歌舞伎役者・中村橋吾が発信する現代の問題を題材にしたアート作品に注目!
[21/08/06]
提供元:@Press
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歌舞伎役者として活躍する中村橋吾が、現代の社会問題を題材とした新たなアート作品に挑んだ。
「国連平和の鐘」を題材にした「平和成祈鐘(へいわになれやいのるはこのかね)」と名付けられたこの作品は、2020年9月21日「国際平和デー」に
大阪で開催された『国連平和の鐘を守る会』主催の鐘打式典で初演された。
主人公は現代の社会問題に立ち向かう松ヶ枝虎之助尚秀(まつがえとらのすけ なおひで)を中村橋吾が演じ、竹柴潤一が脚本、三味線は鶴澤公彦、つけ打ちに山?徹 達が勤めた。
歌舞伎の ※荒事 で表現された本作は、未だ戦争やテロや争いが無くならず、パンデミックにより混乱する世の中を憂いを、平和の鐘の存在を示すことで、世界平和を訴えたかけた。
歌舞伎の化粧や派手な衣裳は一切身に付けず、シンプルな着物を着て表現された平和への想いは、ストレートに人々の心を打つものであった。
―あらすじ―
主人公の松ヶ枝虎之助尚秀はこの世界に欠かしてはならない「平和の鐘」が鳴らなくなったとの噂を聞きつけやってくる。鐘が鳴らない原因は、今だに争いの絶えない世界を嘆き悲しむ平和の鐘自身の落胆によるものであることに気付いた尚秀は、その音色を取り戻すため、創始者である中川千代治氏の「世界絶対平和」の願文を高らかと読み上げ平和の実現を誓い、無事に平和の鐘の音色を取り戻すのであった。
『人を憎むな、人を愛せ。』の台詞で締めくくられるこの作品は、平和の大切さについて伝えているとともに、人と人とが寄り添うことの重要性について「未来」に向けてメッセージを残しているようにみえた。それは「人との繋がり」の需要性をコロナ渦の中で感じた私たちにとって、今一度深く考えさせられるものであった。
伝統芸能ならではの見応えのある表現と現実に起きている問題。過去と現代が融合したアーティスティックな作品は、平和というテーマから、来るべき「未来(アフターコロナ)」をも感じさせてくれるものである。
中村橋吾以前は、歌舞伎とフレアバーテンディングを融合した「世響斯輝伎(よにひびけかくてるのわざ)」という作品も手掛けており、文化・芸術とコロナウイルスの戦いをアーティスティックに表現している。
今回の作品でも登場した、松ヶ枝虎之助尚秀とフレアーバーテンダーのコラボレーションによる、和と洋から生まれる新たな表現やアートの可能性を感じさせてくれた。
https://www.youtube.com/watch?v=UfekdIALp44&t=2s
今、我々は様々な社会問題を抱えている。そこに挑み立ち向かう、今を生きる歌舞伎のヒーローが活躍する作品は、我々に大きな勇気を与えてくれることであろう。
そんな作品に挑戦を続ける"アーティスト 中村橋吾"に今後も注目したい。
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今回の作品の発表で、中村橋吾は以下のように話した。
私と国連平和の鐘との出逢いは2020年、世界がウイルスという厄災にみまわれた年であります。歌舞伎役者の私は舞台に立つことも出来ず、何が出来るのか考えておりました。
「役者とは?なぜ役者をしているか?いつ役者として舞台に立てるのか?」など、様々な不安を抱える自問自答の日々の中で、出会った中川千代治氏の物語は私の心の悩みを打ち砕いてくれました。
一人の日本人が始めた、「平和の鐘」を届ける活動が、世界に広がり現在も彼の想いは受け継がれています。そんな世界中に届けた偉業や信念を私たち現代人も受け継いでいきたいと思いました。
国連平和の鐘に彫られた『世界絶対平和万歳。 コレ、国家民族宗教思想を越え、三世の全人類の悲願である。』この世界絶対平和を願う中川千代治氏に共感し、ただ純粋に「平和」をテーマにしたアート作品として、人の心に響かせたいと考え、仲間たちと共に制作に取り組みました。
おこがましい話ではありますが、私はこの演目を上演してより、自身が平和の鐘の一部になったように感じています。世界中にコロナウイルスが広まり、国、民、信仰、考え方、それらが争いの火種となるニュースを見る度に
胸が締め付けられる思いです。
世の中変わることが多いけど、変わらない大切な部分を守りたい。
文化芸術が「未来」につなぐ襷になるならば、次なる現代の社会問題をテーマにした作品の制作に挑戦していきたいと思います。
世の中の「役に立つ者、役者」として生きること。
コロナ禍で私が気付いた一番大切な事であります。
【平和の鐘】中川千代治によって制作された「平和の鐘」は、平和への想いが込められたコインやメダルを、世界各国の人たちから集めて溶かし込んで鋳造した。
【荒事】 元禄(げんろく)時代の江戸で初代市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)によって創始された、荒々しく豪快(ごうかい)な歌舞伎の演技を指します。荒事の持つ力強さ、おおらかさは武士の気風が色濃い江戸の人々に好まれ、元禄時代以降、荒事は江戸を中心に発展しました。
中村橋吾(なかむらはしご)
歌舞伎役者 中村橋吾(屋号は成駒屋)は、「周りの人を驚かせたい!友人を楽しませたい!」という想いをきっかけに、18歳の時に大望を抱き一般家庭から歌舞伎の世界に飛び込んだ現役歌舞伎役者である。
歌舞伎座をはじめ、様々な舞台で活躍するほか、テレビCM出演、日本文化や歌舞伎を題材にしたアート作品の発信で注目を集めている。
中村橋吾リンク集
https://lit.link/hashigo
画像 : https://newscast.jp/attachments/mAqhpsrhx1Gfunqs9v4Z.jpg中村橋吾(なかむらはしご)
■関連団体
一般社団法人 国連平和の鐘を守る会
https://peace-bell.com/
■制作関連チーム
當世御伽組(とうせいおとぎぐみ)
「世響斯輝伎(よにひびけかくてるのわざ)」
https://www.youtube.com/watch?v=UfekdIALp44&t=2s
■写真・撮影
yOU(河崎夕子)
http://www.youk-photo.com/m/
■中村橋吾の関連情報
https://linktr.ee/hashigo
■記事に関するお問い合わせ先
株式会社トランスヒューマン
https://transhumain.co.jp/form.php