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日経平均は反落、想定内の一服もやや慎重にみる必要

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。146.32円安の18234.90円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。外国為替市場で円相場が1ドル111円台と円高に振れて推移するなか、輸出関連を中心に利益確定の流れが優勢となった。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも下落。

 セクターでは、輸送用機器が下落率トップだったほか、鉱業、精密機器、海運、非鉄金属、石油石炭、電気機器、ゴム製品が冴えない。半面、電力ガス、建設、銀行、鉄鋼、卸売、水産農林、食料品、情報通信が小じっかり。売買代金上位では、トヨタ自<7203>など自動車株のほか、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が冴えない。一方でメガバンク3行は売り先行後にプラス圏を回復している。

 日経平均は前週末に終値ベースでの年初来高値を更新したこともあり、利益確定の流れが先行している。円相場が1ドル111円台と円高に振れていることが利食いに向かわせているようである。また、月末にはOPEC(石油輸出国機構)総会が控えており、神経質になりやすい。また、イタリア政府は憲法改正の是非を問う国民投票を12月4日に実施することも買い手控え要因になっているようである。

 もっとも、メガバンクが売り一巡後に切り返すなど、押し目買い意欲の強さが窺える。午後は日銀によるETF買い入れによる需給の下支えが意識されやすい面もあろう。ただし、円高の影響とはいえ、先週末に買われていた自動車株が一服となるなか、海外勢の動きに対しても一巡感からやや慎重にみる必要がありそうだ。
(村瀬智一)


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