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売り仕掛け警戒も、追加緩和期待から押し目買い意欲は強い

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。102.74円安の19822.15円(出来高概算10億6000万株)で前場の取引を終えている。24日の米国市場は原油高を受けたエネルギー関連の上昇から、NYダウは小幅に上昇。ただし、トルコ軍がロシアの爆撃機を領空侵犯したとして撃墜。両国間の緊張が高まる状況によって地政学リスクが警戒される中、利食い優勢の展開となっている。
 セクターでは鉱業、電力ガス、石油石炭、鉄鋼、非鉄金属、その他製品、繊維などが上昇。半面、証券、銀行、その他金融、保険、精密機器、建設などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落。

 日経平均は一時19800円を下回り、5日線レベルでの攻防をみせている。ボリンジャーバンドでは+1σと+2σとのレンジ内で推移しているが、+1σの攻防になりつつある。円相場は1ドル122円30銭辺りで推移しており、やや円高に振れている。米感謝祭を控えて海外勢のフローは減少しており、現在の水準を維持できるかが注目されるところ。明確に割り込んでくるようだと、先物主導で売り仕掛け的な流れに向かいやすいだろう。
 なお、日銀は25日、10月30日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。9人の政策委員は新興国経済や物価の下振れリスクが大きいとの認識を共有しており、追加緩和への期待感が高まりやすいだろう。地政学リスクへの警戒から上値を買う流れにはならないだろうが、引き続き押し目買い意欲は強そうだ。(村瀬智一)

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