GSアライアンス株式会社が世界初の量子ドットインクジェットインクの商業化
[18/07/05]
提供元:@Press
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GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd.:環境、エネルギー分野の先端材料を研究開発、製造販売する化学会社/冨士色素株式会社グループ/本社:兵庫県川西市/代表取締役社長:森 良平 工学博士)は、自社で製造販売しているグラフェン量子をインクジェットインク化して、家庭、オフィス用の汎用プリンターでも印刷可能な世界初(※)の量子ドットインクジェットインクを作りました。
※当社調べ
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/160405/LL_img_160405_1.jpg
普通紙に印刷したグラフェン量子ドットインクジェットインク(紫外線照射下)
量子ドットインクジェットインクを開発している大学、研究機関、企業はいくつかありますが、商業化としては世界初です。グループ会社である冨士色素株式会社にもともと顔料系のインクジェットインクの研究開発、製造の長年のノウハウがあるので、今回、新会社であるGSアライアンス株式会社の量子ドットとインクジェットインクの技術を両方生かして開発することができました。今回開発した、グラフェン量子ドットインクジェットインクは紙、フィルムなどの様々な媒体にインクジェット印刷できることを確認しております。
量子ドット(Quantum Dot)とは、量子化学、量子力学に従う光学特性を持つナノスケールの超微細結晶である最先端材料です。量子ドットの大きさは通常0.5-9nmの直径というものすごく小さい構造体で、1個あたりの原子、分子数は10-1,000個といわれており、人工原子とも言われています。ナノ結晶のサイズによってバンドギャップを調節することが可能であるため、粒径に依存した特徴的な発光特性を持ちます。そうなるとサイズを変化させることにより発光波長が調整可能で、固体の蛍光体と比較してスペクトルの半値幅が狭いという特徴があります。高い量子効率を持ち、幅広い波長を吸収することもできます。
量子ドットの発色は明るく、鮮やかに広範囲の波長の光が発光可能なうえに、高効率、長寿命、高い減衰係数を有するために、以下に示すように様々な用途で応用が期待されています。
<応用例>
1. 太陽電池
2. ディスプレイ
3. 生体イメージング、バイオマーカー、医療画像装置
(がん細胞のイメージング、たんぱく質の分析、細胞の追跡など)
4. 量子コンピューター
5. セキュリティタグ、セキュリティインク、偽造防止
6. 量子ドットレーザー
7. トランジスタ
8. フォトニック結晶
9. LED
10. 高密度固体メモリー
11. 熱電材料
12. 人工光合成
■応用の可能性
GSアライアンス株式会社は既に数種類の量子ドットを合成販売し始めており、今回炭素系量子ドットの1つであるグラフェン量子を用いてインクジェットインクを作ることができました。インクジェット方式が可能になったので上述したような様々な用途に展開できる可能性がありますが、グラフェン量子ドットの半値幅が広いので、半値幅の狭さが要求されるディスプレイ用途向けなどにはまだ改良が必要です。GSアライアンス株式会社は他にもZnS、CdS、InP/ZnS、CuInS2(CIS)、CuInSe2、CuInS2/ZnS、PbS、AgInS2などの半導体系量子ドットや、シリコン量子ドット、ペロブスカイト型量子ドットも合成しており、これらの他の種類の量子ドットのインクジェットインク化も検討していく予定です。
特にペロブスカイト型量子ドットは半値幅も狭いので、インクジェットインク化が可能になるとディスプレイ用途にも応用できる可能性があります。今回開発したグラフェン量子ドットインクジェットインクは、室内灯下では無色であり、紫外線などの励起波長に依存して異なる発光ピークを持つ発光スペクトルを出すので、高度な偽造防止インクとして使用できる可能性もあります。
■量子ドット
量子ドットの大きさは通常0.5-9nmの直径(原子、分子数 10-1,000)のサイズの超微細構造を有する微粒子で、そのサイズに基づいた特異的な性質を示し、物質の分子状態としての挙動とバルクとしての挙動の中間の状態の挙動を示すという点で非常に興味深い材料です。エネルギー準位、バンドギャップ、伝導帯、価電子帯といった概念は、通常のバルクサイズの半導体の概念がそのままあてはまりますが、一つ大きな違いがあります。バルク状態では、半導体結晶の粒径は、ボーア半径よりも大幅に大きくなり、励起子は自然限界にまで及びます。
しかし、半導体結晶が小さくなると、物質のボーア半径のサイズにまで近づき、電子エネルギー準位はもはや連続ではなくなり、離れ離れになっていき、つまりエネルギー準位同士の間に小さな分離が生じます。この分離したエネルギー準位の状態は、量子封じ込めと呼ばれ、この状態では、半導体物質はバルクではなくなり量子ドットと呼ばれる状態になります。
■会社概要
商号 : GSアライアンス株式会社
代表者 : 代表取締役社長 森 良平
所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11
事業内容: 環境、エネルギー分野向けの先端材料の研究開発と製造販売
URL : https://www.gsalliance.co.jp/
※当社調べ
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/160405/LL_img_160405_1.jpg
普通紙に印刷したグラフェン量子ドットインクジェットインク(紫外線照射下)
量子ドットインクジェットインクを開発している大学、研究機関、企業はいくつかありますが、商業化としては世界初です。グループ会社である冨士色素株式会社にもともと顔料系のインクジェットインクの研究開発、製造の長年のノウハウがあるので、今回、新会社であるGSアライアンス株式会社の量子ドットとインクジェットインクの技術を両方生かして開発することができました。今回開発した、グラフェン量子ドットインクジェットインクは紙、フィルムなどの様々な媒体にインクジェット印刷できることを確認しております。
量子ドット(Quantum Dot)とは、量子化学、量子力学に従う光学特性を持つナノスケールの超微細結晶である最先端材料です。量子ドットの大きさは通常0.5-9nmの直径というものすごく小さい構造体で、1個あたりの原子、分子数は10-1,000個といわれており、人工原子とも言われています。ナノ結晶のサイズによってバンドギャップを調節することが可能であるため、粒径に依存した特徴的な発光特性を持ちます。そうなるとサイズを変化させることにより発光波長が調整可能で、固体の蛍光体と比較してスペクトルの半値幅が狭いという特徴があります。高い量子効率を持ち、幅広い波長を吸収することもできます。
量子ドットの発色は明るく、鮮やかに広範囲の波長の光が発光可能なうえに、高効率、長寿命、高い減衰係数を有するために、以下に示すように様々な用途で応用が期待されています。
<応用例>
1. 太陽電池
2. ディスプレイ
3. 生体イメージング、バイオマーカー、医療画像装置
(がん細胞のイメージング、たんぱく質の分析、細胞の追跡など)
4. 量子コンピューター
5. セキュリティタグ、セキュリティインク、偽造防止
6. 量子ドットレーザー
7. トランジスタ
8. フォトニック結晶
9. LED
10. 高密度固体メモリー
11. 熱電材料
12. 人工光合成
■応用の可能性
GSアライアンス株式会社は既に数種類の量子ドットを合成販売し始めており、今回炭素系量子ドットの1つであるグラフェン量子を用いてインクジェットインクを作ることができました。インクジェット方式が可能になったので上述したような様々な用途に展開できる可能性がありますが、グラフェン量子ドットの半値幅が広いので、半値幅の狭さが要求されるディスプレイ用途向けなどにはまだ改良が必要です。GSアライアンス株式会社は他にもZnS、CdS、InP/ZnS、CuInS2(CIS)、CuInSe2、CuInS2/ZnS、PbS、AgInS2などの半導体系量子ドットや、シリコン量子ドット、ペロブスカイト型量子ドットも合成しており、これらの他の種類の量子ドットのインクジェットインク化も検討していく予定です。
特にペロブスカイト型量子ドットは半値幅も狭いので、インクジェットインク化が可能になるとディスプレイ用途にも応用できる可能性があります。今回開発したグラフェン量子ドットインクジェットインクは、室内灯下では無色であり、紫外線などの励起波長に依存して異なる発光ピークを持つ発光スペクトルを出すので、高度な偽造防止インクとして使用できる可能性もあります。
■量子ドット
量子ドットの大きさは通常0.5-9nmの直径(原子、分子数 10-1,000)のサイズの超微細構造を有する微粒子で、そのサイズに基づいた特異的な性質を示し、物質の分子状態としての挙動とバルクとしての挙動の中間の状態の挙動を示すという点で非常に興味深い材料です。エネルギー準位、バンドギャップ、伝導帯、価電子帯といった概念は、通常のバルクサイズの半導体の概念がそのままあてはまりますが、一つ大きな違いがあります。バルク状態では、半導体結晶の粒径は、ボーア半径よりも大幅に大きくなり、励起子は自然限界にまで及びます。
しかし、半導体結晶が小さくなると、物質のボーア半径のサイズにまで近づき、電子エネルギー準位はもはや連続ではなくなり、離れ離れになっていき、つまりエネルギー準位同士の間に小さな分離が生じます。この分離したエネルギー準位の状態は、量子封じ込めと呼ばれ、この状態では、半導体物質はバルクではなくなり量子ドットと呼ばれる状態になります。
■会社概要
商号 : GSアライアンス株式会社
代表者 : 代表取締役社長 森 良平
所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11
事業内容: 環境、エネルギー分野向けの先端材料の研究開発と製造販売
URL : https://www.gsalliance.co.jp/