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新年度入り以降の政策を意識した物色に

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に反発。11.08円高の16890.04円(出来高概算9億6000万株)で前場の取引を終えた。30日の米国市場は、NYダウが4日続伸となった。ADP雇用報告が予想を上振れたことで、週末発表される雇用統計にも強気の見方が広がったが、早期利上げの可能性は低いとの思惑から、終日堅調な展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の16985円となり、この流れを引き継ぐ格好から始まると、その後一時17033.65円まで上げ幅を広げる場面もみられた。

 しかし、円相場は1ドル112円台半ば辺りと、やや円高に振れて推移しており、自律反発の域は脱せず。17000円処での上値の重さが意識されるなか、下げに転じる場面もみられている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数では大型株指数のみが上昇。セクターでは鉱業、銀行、ガラス土石、ゴム製品、電気機器、証券、輸送用機器、保険がしっかり。一方で、水産農林、小売、食料品、情報通信、医薬品、鉄鋼、空運、パルプ紙が冴えない。

 日経平均は17000円を挟んでのこう着が続いている。想定内の値動きではあるが、価格帯別出来高の積み上がりがみられている16900-17100円のレンジを下回っていることもあり、戻り待ちの売り圧力が警戒されやすい。期末株価への思惑から底堅さは意識されそうだが、新年度入り以降の利益確定も警戒されるなか、水準としては上回っておきたいところであろう。

 25日線が支持線として意識されているが、これを割り込んできたときに、押し目買いの流れが強まるかが注目される。なお、米雇用統計については強気な見方が増えているが、それでも早期利上げ観測にはつながらないとみられており、円相場についても円高傾向に振れやすい状況であろう。積極的なポジションは避けられ、新年度入り以降の政策を意識したテーマ株での値幅取りが中心になりそうだ。(村瀬 智一)

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