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ファベックス2015において、10年後の中食・惣菜産業の将来を展望する「中食2025」発表

 一般社団法人日本惣菜協会は、先日東京ビッグサイトで開催された国内最大級の惣菜デリカ・弁当・中食・外食業界の業務用専門展「ファベックス2015」(主催:日本食糧新聞社)に出展し、10年後の中食・惣菜産業の将来を展望する「中食2025」を発表いたしました。

 少子高齢化、女性の社会進出、単身世帯の増加等を背景に、今や惣菜市場は8兆7,000億円を超えるほど大きく成長を遂げました。昨年創立35周年を迎えた当協会は、中食・惣菜産業の新たな社会的役割を見据え、10年後の課題や方向性を探り、業界指針となるような「中食2025」を策定し、一橋大学名誉教授の片岡寛先生によるセミナーが開催されました。

 2025年には、ますます高齢化が進み、女性の就業化や単身世帯の増加を受けて、食に対する簡便化・外部化ニーズはより一層高まり、とりわけ惣菜市場の着実な拡大が予想されます。(別頁図1)

 中食・惣菜産業にとっては大きなビジネスチャンスであるとともに、日本社会・地域・消費者の食を支える役割の一環として、消費者の健康とQOL(Quolity of Life)の維持・向上に貢献することが求められます。年齢や好み、栄養に必要な栄養価等に対応できるメニュー開発を行い、消費者が多様な中から選択でき満足を得られるような提案が求められると考えられます。

 また、中食をはじめとする食の外部化は、消費者に食の簡便性と選択性を提供する反面、消費者による食の自己完結性を低下させる面があります。“食のリテラシー”が食関連事業者と消費者の双方に求められるのであり、そのためにも、事業者には適切な情報提供とともに食の教育機能を果たすことが期待されると考えます。その出発点は、中食・惣菜産業における人材の確保と育成にこそあと思います。

 そのような背景から、業界の人材育成を目指した「惣菜管理士」は、幅広い業種での活用が進んでいます。1993年から開始した「惣菜管理士」資格制度は、食品に関する基礎から専門知識までを総合的に学んで頂くために、通信研修や集合研修を実施、資格試験により認定しています。

 22年目を迎えた2014年には、過去最高となる3,538人が受講し、2,737名が合格いたしました。(別頁図2)昨今の食品業界における様々な問題からも、「食の安全・安心」が、より一層重要視されていることの表れと考えます。

 惣菜製造企業に限らず、食品に関わる多くの企業にとって人材育成の重要項目として支持され、有資格者は延べ1万8,714人に及んでいます。ファベックスにおいて展示した「2014年度惣菜管理士取得企業TOP50社」への注目度も非常に高く、今後の中食産業のさらなる発展のためにも、ますます多くの企業が惣菜管理士資格取得を通して人材育成を進められることをお願い申し上げます。
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