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中高生のインターネット利用のリスクと対処法を記した保護者向け教材、無償提供開始 ネットスター、ヤフーほか主要インターネット事業者が学識者、保護者の視点を取り入れ実践教材を独自開発

 「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長:お茶の水女子大学大学院教授 坂元 章、以下「研究会」)と同研究会の事務局を務めるネットスター株式会社ならびにヤフー株式会社は、中高生の子どもをもつ保護者を対象にしたインターネット教材を開発し、本日公開しました。「中高生のお子さんを持つ保護者のためのインターネットセーフティガイド」(以下「教材」)は、子どもがインターネットの利用に際して直面する危険性を示し、適正なインターネット利用について親子の議論を促すよう設計されており、本日開設した研究会のサイト( http://www.child-safenet.jp/ )を通して無償で提供され、保護者向けのインターネット教育の教材として、広くご活用いただけます。

 政府統計によれば、中学生の68.7%がパソコン経由で、56.3%が携帯電話経由でインターネットを利用しています。高校生では、74.5%がパソコンから、95.5%が携帯電話からインターネットを利用しており、インターネットは中高生の生活に不可欠なインフラになっています(内閣府「第5回情報化社会と青少年に関する意識調査」2006年)。中高生は、携帯電話を通してメールやブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの閲覧・更新を行い、友だちとのやり取りは通話よりメールが多く利用されています。一方、わが子の作ったブログやプロフィールサイトを見たことのない親は7割に近く、ブログやプロフ(インターネット上の自己紹介ページ)など子どもたちの間で人気の高いサイトを把握している保護者は1割以下(ネットスター株式会社第七回「家庭でのインターネット利用実態調査」2008年)と親子のインターネット利用に関する理解に大きな差があります。

 インターネットの利用に際しては日常生活と同様にさまざまな危険性が潜んでおり、残念ながらその被害にあう子どもたちが存在します。これに対しては、これまで、教育関連機関や一部民間事業者にて、小学生から高校生まで幅広い層の子どもを対象にした教材や、学校教員を対象にしたインターネットの利用方法を教える網羅的な教材は開発・提供されてきましたが、保護者向けに標準となりうる教材は普及していませんでした。2008年4月に発足した研究会では、PTAほか現場からの要請に応え、インターネットの適切な利用につながる調査・検討を幅広く行い、社会に圧倒的に不足している保護者向けの教材作りを同年7月より進めてきました。本教材は、研究会に参加する教育学の学識者、学校関係者に加えて、ネットスター株式会社、ヤフー株式会社のほか、マイクロソフト株式会社、株式会社ミクシィ、NTTレゾナント株式会社の主要インターネット事業者が各社の有害コンテンツ対策等のノウハウを提供し、社団法人全国高等学校PTA連合会の協力のもとで保護者の視点を取り入れて開発したものです。

 本教材は主に次の4つの内容で構成されています。(1)男女別の典型的なトラブルなどを紹介する中高生のネット利用の実態、(2)特に双方向型サイトにおける利用リスクの解説、(3)インターネットの特徴とフィルタリングの仕組みなど保護者が最低限知るべきこと、(4)親子がインターネット利用について対話するためのヒント、をフラッシュ技術を利用してわかりやすくガイドしています。特に、子どもと保護者のインターネット利用に関する知識の差が大きい中高生の保護者を対象に、最初の適切な一歩を踏み出すために要点を絞った内容で開発されました。

研究会とネットスターおよびヤフーは、教材を無償開放することに加えて、普及を促進するため、本教材の制作に協力した全国高等学校PTA連合会と共催して全国9箇所で保護者向けのモデル講演を実施するほか、研究会サイトを通じて追加情報を提供するなど、各地域の現場で活躍している講師が、本教材をより有効に活用できるように支援を行います。また研究会では、教材の開発と並行して調査・研究を進めている双方向型サイトの安全性を評価する方法論について研究をさらに進め、年末までに最終報告をまとめ公表する予定です。

−記−

「中高生のお子さんを持つ保護者のためのインターネットセーフティガイド」

企画・制作: 子どもたちのインターネット利用について考える研究会
制作協力 : ネットスター株式会社、ヤフー株式会社、
       マイクロソフト株式会社、株式会社ミクシィ、
       NTTレゾナント株式会社、社団法人全国高等学校PTA連合会(計6団体)
URL    : http://www.child-safenet.jp/
体裁   : フラッシュコンテンツ、ダウンロードして利用可能
ページ数 : 約50ページ
目次   : チェックリスト
       小中高生のインターネット利用率
       中高生の利用実態
       中高生の特徴とサービスの特徴
       男女別トラブル傾向
       中高生が利用する際の問題点
       インターネットは開かれた現実社会の一部
       フィルタリングとは?
       家庭でのフィルタリングの役割
       書き込みができるサイトとフィルタリング
       親子の会話のヒント
       まとめ
       参考情報

【子どもたちのインターネット利用について考える研究会とは】
インターネットの適切利用につながる調査・検討を幅広く行い、保護者やサイト運営者などに情報を提供するため、2008年4月に発足した研究会です。座長はお茶の水女子大学大学院教授 坂元 章氏、委員は、群馬大学特任教授 下田 博次氏、全国高等学校PTA連合会会長 高橋 正夫氏、国立精神・神経センター自殺予防総合対策センター長 竹島 正氏、品川女子学院校長 漆 紫穂子氏、浜松大学 講師 七海 陽氏が務めます。事務局はヤフー株式会社およびネットスター株式会社。
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