6年かけて100万部突破の時代小説「本所おけら長屋シリーズ」最新刊は8/2発売
[19/07/29]
提供元:@Press
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株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 清水卓智)は、畠山健二著『本所おけら長屋(十三)』(本体636円・税別)を、2019年8月2日に発売します。この13巻で、シリーズ累計発行部数は100万部を突破。出版不況のなか、メディアで大きな話題になることもなく、6年かけて地道に読者を増やし、ミリオンセラーのシリーズに成長を遂げました。
画像 : https://newscast.jp/attachments/K5Z8EfrAqR51ms2By1DH.jpg『本所おけら長屋(十三)』書影
全国のべ500店余の書店員に会ってきた「書店巡回」をスタート
2013年7月に初版1万部でスタートした『本所おけら長屋』。お江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」の個性豊かな住人が巻き起こす珍騒動を、下町の演芸作家出身の著者が笑いと涙につつんで描く書き下ろし連作時代小説です。
まったく無名だった畠山健二氏は、本シリーズが時代小説初挑戦でしたが、当初から「作品の質」と「書店回り」には徹底してこだわりました。「小説の質を荒らさないように」と刊行は年2冊まで。新刊が出ると、自前の法被や御用聞き前掛けを着用して全国の書店を巡回します。まず書店員の方々に作品と著者のファンになってもらうことで、シリーズの応援団は読者にも広がりました。畠山氏は6年がかりで、のべ500店余を訪問しました。
画像 : https://newscast.jp/attachments/P86hoQZ0PUuTKgdeJLFU.jpg著者・畠山健二氏。シリーズ100万部に「ありがてえ! やったぜ! 夢みてえだ!」」
画像 : https://newscast.jp/attachments/s1mteMNhChLenJX8b1EU.jpg書店巡回の法被(中央が著者)
「特別フルカバー帯」に、女性読者が飛びついた
書店店頭での展開も功を奏し、6巻刊行時(2016年3月)には18万部を突破した「本所おけら長屋シリーズ」は、女性書店員の声をヒントに、三木謙次氏がイラストを描き下ろした「特別フルカバー帯」でイメージチェンジ。時代小説らしからぬかわいらしさに、売り場で足を止める女性客が急増し、「おけら推し」の書店員を獲得。手書きPOPや長屋ジオラマ作成など、店頭PRが強化されました。その結果、このたびの100万部に結実しました。
次の目標は、累計150万部!
文学賞の受賞もなく、映像化もなく、新聞書評の掲載も一度もなし。ないないづくしで6年がかりでのミリオン達成に、畠山氏は喜びつつも「次は150万部」と、新たな目標を見据えています。
「手で書いて、足で売る」という独自のスタイルを守りながら、「本所おけら長屋シリーズ」の新たな挑戦は続きます。
<担当者が分析>「笑って、泣ける」長屋ものが、支持された背景
「落語みたい」とよくいわれる『本所おけら長屋』ですが、その成功は、長年の落語人気に後押しされた部分が大きいと思います。いまのブームを支えるのは30〜40代の女性。本シリーズの読者は「女性が6割」ですが、まさにファン層が重なっています。
また昨今、若い世代を中心に、「シェアする社会」が進展しているとメディアを賑わしています。所有するより共有する、ない人は持っている人から借りればいい。おけら長屋の住人たちの世界と通じています。「つながり」「きずな」「共感」「共有」……現代日本に広がり始めた時代の空気に、「本所おけら長屋シリーズ」の作品世界は見事にはまったのはないでしょうか。
(PHP研究所 広報部 根本騎兄)
調子にのってLINEスタンプ販売開始
「落語今回のミリオンセラー達成を記念し、「本所おけら長屋」のLINEスタンプが発売されました。粋な江戸弁で友だちにメッセージできます。文庫書き下ろし時代小説のキャラクターがスタンプとしてリリースされるのは、じつに珍しいことです。
画像 : https://newscast.jp/attachments/or47K7ZZl38OK3shn4vr.jpgLINEスタンプの見本
スタンプ名称:本所おけら長屋
販売開始日:2019年7月26日(金)
販売価格:1セット(24個)につき120円(税込)または50LINEコイン
販売ページ:https://line.me/S/sticker/8257415
コピーライト:Kenji Miki/PHP Institute,Inc
『本所おけら長屋(十三)』について
最新巻(十三)の裏テーマは「恋のゆくえ」
ばかばかしくも騒がしい「おけら長屋」の日常にも、男女をめぐる交情や事件はつきもので……。
◇おけら長屋の騒動仕掛け人万造の喧嘩友達、栄太郎の嫁さがしをめぐる顛末とは(「とりもち」)
◇男女のゴシップを書き、世間を騒がす「読売」を出す春助の重すぎる過去(「よみうり」)
◇大家の徳兵衛と隠居の与兵衛は、おいらくの淡い期待を抱いて吉原へ(「おいらく」)
◇兄の死で、故郷に帰るよう説得される万造の相棒・松吉。彼が下した答えとは(「ゆうぐれ」)
――男と女の思いのゆくえを、笑いと人情に包んでテンポよく描いた傑作4編!
著者略歴
畠山健二(はたけやま けんじ)
1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出、新聞・週刊誌のコラム連載、ものかき塾講師まで精力的に活動する。2012年、『スプラッシュ マンション』(PHP研究所)で小説家デビュー。翌年、初の文庫書き下ろし時代小説『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)が大好評、ロングシリーズとなる。その他の著書に、『下町呑んだくれグルメ道』(河出文庫)、『超入門! 江戸を楽しむ古典落語』(PHP文庫)、『粋と野暮』(廣済堂出版、2019/8/1発売)などがある。台東区、墨田区の東京下町エリアで活躍する様々な人々を紹介するインタビュー番組、J:COM「東京下町人図鑑」のレギュラー司会を務める。
商品について
書 名:本所おけら長屋(十三)
著 者:畠山健二
定 価:本体636円(税別)
発 行:PHP研究所
発売日:2019年8月2日
仕 様:304ページ
判 型:文庫判
特設ページ:https://www.php.co.jp/okera/