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大引けにかけてのポジション調整も警戒されるところか

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反発。329.08円高の15107.45円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えている。8日の米国市場では米軍がイラク北部で空爆を開始したことが重しとなる一方で、ロシアがウクライナ国境付近での軍事演習を終了したことが好感されて上昇。シカゴ日経225先物清算値は15000円を回復するなか、これにサヤ寄せする格好からのギャップ・アップで始まった。
 買い一巡後は15000円を挟んでのこう着が続いていたが、前引けにかけて上げ幅を広げてきており、15100円を回復している。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の9割を占める全面高商状に。セクターでは33業種全てが上昇しており、保険の上昇率が4%を超えたほか、不動産、その他金融、その他製品、化学、機械など11セクターが2%を超える上昇となっている。また、個別ではミクシィ<2121>がストップ高買い気配となるなか、他の中小型のゲーム株などに物色が波及格好にも。
 米株上昇の影響のほか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革への思惑も根強い。GPIFは、国内株式の保有上限を撤廃し、全資産の18%までと定めていた上限を超えても買い増せるようになる。9月に新たな資産割合を決めるまでの暫定措置で、9月以降は国内株式の割合を20%台に増やすと伝えている。下値の堅さが意識されるなか、お盆休みで参加者が限られていることもあり、小さいエネルギーでトレンドが出やすいようだ。
 ソフトバンク<9984>は前引けにかけて再びブラス圏を回復してきている。長い下ひげを残す格好となるなか、陽線に転じるかを見極めたいところであろう。また、ミクシィ<2121>はストップ高で張り付いている。ただ、この上昇によって週内での信用規制解除への期待は後退することになりそうである。明日以降も強い値動きが続けば資金回転が利いてくるが、戻りの鈍さが意識されてしまうと、改めて需給不安が高まる。他の中小型株なども自律反発の域であり、大引けにかけてのポジション調整も警戒されるところか。(村瀬智一)

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