日本でのマレーシア医療ツーリズムが本格スタート!『マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス』開催報告
[14/08/22]
提供元:@Press
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MHTC(マレーシア医療観光協会:Malaysia Healthcare Travel Council、所在地:マレーシア)と日本アジアクロス株式会社が共同主催する「医療観光」をテーマとした『マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス』(MJIHC2014)が、8月15日(金)・16日(土)の2日間、東京お台場のホテル グランパシフィック LE DAIBA(東京都港区)にて開催し無事終了したことをお知らせします。
15日(金)はマレーシア側から在日マレーシア大使や、首相局と保健局の両局にまたがる特別外郭団体のMHTC及び観光局、日本側からも官公庁の関係者が参加。また両国の医療に従事する病院・医学・製薬メーカーなど関係者が一同に会し、現在のマレーシアと日本における「医療観光」についての本格的なカンファレンスが行われました。また翌16日(土)には一般の方も参加した、マレーシア文化に親子で楽しみながら接して頂ける「マレーシアフェア2014」も開催され、こちらも盛況のうちに無事終了致しました。
▼左より日本アジアクロス代表、MHTC代表、駐日マレーシア大使、ペナン・ヘルス協会代表、トロピカーナ医療センター代表
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_1.jpg
【概要】
日本の医療水準や医療機器のブランドは世界で高い信頼を得ております。しかしながら、現在の国際医療市場では医療レベルだけでなく「サービス」が伴わなければならない時代へと変化してきております。この点では日本はまだ多くの課題が残されております。一方、昨年77万人の国際医療患者が訪れたマレーシアでは、様々な点で医療サービスが充実しており、まさに日本の国際医療戦略への参考となる国でもあります。会期中は、親日の国マレーシアと日本が協力することで、両国の関係に留らず、アジア圏全体やグローバル市場への道も開けるよう、闊達な意見が交わされました。
『マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス(MJIHC2014)』
特設サイト: http://www.mjihc.jp
【マレーシアの医療】
マレーシアへの世界からの旅行者数は年間2,500万人で世界10位。マレーシアの医療はイギリスからの継承で、現在では一流の医療水準に到達。政府の全面バックアップ及びサポートのおかげで、国際医療患者受入数は2013年、77万人を達成しています。多文化、安定した政治(民主国家で同一政権世界最長の56年間)、親日(Look East Policy 2.0)が主な要因となります。本プログラムは2008年にスタートし2012年より活動を本格化。
▼マレーシアの国際医療患者受入数推移と2013年国別国際医療患者数ランキング
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_2.jpg
【『MJIHC2014』(マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス)】
<8月15日(金)「オフィシャルディ」>
15日の招待者向けカンファレンスでは、マレーシア大使の挨拶に始まり、MHTC(マレーシア医療観光協会)代表や不妊治療専門の治療センターを有するトロピカーナ・メディカル・センター、マレーシア国内でも特にメディカルツーリズムに成功しているペナン島のペナン・ヘルス協会などのワークショップ、日本の医療関係者とのパネルディスカッションなど、マレーシアと日本の観光医療の今がわかる充実した一日となりました。
[主なプログラム]
・日本アジアクロスとトロピカーナ医療センター及びペナン・ヘルス協会との調印式(写真)
・講演:グロ―バルヘルスケアのトレンド&マレーシアメディカルツーリズム開発
・講演:不妊治療を通して国際医療市場で成功した理由
・メディカルツーリズムの成功スタディケース
▼調印式の様子
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_3.jpg
1.調印式
a) 日本アジアクロス社とトロピカーナ医療センターが業務提携契約を締結。
当医療センターは、マレーシア最大最先端の不妊治療施設、実績数(成功率60%以上、3,700人以上の成功例と昨年から年間1,000件以上の治療サイクル)もトップを誇ります。また、上場企業として国内外からの信用度も高い医療センターです。当医療センターが日本で幅広く医療コーディネート業を行う日本アジアクロス社と提携することで、日本の不妊症に苦しんでいる方々へ新たな選択肢を提供し、少しでも日本の人口問題を改善したい想いから実現したものです。今後は国内の不妊治療病院やクリニックとの提携も積極的に推進してまいります。
b) 日本アジアクロス社とペナン・ヘルス協会が覚書を締結。
当協会は、マレーシアの昨年受入患者数77万人の半分以上を対応したペナン州(7病院)を代表する協会です。本覚書の締結により、マレーシア患者から日本の医療機関へ、そしてその逆を含め、双方向の患者のサポートやフォローを開始します。当協会はマレーシア国内のメディカルツーリズム特区としてノウハウやリソースが豊富で、今後日本アジアクロス社が提携する日本の医療機関への大きな価値を提供できることとなります。
■本調印の背景
現代社会において『医療』は誰でもバリアフリーでアクセスできるようになるべきであり、生きていく中での基本権利の一つとしてグローバル化が既に始まっています。現在のインターネットを介した情報化社会では一般の方々の医療知識も情報も10年や20年前と比較になりません。一つの治療が万人向けという時代から自分に合う治療を自ら選択する、医療の「個人化」の勢いはこれからも大きくなっていくでしょう。
2. プレゼンテーション
a) 『グロ―バルヘルスケアのトレンド&マレーシアメディカルツーリズム開発』
■MHTC 代表 ドクター・メアリ・ウオン・ライ・リン(Dr.メアリ)
「マレーシアの医療は長い道を歩んできました。イギリスから継承したシステムのお陰で、現在ではマレーシアの医師や看護師は世界各国から欲しがられています。例えば、シンガポールでの多くの医師はマレーシア人であり、オーストラリアのとある病院ではほぼ全員がマレーシア医師というケースまでになっています。最近では中東からマレーシアの医療プロフェッショナルへのヘッドハンティングが多く行われていますが、(私の立場上多少困りますが)マレーシア医師が世界中で活躍されていることを誇りに思っています。昨年のマレーシア患者受入数77万人の達成は始まりに過ぎず、現在の東南アジアではタイ・シンガポール・マレーシアのトップ3がアジアNo.1を競っています。今回の日本での正式参入は日本とマレーシア、患者レベルから業界レベルまで一緒にグローバル市場へ向けてお互いに価値提供し合い、日本との協力が重要だと考えています。」
■日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
「マレーシアでは1,000人に対して医者1.2人(2012)、日本はその倍以上です。どうやってマレーシアは77万人を対応したか日本の参考になると思いますが、ポイントは公立とプライベート病院で正確にポリシーを分け、それぞれの役割を理解しバランスを調整することです。もちろん、政府のアクティブな参加が不可欠です。何より、プライベート病院を自立し自己継続できるように支援することが大切です。政策や税金面の優遇、国の国際プロモーション&支援、プライベート病院の独自イノベーションも大きなカギです。すべては“人”を考えなければなりません。これから国際医療へ参入する日本の病院側は、スタッフの教育と医療は『国籍や人種を超える』ことを理解し、海外患者を受け入れるマインドが重要です。そして日本は今後もっと国際医療社会への貢献度を高めてゆくと思います。」
■ペナン・ヘルス協会 会長 ダト・ドクター・チャン・コック・イウ
「メディカルツーリズムは“国際病院”がいくつかあれば、そこでメディカルツーリズムができるという単純なものではありません。まず地域全体が海外患者を受け入れ、良い医療を提供する『文化を育てる』必要があり、相応の時間と資源を投資しなければなりません。」
■トロピカーナ医療センター ティー先生
「不妊治療は年齢が最も大きな要因です。最近では代理母が問題となっていますが、マレーシアでは基本代理母をサービス提供することは禁止されています。また不妊治療はいくら技術が高くても夫婦が協力しあうことが大事です。日本では最初は安い費用で試して、少しずつ治療レベルを上げてゆくことが多いようですが、この方法では最終的に精神面、金銭面、生理的にかかる負担は大きくなります。マレーシアのアプローチは最初から最大限の確率で治療を提供。科学的な分析で100%とは言えませんが決して運任せにはしません。一つ一つの失敗が患者の母親になるゴールを遠くさせ、毎回ダメージを与えていること理解しているからです。」
3. パネルディスカッション
■Dr.メアリ
「メディカルツーリズムは“お金持ちか貧乏か”を区別せず最良の医療を提供しなければなりません。確かに、金銭的に余裕がある方はより多くの選択肢ができることになりますが、基本となる医療水準とコストは一般人向けと同様に設置されています。ですので、マレーシア人も外国人も同じ料金であり、医療費も上限が設定されていて、自由診療だからといって病院は勝手に高額の医療費を設定することはできません。」
■日本医学ジャーナリスト協会 会長 水巻 中正氏
「新しい市場の受け入れ及び海外進出、進出には日本国内の業界での変化が必要となります。」
■岡山大学 グローバル・パートナーズ講師 小野 真由美氏
「教育の観点からメディカルツーリズムを見ることも重要です。特に適切な人材を見極めることが大切です。」
■日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
「医療業界とコンシューマ(患者)はメディカルツーリズムの正確な理解が必要だと思います。今まで日本国内では“富裕層”、“健康診断”、“旅行”という印象が多く見受けられます。アフリカが良い例ですが、メディカルツーリズムで自国の医療水準を上げ、国民の医療品質をグローバルレベルへ高めながらも国益(外貨獲得)につながる産業であること理解していただきたいです。日本の場合は、医療機器や医療サービスのアウトバウンド(輸出)、2020年に向けての海外患者対応や観光大国への発展、国内医療費の負担軽減(国際市場からの収益を国内へ活用)、日本医療のクローバル化による国際社会への貢献、新たな雇用の創造、等。今までハードウェア(技術)を中心とした日本の輸出は、これからはソフトウェア(サービス)との融合でより高い価値の輸出が可能だと思います。日本の医療機器や技術は素晴らしいです。マレーシアは日本のように作れませんが、ゼロから作る必要もないと思います。日本との協力関係により、日本の医療技術とマレーシアの医療サービスの組み合わせで、一緒に両国がアジアやグローバル市場で大きなシェアを獲得できると考えています。」
■最後に
日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
日本アジアクロス社はMHTCの公式戦略パートナーとして、今後もマレーシア政府と共にマレーシア市場、アジア市場、そしてグローバル市場での協力、パートナシップ等を推進して行きます。適切な日本の提携企業パートナーとインバウンド(海外から日本に)及びアウトバウンド(日本からマレーシア・アジアへ)の両方で発展してゆきたいと考えております。メディカルツーリズムのバリューチェーンは幅広く、保険会社、旅行社、病院・クリニック、医療機器メーカー、銀行等がありますので、国際医療への進出にご興味ありましたらお問合せください。
日本医療の国際化は親日のマレーシアから吸収し、協力することで更にスピードアップさせ、日本独自の価値を持ちながらもグローバル市場に合う方向へ向かうことに貢献したいと考えています。
[カンファレンス出席者]
・マレーシア側
マレーシア在日大使、MHTC(医療観光協会・保健省)、マレーシア観光局、マレーシア国際病院、マレーシア投資開発庁(MIDA)、マレーシア貿易開発公社(MATRADE)、マレーシア保健省:医療機器認定局、MM2Hエージェント(※)
・日本側
病院グループ、医学ジャーナリスト協会、医療機器メーカー、製薬会社、保険会社、医療団体、大学
※MM2H(マレーシア マイセカンドホームプログラム):
本プログラムは10年間有効な長期滞在ビザ制度で、自由にマレーシアに出入国できる画期的なプログラムです。10年後以降の更新も可能です。
<8月16日(土)「マレーシアフェア2014」>
16日(土)は一般の方にも開放し、「遊ぶ、学ぶ、健康にくらす」をコンセプトに様々な催しを展開する、日本初の本格的なマレーシア紹介イベントが開催されました。
[主なプログラム]
・マレーシア先進医療の紹介(最先端不妊治療等)
・マレーシアで第二の人生を過ごす(留学、不動産投資、観光等)
・ゲーム、クイズ、抽選会、マレーシア文化ショーなど
<主催者情報>
主催者: MHTC(マレーシア医療観光協会)・日本アジアクロス株式会社 共催
事務局: 日本アジアクロス株式会社
所在地: 東京都港区赤坂2-17-52 タウンハウス赤坂202
代表 : 代表取締役CEO キーフ・ウオン・ワイ・キット(マレーシア出身、MIHTE 委員)
URL : http://www.acrosx.co.jp
【マレーシア医療観光協会(MHTC)について】
マレーシア医療観光協会(MHTC)は、マレーシアが医療観光の渡航先として選ばれるよう、マレーシアの位置づけを強化し、マレーシアにおける医療観光産業の発展とプロモーションを目的とした第一機関としてマレーシア政府保健省(日本でいう厚生労働省)により設立されました。首相局と保健大臣直下のMHTCは関連のある政府機関や民間の医療機関と協力し、治療を目的とした渡航者が円滑に質の高い医療を受けられるよう努めています。
URL: http://www.medicaltourism.com.my
【日本アジアクロス株式会社について】
日本アジアクロスはMHTCの公式戦略パートナーです。また、代表のキーフは昨年行われた「マレーシア国際ヘルスケアEXPO」の委員でもあります。ここ2年間では日本の政府機関、医療機関、医者や看護師及び出版メディア等の皆様を、マレーシア現地の国際医療イベントや現地政府認定メディカルツーリズムを担う大手病院へ視察ツアーに招待してまいりました。現在のサポートオフィスは日本とマレーシアの他に、アメリカ、ベトナムにあり、年内には台湾、中国、スリランカ、オーストラリアの4か国に追加設置を予定しております。
<主なメディカルツーリズム事業>
・マレーシアへのメディカルツーリズム(遺伝子チェックや不妊治療等)
・海外国際医療インターンシッププログラム(学生、看護師向け)
・医療機器輸出支援(マレーシア)
・マレーシア投資事業(メディカル+政府プロジェクト)
・マレーシアやアジア進出支援(メディカル+非メディカル)
・国際マーケティングとコンサルティング(メディカル+ハラル医療)
15日(金)はマレーシア側から在日マレーシア大使や、首相局と保健局の両局にまたがる特別外郭団体のMHTC及び観光局、日本側からも官公庁の関係者が参加。また両国の医療に従事する病院・医学・製薬メーカーなど関係者が一同に会し、現在のマレーシアと日本における「医療観光」についての本格的なカンファレンスが行われました。また翌16日(土)には一般の方も参加した、マレーシア文化に親子で楽しみながら接して頂ける「マレーシアフェア2014」も開催され、こちらも盛況のうちに無事終了致しました。
▼左より日本アジアクロス代表、MHTC代表、駐日マレーシア大使、ペナン・ヘルス協会代表、トロピカーナ医療センター代表
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_1.jpg
【概要】
日本の医療水準や医療機器のブランドは世界で高い信頼を得ております。しかしながら、現在の国際医療市場では医療レベルだけでなく「サービス」が伴わなければならない時代へと変化してきております。この点では日本はまだ多くの課題が残されております。一方、昨年77万人の国際医療患者が訪れたマレーシアでは、様々な点で医療サービスが充実しており、まさに日本の国際医療戦略への参考となる国でもあります。会期中は、親日の国マレーシアと日本が協力することで、両国の関係に留らず、アジア圏全体やグローバル市場への道も開けるよう、闊達な意見が交わされました。
『マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス(MJIHC2014)』
特設サイト: http://www.mjihc.jp
【マレーシアの医療】
マレーシアへの世界からの旅行者数は年間2,500万人で世界10位。マレーシアの医療はイギリスからの継承で、現在では一流の医療水準に到達。政府の全面バックアップ及びサポートのおかげで、国際医療患者受入数は2013年、77万人を達成しています。多文化、安定した政治(民主国家で同一政権世界最長の56年間)、親日(Look East Policy 2.0)が主な要因となります。本プログラムは2008年にスタートし2012年より活動を本格化。
▼マレーシアの国際医療患者受入数推移と2013年国別国際医療患者数ランキング
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_2.jpg
【『MJIHC2014』(マレーシア日本国際ヘルスケアカンファレンス)】
<8月15日(金)「オフィシャルディ」>
15日の招待者向けカンファレンスでは、マレーシア大使の挨拶に始まり、MHTC(マレーシア医療観光協会)代表や不妊治療専門の治療センターを有するトロピカーナ・メディカル・センター、マレーシア国内でも特にメディカルツーリズムに成功しているペナン島のペナン・ヘルス協会などのワークショップ、日本の医療関係者とのパネルディスカッションなど、マレーシアと日本の観光医療の今がわかる充実した一日となりました。
[主なプログラム]
・日本アジアクロスとトロピカーナ医療センター及びペナン・ヘルス協会との調印式(写真)
・講演:グロ―バルヘルスケアのトレンド&マレーシアメディカルツーリズム開発
・講演:不妊治療を通して国際医療市場で成功した理由
・メディカルツーリズムの成功スタディケース
▼調印式の様子
http://www.atpress.ne.jp/releases/50069/img_50069_3.jpg
1.調印式
a) 日本アジアクロス社とトロピカーナ医療センターが業務提携契約を締結。
当医療センターは、マレーシア最大最先端の不妊治療施設、実績数(成功率60%以上、3,700人以上の成功例と昨年から年間1,000件以上の治療サイクル)もトップを誇ります。また、上場企業として国内外からの信用度も高い医療センターです。当医療センターが日本で幅広く医療コーディネート業を行う日本アジアクロス社と提携することで、日本の不妊症に苦しんでいる方々へ新たな選択肢を提供し、少しでも日本の人口問題を改善したい想いから実現したものです。今後は国内の不妊治療病院やクリニックとの提携も積極的に推進してまいります。
b) 日本アジアクロス社とペナン・ヘルス協会が覚書を締結。
当協会は、マレーシアの昨年受入患者数77万人の半分以上を対応したペナン州(7病院)を代表する協会です。本覚書の締結により、マレーシア患者から日本の医療機関へ、そしてその逆を含め、双方向の患者のサポートやフォローを開始します。当協会はマレーシア国内のメディカルツーリズム特区としてノウハウやリソースが豊富で、今後日本アジアクロス社が提携する日本の医療機関への大きな価値を提供できることとなります。
■本調印の背景
現代社会において『医療』は誰でもバリアフリーでアクセスできるようになるべきであり、生きていく中での基本権利の一つとしてグローバル化が既に始まっています。現在のインターネットを介した情報化社会では一般の方々の医療知識も情報も10年や20年前と比較になりません。一つの治療が万人向けという時代から自分に合う治療を自ら選択する、医療の「個人化」の勢いはこれからも大きくなっていくでしょう。
2. プレゼンテーション
a) 『グロ―バルヘルスケアのトレンド&マレーシアメディカルツーリズム開発』
■MHTC 代表 ドクター・メアリ・ウオン・ライ・リン(Dr.メアリ)
「マレーシアの医療は長い道を歩んできました。イギリスから継承したシステムのお陰で、現在ではマレーシアの医師や看護師は世界各国から欲しがられています。例えば、シンガポールでの多くの医師はマレーシア人であり、オーストラリアのとある病院ではほぼ全員がマレーシア医師というケースまでになっています。最近では中東からマレーシアの医療プロフェッショナルへのヘッドハンティングが多く行われていますが、(私の立場上多少困りますが)マレーシア医師が世界中で活躍されていることを誇りに思っています。昨年のマレーシア患者受入数77万人の達成は始まりに過ぎず、現在の東南アジアではタイ・シンガポール・マレーシアのトップ3がアジアNo.1を競っています。今回の日本での正式参入は日本とマレーシア、患者レベルから業界レベルまで一緒にグローバル市場へ向けてお互いに価値提供し合い、日本との協力が重要だと考えています。」
■日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
「マレーシアでは1,000人に対して医者1.2人(2012)、日本はその倍以上です。どうやってマレーシアは77万人を対応したか日本の参考になると思いますが、ポイントは公立とプライベート病院で正確にポリシーを分け、それぞれの役割を理解しバランスを調整することです。もちろん、政府のアクティブな参加が不可欠です。何より、プライベート病院を自立し自己継続できるように支援することが大切です。政策や税金面の優遇、国の国際プロモーション&支援、プライベート病院の独自イノベーションも大きなカギです。すべては“人”を考えなければなりません。これから国際医療へ参入する日本の病院側は、スタッフの教育と医療は『国籍や人種を超える』ことを理解し、海外患者を受け入れるマインドが重要です。そして日本は今後もっと国際医療社会への貢献度を高めてゆくと思います。」
■ペナン・ヘルス協会 会長 ダト・ドクター・チャン・コック・イウ
「メディカルツーリズムは“国際病院”がいくつかあれば、そこでメディカルツーリズムができるという単純なものではありません。まず地域全体が海外患者を受け入れ、良い医療を提供する『文化を育てる』必要があり、相応の時間と資源を投資しなければなりません。」
■トロピカーナ医療センター ティー先生
「不妊治療は年齢が最も大きな要因です。最近では代理母が問題となっていますが、マレーシアでは基本代理母をサービス提供することは禁止されています。また不妊治療はいくら技術が高くても夫婦が協力しあうことが大事です。日本では最初は安い費用で試して、少しずつ治療レベルを上げてゆくことが多いようですが、この方法では最終的に精神面、金銭面、生理的にかかる負担は大きくなります。マレーシアのアプローチは最初から最大限の確率で治療を提供。科学的な分析で100%とは言えませんが決して運任せにはしません。一つ一つの失敗が患者の母親になるゴールを遠くさせ、毎回ダメージを与えていること理解しているからです。」
3. パネルディスカッション
■Dr.メアリ
「メディカルツーリズムは“お金持ちか貧乏か”を区別せず最良の医療を提供しなければなりません。確かに、金銭的に余裕がある方はより多くの選択肢ができることになりますが、基本となる医療水準とコストは一般人向けと同様に設置されています。ですので、マレーシア人も外国人も同じ料金であり、医療費も上限が設定されていて、自由診療だからといって病院は勝手に高額の医療費を設定することはできません。」
■日本医学ジャーナリスト協会 会長 水巻 中正氏
「新しい市場の受け入れ及び海外進出、進出には日本国内の業界での変化が必要となります。」
■岡山大学 グローバル・パートナーズ講師 小野 真由美氏
「教育の観点からメディカルツーリズムを見ることも重要です。特に適切な人材を見極めることが大切です。」
■日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
「医療業界とコンシューマ(患者)はメディカルツーリズムの正確な理解が必要だと思います。今まで日本国内では“富裕層”、“健康診断”、“旅行”という印象が多く見受けられます。アフリカが良い例ですが、メディカルツーリズムで自国の医療水準を上げ、国民の医療品質をグローバルレベルへ高めながらも国益(外貨獲得)につながる産業であること理解していただきたいです。日本の場合は、医療機器や医療サービスのアウトバウンド(輸出)、2020年に向けての海外患者対応や観光大国への発展、国内医療費の負担軽減(国際市場からの収益を国内へ活用)、日本医療のクローバル化による国際社会への貢献、新たな雇用の創造、等。今までハードウェア(技術)を中心とした日本の輸出は、これからはソフトウェア(サービス)との融合でより高い価値の輸出が可能だと思います。日本の医療機器や技術は素晴らしいです。マレーシアは日本のように作れませんが、ゼロから作る必要もないと思います。日本との協力関係により、日本の医療技術とマレーシアの医療サービスの組み合わせで、一緒に両国がアジアやグローバル市場で大きなシェアを獲得できると考えています。」
■最後に
日本アジアクロス株式会社 代表 キーフ・ウオン・ワイ・キット
日本アジアクロス社はMHTCの公式戦略パートナーとして、今後もマレーシア政府と共にマレーシア市場、アジア市場、そしてグローバル市場での協力、パートナシップ等を推進して行きます。適切な日本の提携企業パートナーとインバウンド(海外から日本に)及びアウトバウンド(日本からマレーシア・アジアへ)の両方で発展してゆきたいと考えております。メディカルツーリズムのバリューチェーンは幅広く、保険会社、旅行社、病院・クリニック、医療機器メーカー、銀行等がありますので、国際医療への進出にご興味ありましたらお問合せください。
日本医療の国際化は親日のマレーシアから吸収し、協力することで更にスピードアップさせ、日本独自の価値を持ちながらもグローバル市場に合う方向へ向かうことに貢献したいと考えています。
[カンファレンス出席者]
・マレーシア側
マレーシア在日大使、MHTC(医療観光協会・保健省)、マレーシア観光局、マレーシア国際病院、マレーシア投資開発庁(MIDA)、マレーシア貿易開発公社(MATRADE)、マレーシア保健省:医療機器認定局、MM2Hエージェント(※)
・日本側
病院グループ、医学ジャーナリスト協会、医療機器メーカー、製薬会社、保険会社、医療団体、大学
※MM2H(マレーシア マイセカンドホームプログラム):
本プログラムは10年間有効な長期滞在ビザ制度で、自由にマレーシアに出入国できる画期的なプログラムです。10年後以降の更新も可能です。
<8月16日(土)「マレーシアフェア2014」>
16日(土)は一般の方にも開放し、「遊ぶ、学ぶ、健康にくらす」をコンセプトに様々な催しを展開する、日本初の本格的なマレーシア紹介イベントが開催されました。
[主なプログラム]
・マレーシア先進医療の紹介(最先端不妊治療等)
・マレーシアで第二の人生を過ごす(留学、不動産投資、観光等)
・ゲーム、クイズ、抽選会、マレーシア文化ショーなど
<主催者情報>
主催者: MHTC(マレーシア医療観光協会)・日本アジアクロス株式会社 共催
事務局: 日本アジアクロス株式会社
所在地: 東京都港区赤坂2-17-52 タウンハウス赤坂202
代表 : 代表取締役CEO キーフ・ウオン・ワイ・キット(マレーシア出身、MIHTE 委員)
URL : http://www.acrosx.co.jp
【マレーシア医療観光協会(MHTC)について】
マレーシア医療観光協会(MHTC)は、マレーシアが医療観光の渡航先として選ばれるよう、マレーシアの位置づけを強化し、マレーシアにおける医療観光産業の発展とプロモーションを目的とした第一機関としてマレーシア政府保健省(日本でいう厚生労働省)により設立されました。首相局と保健大臣直下のMHTCは関連のある政府機関や民間の医療機関と協力し、治療を目的とした渡航者が円滑に質の高い医療を受けられるよう努めています。
URL: http://www.medicaltourism.com.my
【日本アジアクロス株式会社について】
日本アジアクロスはMHTCの公式戦略パートナーです。また、代表のキーフは昨年行われた「マレーシア国際ヘルスケアEXPO」の委員でもあります。ここ2年間では日本の政府機関、医療機関、医者や看護師及び出版メディア等の皆様を、マレーシア現地の国際医療イベントや現地政府認定メディカルツーリズムを担う大手病院へ視察ツアーに招待してまいりました。現在のサポートオフィスは日本とマレーシアの他に、アメリカ、ベトナムにあり、年内には台湾、中国、スリランカ、オーストラリアの4か国に追加設置を予定しております。
<主なメディカルツーリズム事業>
・マレーシアへのメディカルツーリズム(遺伝子チェックや不妊治療等)
・海外国際医療インターンシッププログラム(学生、看護師向け)
・医療機器輸出支援(マレーシア)
・マレーシア投資事業(メディカル+政府プロジェクト)
・マレーシアやアジア進出支援(メディカル+非メディカル)
・国際マーケティングとコンサルティング(メディカル+ハラル医療)