日本の教育を考える10人委員会 2011年度提言「地域の核としての学校づくりを」を発表
[11/12/26]
提供元:@Press
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2004年発足の有識者会議「日本の教育を考える10人委員会(委員長:佐和 隆光 滋賀大学学長)」は、2011年度提言「地域の核としての学校づくりを〜学校と地域の有機的な連携に向けて〜」を発表いたしました。本提言は、当委員会にて実施した住民アンケート(2011年8月実施)及び教育長・首長アンケート(2010年10〜12月実施)を基に、学校と地域の関係構築のために5つの課題について提言を行っています。
詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.10nin-iinkai.net/
【提言及び調査結果のポイント】
(1)首長、教育長アンケートの結果のポイント
・人口10〜20万人規模の自治体において最も教育予算の不足感が強い
・義務教育の教職員給与財源は、国が2分の1以上を負担すべき
・首長が考える「義務教育費国庫負担制度の改変による影響」は、「悪化した」が「改善した」を大きく上回る
・教育の充実は地域の活性化につながり、地域が元気になる
・首長の考える地域の教育の課題は、大規模自治体では「教員不足」「教育費不足」、小規模自治体では「児童生徒数減少」
・学校と地域の連携において、大規模自治体では「学校側の人手不足」が、小規模自治体では「地域の担い手不足」が課題
(2)住民アンケートの結果のポイント
・地域の学校に対する愛着、満足度ともに全体の約60%。特に、小中学生の子どもを持つ親では地域の学校に対する愛着が約70%と高い
・地域が学校に協力すべきことは、「総合的な学習の時間や体験学習の支援」、「児童・生徒の登下校の見守り支援」という回答が多い。一方、個人として協力できることは「学校の行事などにおける支援」が多い
・地域における小中学校の役割が重要と回答したのは全体の約88%。震災後、東北地方では50%が「地域における小中学校の役割に関する認識が変わった」と回答
・「義務教育の活性化が地域の活性化につながる」という意見は、全体の約80%
(3)提言について
上記の調査結果を参考に、5つの課題に対して提言しました。
1.学校のニーズと地域資源のマッチング
・学校と地域とが連携して活動するための協議の場を設けること。また、行政はその支援を行うこと
・地域コーディネーターの育成・充実を図るために、教育委員会が研修や交流の機会を提供すること
・地域の公民館や図書館など既存の施設と連携し、学校と地域住民・公私団体等とのネットワークを築くこと
2.学校・教職員の連携にかかる負担軽減
・地域との連携に関わる手引きを教育委員会等が作成し、現場の負担を軽減させること
・地域との連携に関わるリスク部分について、補償の仕組みを国や地方公共団体が整備すること
3.学校・地域の人材確保
・学校に連携担当教職員を新たに配置し、連携に関する権限を持たせること
・学校のニーズに対し広域で対応できるよう、教職員経験者など多様なボランティアの人材バンク化を進めること
・学校に「地域連携室」を設置し、外部の関係者の連携活動のスペースを校内に確保すること
4.地域連携を支える予算措置
・地域連携を支える予算措置の拡充を行うこと
5.東日本大震災からの教訓 〜新たな教育の実現に向けて〜
・子どもたちの教育の機会均等を確保し、豊かな学びの環境を早急に整えること
・子どもたちの命と人権が尊重され、生きる力を育むことのできる豊かな教育を行うこと
・学校を地域のコミュニティ拠点・防災拠点として整備すること
・学校を中心に、地域と連携した防災教育を実施し、地域の安全を確保すること
【調査概要】
(1)地域の教育に関する住民アンケート調査
対象 :18歳以上の一般住民3,000人(株式会社マクロミル モニター)。自治体規模(大中小)、小中学生の子どもの有無によりそれぞれ約500人ずつ選定。
調査期間 :2011年8月19日〜8月22日
有効回答者数:3,108件
回答者の属性:
[男女内訳] 男性46.3% 女性53.7%
[年代別内訳] 10代:1%、20代:9%、30代:33%、40代:39%、50代:12%、60代以上:6%
(2)地域の教育に関する教育長・首長アンケート調査
対象 :市区町村教育長1,750件、首長1,750件
調査期間 :2010年10月25日〜12月10日
有効回答者数:教育長591件(回収率33.8%)、首長700件(回収率40.0%)
■日本の教育を考える10人委員会 2011年度メンバー
<委員長>
佐和 隆光 滋賀大学学長
<委員>
市川 昭午 国立大学財務・経営センター名誉教授
尾木 直樹 教育評論家・法政大学教授
小野田 誓 元社団法人日本PTA全国協議会相談役
斎藤 貴男 ジャーナリスト
佐藤 学 東京大学大学院教授
樋口 恵子 評論家・東京家政大学名誉教授
藤田 英典 共栄大学教育学部長・教授
渡邉 光雄 元福島県原町市教育長(元南相馬市社会福祉協議会常務理事)
■提言及び調査結果については、当委員会ホームページご参照ください。
URL: http://www.10nin-iinkai.net/
詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.10nin-iinkai.net/
【提言及び調査結果のポイント】
(1)首長、教育長アンケートの結果のポイント
・人口10〜20万人規模の自治体において最も教育予算の不足感が強い
・義務教育の教職員給与財源は、国が2分の1以上を負担すべき
・首長が考える「義務教育費国庫負担制度の改変による影響」は、「悪化した」が「改善した」を大きく上回る
・教育の充実は地域の活性化につながり、地域が元気になる
・首長の考える地域の教育の課題は、大規模自治体では「教員不足」「教育費不足」、小規模自治体では「児童生徒数減少」
・学校と地域の連携において、大規模自治体では「学校側の人手不足」が、小規模自治体では「地域の担い手不足」が課題
(2)住民アンケートの結果のポイント
・地域の学校に対する愛着、満足度ともに全体の約60%。特に、小中学生の子どもを持つ親では地域の学校に対する愛着が約70%と高い
・地域が学校に協力すべきことは、「総合的な学習の時間や体験学習の支援」、「児童・生徒の登下校の見守り支援」という回答が多い。一方、個人として協力できることは「学校の行事などにおける支援」が多い
・地域における小中学校の役割が重要と回答したのは全体の約88%。震災後、東北地方では50%が「地域における小中学校の役割に関する認識が変わった」と回答
・「義務教育の活性化が地域の活性化につながる」という意見は、全体の約80%
(3)提言について
上記の調査結果を参考に、5つの課題に対して提言しました。
1.学校のニーズと地域資源のマッチング
・学校と地域とが連携して活動するための協議の場を設けること。また、行政はその支援を行うこと
・地域コーディネーターの育成・充実を図るために、教育委員会が研修や交流の機会を提供すること
・地域の公民館や図書館など既存の施設と連携し、学校と地域住民・公私団体等とのネットワークを築くこと
2.学校・教職員の連携にかかる負担軽減
・地域との連携に関わる手引きを教育委員会等が作成し、現場の負担を軽減させること
・地域との連携に関わるリスク部分について、補償の仕組みを国や地方公共団体が整備すること
3.学校・地域の人材確保
・学校に連携担当教職員を新たに配置し、連携に関する権限を持たせること
・学校のニーズに対し広域で対応できるよう、教職員経験者など多様なボランティアの人材バンク化を進めること
・学校に「地域連携室」を設置し、外部の関係者の連携活動のスペースを校内に確保すること
4.地域連携を支える予算措置
・地域連携を支える予算措置の拡充を行うこと
5.東日本大震災からの教訓 〜新たな教育の実現に向けて〜
・子どもたちの教育の機会均等を確保し、豊かな学びの環境を早急に整えること
・子どもたちの命と人権が尊重され、生きる力を育むことのできる豊かな教育を行うこと
・学校を地域のコミュニティ拠点・防災拠点として整備すること
・学校を中心に、地域と連携した防災教育を実施し、地域の安全を確保すること
【調査概要】
(1)地域の教育に関する住民アンケート調査
対象 :18歳以上の一般住民3,000人(株式会社マクロミル モニター)。自治体規模(大中小)、小中学生の子どもの有無によりそれぞれ約500人ずつ選定。
調査期間 :2011年8月19日〜8月22日
有効回答者数:3,108件
回答者の属性:
[男女内訳] 男性46.3% 女性53.7%
[年代別内訳] 10代:1%、20代:9%、30代:33%、40代:39%、50代:12%、60代以上:6%
(2)地域の教育に関する教育長・首長アンケート調査
対象 :市区町村教育長1,750件、首長1,750件
調査期間 :2010年10月25日〜12月10日
有効回答者数:教育長591件(回収率33.8%)、首長700件(回収率40.0%)
■日本の教育を考える10人委員会 2011年度メンバー
<委員長>
佐和 隆光 滋賀大学学長
<委員>
市川 昭午 国立大学財務・経営センター名誉教授
尾木 直樹 教育評論家・法政大学教授
小野田 誓 元社団法人日本PTA全国協議会相談役
斎藤 貴男 ジャーナリスト
佐藤 学 東京大学大学院教授
樋口 恵子 評論家・東京家政大学名誉教授
藤田 英典 共栄大学教育学部長・教授
渡邉 光雄 元福島県原町市教育長(元南相馬市社会福祉協議会常務理事)
■提言及び調査結果については、当委員会ホームページご参照ください。
URL: http://www.10nin-iinkai.net/