賠償費用や訴訟費用などを保証するサービス。
【株式会社ブラウン・フィールド・アドバイザーズの概要】
ブラウン・フィールド・アドバイザーズは、汚染地の再生流動化事業スキームの運営管理を目的として、株式会社フィールド・パートナーズと株式会社エスアイ・アセットサービス(東京都港区、代表取締役 小野 祥吾)との共同出資により設立された会社です。
設立 : 平成20(2008年)年7月
資本金: 20,000,000円
代表者: 代表取締役 毛利 宗弘
URL : http://www.bf-advs.com
http://www.field-partners.com/business/clearance/fund.html
フィールド・パートナーズ URL: http://www.field-partners.com/
【参考資料】
スキーム図: http://www.atpress.ne.jp/releases/13351/fp_scheme_5.pdf
フィールド・パートナーズの土壌汚染リスク保証プログラムについて:
http://www.atpress.ne.jp/releases/13351/fp_grtprgm_6.pdf
フィールド・パートナーズは、国内で初めて土壌汚染専門の再保険会社を設立し、保険会社との間でリスクを分担するプログラムを構築しました。このプログラムにより通常では手配が困難な環境汚染賠償責任保険などの土壌汚染に関する保険の手配が可能になり、結果として財務的な信頼度の高い保証サービスの提供が可能になりました。
また、今回このプログラムを応用することで、従来極めて限定的だったコストキャップ保証の提供を、フィールド・パートナーズ以外の技術力のある浄化会社(今回は日本国土開発株式会社、アジア航測株式会社 共同企業体)から行うことも可能になりました。