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100歳まで「生きたい」12.6%、「生きたくない」65.4% とにかく不安なのは健康とお金、認知症 人生100年時代には「公的支えが必要」85.9%

2017年9月1日現在の100歳以上の高齢者の人口は67,824人(2017年9月15日 厚生労働省プレスリリース)。政府も「人生100年時代構想会議」を開催するなど、各界がトップスピードで高齢化社会へ突き進む日本の未来を考える時代になっています。そんななか<オレンジページくらし予報>は「人生100年時代」について調査。寿命が延びた、といえばめでたいことのように聞こえますが、実際には人々はどう感じているのか、なにが不安なのか、リアルな思いが現れた調査結果でした。


【ダイジェスト】
100歳まで「生きたい」12.6%、「生きたくない」65.4%。100歳時代はめでたさも中くらい!?
不安なのは健康とお金。長生きに必要なものTOP3は「健康」「貯蓄や収入」「趣味、楽しみ」
人生100年時代に「公的な支えが必要」85.9%

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_1.jpg
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_2.jpg

■ 100歳まで「生きたい」12.6%、「生きたくない」65.4%。100歳時代はめでたさも中くらい!?
「<人生100年時代>といわれるが、あなたにとっては<いいこと>ですか?」の質問には「いいことだ(いいことだ、ややいいことだの合計)」14.5%、「いいことではない(あまりいいことではない、いいことではない、の合計)」41.7%、「どちらともいえない」43.8%という結果。「どちらともいえない」と思う人が4割で最多、という点では小林一茶の有名な句「めでたさも 中くらいなり おらが春」をもじって「めでたさも 中くらいなり 人生100年」というところでしょうか。しかし「<自分は100歳まで長生きしたい>と思いますか?」には4割以上の人がはっきりと「そう思わない」と回答。「あまりそう思わない」24.7%と合わせるとじつに65.4%もの人は「100歳まで生きたくない」と思っています。
ちなみに積極的に「100歳まで長生きしたい」と答えた人は6.6%でした。
また、「自分はいくつぐらいまで生きられると思っていますか?」という問いでは「71〜80歳まで」と答えた人が最も多く、全体の40.1%でした。ところが、この回答を世代別に見ると、各年代とも「71〜80歳まで」と答えた人が最も多いのは変わらないものの、30代では「60歳以下まで」と答えた人が他世代の回答数よりも多い11.0%となりました。次に多い40代でも6.1%ですから、30代の「60歳以下まで(しか生きられない)」の数字の高さが目立ちます。これは、“現実感をともなって自分の老年の展望をし始めるのはいくつぐらいなのか”を探る上でも興味深い数字と言えそうです。<老い>がまだまだ先にあると感じられるのは何歳くらいまでなのでしょう。
あきらかに老年期にさしかかる60代になると「81〜90歳まで」と答えた人が他世代の同じ回答に比べて最多の34.3%となっています。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_3.jpg
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_4.jpg

■ 不安なのは健康とお金。長生きに必要なものTOP3は「健康」「貯蓄や収入」「趣味、楽しみ」
「寿命が延びた、いいことだ」とはならないらしい昨今、なにがあれば「いいこと」になるのでしょう。「長生きするためには、何が必要だと思いますか?」のTOP3は「健康」91.8%、「貯蓄や収入」68.9%、「趣味、楽しみ」34.9%。さらにその裏返しのように「100歳まで生きることに不安はありますか?」で多かったのは「老化で判断力や記憶力がなくなる」68.3%、「歩いたり、動いたりしにくくなる」62.6%、「生活が自分ではできなくなる」60.7%、「お金が不足する」53.7%と、やはりポイントは「認知機能」も含めた健康とお金です。
アンケートに回答した人の35.3%が「現在の健康に自信がない」と答え、「自信がある」30.3%を上回っています。さらに「<自分が認知症になるかもしれない>という不安を感じますか?」では「感じる(感じる、やや感じる、の合計)」53.3%と、半数以上の人が不安を抱いています。
収入に関しては「自分が働くなら何歳まで働きたいですか?」には「65歳まで」が28.4%で最多、次が「60歳まで」で24.7%、「配偶者には何歳まで働いてもらいたいですか?」では「65歳まで」が一番多く36.8%、「70歳まで」が25.9%となりました。
ちなみに「生涯現役(で働きたい)」は「自分」の場合13.3%、「配偶者」の場合16.9%でした。いずれにせよ、平均的定年年齢の60歳以降も、自分か配偶者のどちらかは働いて無収入の期間をなるべく短くしたい、という考えが伺えます。ただし、前出の「長生きするためには、何が必要か?」の問いの60代を見ると、「貯蓄や収入」よりも「趣味、楽しみ」が必要と答える人の割合がぐっと高くなっています。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_5.jpg
画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/147641/img_147641_6.jpg

■ 人生100年時代に「公的な支えが必要」85.9%
今回の調査に回答を寄せてくださったのは788人。中心年齢は30代〜50代、専業主婦42.3%、フルタイム・パート勤務、自営などすべて含めて有職者は51.9%です。既婚率は75.9%、同居中の子どもがいる率は45.7%でした。100歳まではまだまだ時間があり、自分も配偶者も働き盛りか、それを少し過ぎたあたり、という人たちです。
「<人生100年時代>をよいものにするために個人では何を備えるべきか」に、全体では「収入や貯蓄」75.9%、「全身の健康維持」73.2%が圧倒的に高率。しかし、これも年代別に見ると50代までは「1金、2健康、3判断力」なのですが、60代以上になると「1判断力、2健康、3金」と、プライオリティに変化が出てきます。他の質問の世代別傾向を見ても、40代までは年金への不安などもあってか、老後のお金が心配で、50代以降はお金より健康、とくに「脳」の問題がクローズアップされてくるようです。
ともあれ、経済面や健康面でも、不安がつきまとうことははっきりし、「<人生100年時代>を迎えるために公的な支えは必要だと思うか」には85.9%が「そう思う(そう思う60.4%とややそう思う25.5%の合計)と答えているのは、至極当然のことでしょう。
「<人生100年時代を迎えるためのセミナー>があったら、どんなことを知りたいですか?」 という質問に寄せられた声の多くは「お金と健康」に関する不安がにじんだものでしたが、これも年代によって微妙にニュアンスが異なっています。
まず、20代〜30代から。「健康で生きられる方法」(20代・パート)、「おひとりさまの老後の不安が減るセミナー」(30代・フルタイム)、「現在と未来の延命治療について。自分が受けることになってしまうかもしれないので」(30代・専業主婦)、「100歳まで生きて楽しいのかどうか、長生きが幸せなのかどうか、考えたいです」(30代・フルタイム)、「どんなことに備えたらいいのか」(30代・パート)。
次に40代〜50代。「家族との関係作り」(40代・専業主婦)「ピンピンコロリの方法」(40代・専業主婦)、「年金が本当に出るのか」(40代・パート)、「年金だけで生きていく方法」(40代・専業主婦)、「残りの50年、どんなイメージを抱けばよいのか。100歳までは人生をもう一回、ということになるのですが……」(50代・専業主婦)、「生き延びる、を考えるより、日本経済のためにもタブーとされている安楽死について考えてはどうか?」(50代・パート)など。
そして、60代以上になると目につくのがメンタル、気持ちの持ち方について。「できなくなっていくことを数える日々ではなく、自分ができることを、楽しんで数えながら過ごせるメンタルの強さ」(60代・フルタイム)、「病気を乗り越えるメンタルの鍛え方、うつ状態を避けられる気持ちの持ち方」(60代・専業主婦)などなど。
健康、お金、人間関係、教育、福祉、経済、倫理、世界情勢、地球環境、そして幸せとは何か……、大げさではなく、さまざまなことが重いふたを押し上げて飛び出してくる、それが「人生100年時代を考えること」になりそうです。



アンケート概要
●調査対象:オレンジページメンバーズ・国内在住の成人女性(有効回答数788人)
●調査方法:インターネット調査 ●調査期間:2017年11月24日〜11月28日

●「オレンジページくらし予報」について
読者モニター「オレンジページメンバーズ」には、さまざまなくらし情報・くらし体験によってはぐくまれた“くらしの目利き”たちが数多く所属しています。そんなメンバーたちの声を集めて<次のくらし>を読み解いていくのが「オレンジページくらし予報」です。WEB上でのアンケート調査、座談会など、ご相談に応じて展開いたします。

●『オレンジページ』について
失敗なくおいしく作れるレシピ情報が支持され、今年創刊33周年を迎える生活情報誌。30〜40代の主婦を中心に幅広い読者層を誇ります。発行部数=314,050部(2017年印刷証明付発行部数)。

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