2026年度「武田医学賞」受賞者 荒瀬 尚 博士、胡桃坂 仁志 博士に決定
[26/09/10]
提供元:@Press
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公益財団法人 武田科学振興財団(理事長 飯澤祐史、所在地 大阪市中央区)は、2026年度「武田医学賞」を下記の2氏に授与することを決定しました。
授賞式を2026年11月12日(木)午後6時よりオークラ東京において開催し、受賞者には賞状、賞牌、楯ならびに1件につき副賞3,000万円を贈呈します。
武田医学賞は、我が国で最も伝統のある医学賞の一つであり、医学界で顕著な業績を挙げ、医学ならびに医療に優れた貢献を果たされた研究者に授与されます。1954年に初めての授与が行われ、本年度で創設72年目を迎えます。武田医学賞の受賞者数は、本年度を含めて145名となります。
■受賞者
荒瀬 尚 博士 (あらせ ひさし)
大阪大学 教授 (60歳)
受賞テーマ:宿主―病原体相互作用に基づく疾患発症機構の解明
胡桃坂 仁志 博士 (くるみざか ひとし)
東京大学 教授 (59歳)
受賞テーマ:クロマチン構造研究によるエピジェネティクス制御機構の解明と疾患研究への展開
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/630124/LL_img_630124_1.png
荒瀬 尚 博士
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/630124/LL_img_630124_2.jpg
胡桃坂 仁志 博士
■荒瀬 尚 博士
<学歴・職歴>
1990年3月 北海道大学 医学部 卒業
1994年3月 北海道大学 大学院医学研究科博士課程 修了
1994年4月 千葉大学 医学部 附属高次機能制御研究センター遺伝子情報分野 助手
2000年8月 カリフォルニア大学 サンフランシスコ校 研究員
2002年8月 千葉大学 大学院医学研究院 遺伝子制御学 助教授
2004年2月 大阪大学 微生物病研究所 免疫化学分野 助教授
2006年6月〜 大阪大学 微生物病研究所 免疫化学分野 教授
2007年10月〜 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 免疫化学研究室 教授
2019年4月〜 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 副拠点長
<受賞歴>
2011年 第14回 日本免疫学会賞
2013年 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)
2020年 第63回 野口英世記念医学賞
2021年 第58回 ベルツ賞
2023年 第4回 太田原豊一賞
2025年 持田記念学術賞
<研究業績>
受賞テーマ:宿主―病原体相互作用に基づく疾患発症機構の解明
荒瀬 尚博士は、病原体に対する免疫応答や病原体に起因する免疫異常を解明するため、宿主―病原体相互作用に基づく免疫制御機構を長年にわたり一貫して研究してきた。特に、ウイルスやマラリア原虫など、宿主に依存して増殖する病原体が、宿主の免疫応答から逃避する機構をいかに獲得してきたのか、これに対して宿主免疫がどのように進化してきたのか、さらに、病原体が自己免疫疾患の発症にどのように関与するのかを明らかにし、顕著な業績を上げてきた。
なかでも、エプスタイン・バーウイルスの再活性化などに伴うインバリアント鎖の発現低下により、MHCクラスII分子に通常は提示されない「ネオセルフ抗原」(正常な自己分子とは異なる抗原性を示す自己分子)が提示され得ることを見いだし、ネオセルフ抗原の提示が自己免疫疾患の主要な発症要因となり得ることを提唱した。この成果は、T細胞がセルフとネオセルフを識別するという新たな免疫識別機構を示し、従来のセルフーノンセルフ(自己―非自己)の識別の概念を拡張するものである。さらに、このネオセルフ認識機構は、自己免疫疾患の病態解明にとどまらず、免疫応答全般の理解にも大きな波及効果をもたらすことが期待される。
■胡桃坂 仁志 博士
<学歴・職歴>
1989年3月 東京薬科大学薬学部衛生薬学科 卒業(薬剤師免許取得)
1991年3月 東京薬科大学大学院薬学研究科 博士前期課程修了 薬学修士
1995年3月 埼玉大学大学院理工学研究科 博士後期課程修了 博士(学術)
1995年6月 National Institutes of Health(アメリカ合衆国)博士研究員
1997年6月 理化学研究所 研究員
2003年4月 早稲田大学理工学部 助教授(2007年4月より准教授)
2008年4月 早稲田大学先進理工学部 教授
2018年4月〜 東京大学 定量生命科学研究所 教授
2026年4月〜 九州大学 生体防御医学研究所 教授(兼務)
その他の職歴
2008年4月 横浜市立大学 客員教授(2022年3月まで)
2013年4月 新学術領域研究「動的クロマチン構造と機能」領域代表者(2018年3月まで)
2015年10月 早稲田大学 総合研究機構(構造生物・創薬研究所)プロジェクト研究所 所長(2018年3月まで)
2018年4月〜 早稲田大学 名誉教授
2018年6月〜 理化学研究所 客員主管研究員
2019年10月 JST ERATO「胡桃坂クロマチンアトラスプロジェクト」研究総括(2025年3月まで)
2020年2月〜 東京薬科大学 客員教授
2021年4月 東京大学 総長補佐(2022年3月まで)
2024年10月〜 JST CREST「核内環境による生命力維持機構の解明」研究代表
2023年4月 東京大学 定量生命科学研究所 副所長(2026年3月まで)
2026年4月〜 JST 創発的研究支援事業 プログラムオフィサー
<受賞歴>
2018年6月 日本生化学会 倶進会 柿内三郎記念賞
2020年11月 持田記念医学薬学振興財団 持田記念学術賞
2021年4月 文部科学省 文部科学大臣表彰科学技術賞
2023年3月 上原記念生命科学財団 上原賞
2025年3月 東レ科学振興会 東レ科学技術賞
2026年2月 島津科学技術振興財団 島津賞
<研究業績>
受賞テーマ:クロマチン構造研究によるエピジェネティクス制御機構の解明と疾患研究への展開
胡桃坂 仁志博士は、ゲノムDNAのエピジェネティックな制御機構の解明を目指し、その基盤となるクロマチンの構造と機能に関する研究を推進してきた。独自に確立したクロマチン再構成技術と構造生物学的手法を融合することにより、同研究分野を世界的に牽引してきた。これまでに、染色体のセントロメア領域、構成的ヘテロクロマチン、転写制御領域などを特徴づける特殊なクロマチン基盤構造を明らかにした。さらに、クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析により、クロマチンを介した遺伝子転写、DNA損傷修復、DNA組換え、ならびに自然免疫関連分子の不活化など、多様な生命現象の制御機構を解明した。
近年では、細胞由来のクロマチン複合体を直接可視化するChIP-CryoEM法を確立し、試験管内で再構成した試料にとどまらず、細胞核内に存在するクロマチン複合体の立体構造解析にも成功している。これらの成果は、クロマチンおよびエピゲノムの異常に起因するさまざまな疾患の発症機構の理解を大きく前進させるとともに、新たな治療標的の同定や創薬研究のための基盤を提供するものである。
■FAQ
Q. 武田科学振興財団について
A. 当財団は、科学技術の研究を助成振興し、我が国の科学技術および文化の向上発展に寄与することを目的とし、武田薬品工業株式会社からの寄附を基金として1963年に設立されました。武田医学賞(褒賞事業)のほか、研究助成、奨学助成(外国人留学助成、医学部博士課程奨学助成、海外研究留学助成)、国際シンポジウムの開催、杏雨書屋(きょううしょおく、本草医書・東洋学を中心とした図書資料館)の運営、出版物の刊行を行っています。
Q. 武田医学賞の創設について
A. 1953年、武田薬品工業株式会社 社長 六代武田長兵衞氏は、五代武田長兵衞氏の発意を受けて、創業170周年の記念事業として、我が国医学界の優れた研究者に対する褒賞として「武田医学賞」を贈ることを決め、1954年にその第1回が大阪大学教授 久留 勝 博士に授与されました。1963年の武田科学振興財団設立とともに、財団事業として継承されています。
Q. 武田医学賞の候補対象者について
A. 日本国内で主な業績を有し、医学の基礎および臨床の分野で顕著な業績を挙げ、医学界に優れた貢献をされた研究者を対象としています。国籍は問いません。
Q. 武田医学賞の選考方法について
A. 財団の理事、評議員、名誉顧問、武田医学賞受賞者ほか財団が定めた推薦者からの推薦をもとに、選考委員会で審議・決定します。選考委員長は自治医科大学 永井 良三 学長にお願いしています。その他の選考委員については公表しておりません。
■法人概要
名称 : 公益財団法人 武田科学振興財団
公式サイト: https://www.takeda-sci.or.jp/
授賞式を2026年11月12日(木)午後6時よりオークラ東京において開催し、受賞者には賞状、賞牌、楯ならびに1件につき副賞3,000万円を贈呈します。
武田医学賞は、我が国で最も伝統のある医学賞の一つであり、医学界で顕著な業績を挙げ、医学ならびに医療に優れた貢献を果たされた研究者に授与されます。1954年に初めての授与が行われ、本年度で創設72年目を迎えます。武田医学賞の受賞者数は、本年度を含めて145名となります。
■受賞者
荒瀬 尚 博士 (あらせ ひさし)
大阪大学 教授 (60歳)
受賞テーマ:宿主―病原体相互作用に基づく疾患発症機構の解明
胡桃坂 仁志 博士 (くるみざか ひとし)
東京大学 教授 (59歳)
受賞テーマ:クロマチン構造研究によるエピジェネティクス制御機構の解明と疾患研究への展開
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/630124/LL_img_630124_1.png
荒瀬 尚 博士
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/630124/LL_img_630124_2.jpg
胡桃坂 仁志 博士
■荒瀬 尚 博士
<学歴・職歴>
1990年3月 北海道大学 医学部 卒業
1994年3月 北海道大学 大学院医学研究科博士課程 修了
1994年4月 千葉大学 医学部 附属高次機能制御研究センター遺伝子情報分野 助手
2000年8月 カリフォルニア大学 サンフランシスコ校 研究員
2002年8月 千葉大学 大学院医学研究院 遺伝子制御学 助教授
2004年2月 大阪大学 微生物病研究所 免疫化学分野 助教授
2006年6月〜 大阪大学 微生物病研究所 免疫化学分野 教授
2007年10月〜 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 免疫化学研究室 教授
2019年4月〜 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 副拠点長
<受賞歴>
2011年 第14回 日本免疫学会賞
2013年 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)
2020年 第63回 野口英世記念医学賞
2021年 第58回 ベルツ賞
2023年 第4回 太田原豊一賞
2025年 持田記念学術賞
<研究業績>
受賞テーマ:宿主―病原体相互作用に基づく疾患発症機構の解明
荒瀬 尚博士は、病原体に対する免疫応答や病原体に起因する免疫異常を解明するため、宿主―病原体相互作用に基づく免疫制御機構を長年にわたり一貫して研究してきた。特に、ウイルスやマラリア原虫など、宿主に依存して増殖する病原体が、宿主の免疫応答から逃避する機構をいかに獲得してきたのか、これに対して宿主免疫がどのように進化してきたのか、さらに、病原体が自己免疫疾患の発症にどのように関与するのかを明らかにし、顕著な業績を上げてきた。
なかでも、エプスタイン・バーウイルスの再活性化などに伴うインバリアント鎖の発現低下により、MHCクラスII分子に通常は提示されない「ネオセルフ抗原」(正常な自己分子とは異なる抗原性を示す自己分子)が提示され得ることを見いだし、ネオセルフ抗原の提示が自己免疫疾患の主要な発症要因となり得ることを提唱した。この成果は、T細胞がセルフとネオセルフを識別するという新たな免疫識別機構を示し、従来のセルフーノンセルフ(自己―非自己)の識別の概念を拡張するものである。さらに、このネオセルフ認識機構は、自己免疫疾患の病態解明にとどまらず、免疫応答全般の理解にも大きな波及効果をもたらすことが期待される。
■胡桃坂 仁志 博士
<学歴・職歴>
1989年3月 東京薬科大学薬学部衛生薬学科 卒業(薬剤師免許取得)
1991年3月 東京薬科大学大学院薬学研究科 博士前期課程修了 薬学修士
1995年3月 埼玉大学大学院理工学研究科 博士後期課程修了 博士(学術)
1995年6月 National Institutes of Health(アメリカ合衆国)博士研究員
1997年6月 理化学研究所 研究員
2003年4月 早稲田大学理工学部 助教授(2007年4月より准教授)
2008年4月 早稲田大学先進理工学部 教授
2018年4月〜 東京大学 定量生命科学研究所 教授
2026年4月〜 九州大学 生体防御医学研究所 教授(兼務)
その他の職歴
2008年4月 横浜市立大学 客員教授(2022年3月まで)
2013年4月 新学術領域研究「動的クロマチン構造と機能」領域代表者(2018年3月まで)
2015年10月 早稲田大学 総合研究機構(構造生物・創薬研究所)プロジェクト研究所 所長(2018年3月まで)
2018年4月〜 早稲田大学 名誉教授
2018年6月〜 理化学研究所 客員主管研究員
2019年10月 JST ERATO「胡桃坂クロマチンアトラスプロジェクト」研究総括(2025年3月まで)
2020年2月〜 東京薬科大学 客員教授
2021年4月 東京大学 総長補佐(2022年3月まで)
2024年10月〜 JST CREST「核内環境による生命力維持機構の解明」研究代表
2023年4月 東京大学 定量生命科学研究所 副所長(2026年3月まで)
2026年4月〜 JST 創発的研究支援事業 プログラムオフィサー
<受賞歴>
2018年6月 日本生化学会 倶進会 柿内三郎記念賞
2020年11月 持田記念医学薬学振興財団 持田記念学術賞
2021年4月 文部科学省 文部科学大臣表彰科学技術賞
2023年3月 上原記念生命科学財団 上原賞
2025年3月 東レ科学振興会 東レ科学技術賞
2026年2月 島津科学技術振興財団 島津賞
<研究業績>
受賞テーマ:クロマチン構造研究によるエピジェネティクス制御機構の解明と疾患研究への展開
胡桃坂 仁志博士は、ゲノムDNAのエピジェネティックな制御機構の解明を目指し、その基盤となるクロマチンの構造と機能に関する研究を推進してきた。独自に確立したクロマチン再構成技術と構造生物学的手法を融合することにより、同研究分野を世界的に牽引してきた。これまでに、染色体のセントロメア領域、構成的ヘテロクロマチン、転写制御領域などを特徴づける特殊なクロマチン基盤構造を明らかにした。さらに、クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析により、クロマチンを介した遺伝子転写、DNA損傷修復、DNA組換え、ならびに自然免疫関連分子の不活化など、多様な生命現象の制御機構を解明した。
近年では、細胞由来のクロマチン複合体を直接可視化するChIP-CryoEM法を確立し、試験管内で再構成した試料にとどまらず、細胞核内に存在するクロマチン複合体の立体構造解析にも成功している。これらの成果は、クロマチンおよびエピゲノムの異常に起因するさまざまな疾患の発症機構の理解を大きく前進させるとともに、新たな治療標的の同定や創薬研究のための基盤を提供するものである。
■FAQ
Q. 武田科学振興財団について
A. 当財団は、科学技術の研究を助成振興し、我が国の科学技術および文化の向上発展に寄与することを目的とし、武田薬品工業株式会社からの寄附を基金として1963年に設立されました。武田医学賞(褒賞事業)のほか、研究助成、奨学助成(外国人留学助成、医学部博士課程奨学助成、海外研究留学助成)、国際シンポジウムの開催、杏雨書屋(きょううしょおく、本草医書・東洋学を中心とした図書資料館)の運営、出版物の刊行を行っています。
Q. 武田医学賞の創設について
A. 1953年、武田薬品工業株式会社 社長 六代武田長兵衞氏は、五代武田長兵衞氏の発意を受けて、創業170周年の記念事業として、我が国医学界の優れた研究者に対する褒賞として「武田医学賞」を贈ることを決め、1954年にその第1回が大阪大学教授 久留 勝 博士に授与されました。1963年の武田科学振興財団設立とともに、財団事業として継承されています。
Q. 武田医学賞の候補対象者について
A. 日本国内で主な業績を有し、医学の基礎および臨床の分野で顕著な業績を挙げ、医学界に優れた貢献をされた研究者を対象としています。国籍は問いません。
Q. 武田医学賞の選考方法について
A. 財団の理事、評議員、名誉顧問、武田医学賞受賞者ほか財団が定めた推薦者からの推薦をもとに、選考委員会で審議・決定します。選考委員長は自治医科大学 永井 良三 学長にお願いしています。その他の選考委員については公表しておりません。
■法人概要
名称 : 公益財団法人 武田科学振興財団
公式サイト: https://www.takeda-sci.or.jp/










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