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日経平均は反発、戻り待ちの売り圧力も意識されるところ

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。58.47円高の20325.52円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場は、利上げ観測の拡大を受けて金融株を中心に買いが先行。その後も税制改革案やマイクロン・テクノロジーの決算が評価された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の20390円。円相場は1ドル112円80銭辺りと、円安に振れて推移しているなか、日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せして始まった。しかし、寄付き直後の20399.43円を高値に、その後はじりじりと上げ幅を縮めており、20300円前半レベルでのこう着が続いている。

 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、その他製品、保険、金属製品、繊維、銀行、ガラス土石が堅調。半面、電力ガス、海運、小売、倉庫運輸、食料品が小安い。売買代金上位では任天堂<7974>、メガバンク3行、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が堅調。半面、ニトリHD<9843>、日産自<7201>が冴えない。

 日経平均はマドを空けての上昇となったが20400円には届かず、その後は5日線レベルでの攻防をみせている。足元では連日で陰線を形成しており、戻り待ちの売り圧力も意識されるところであろう。とはいえ、価格帯別出来高が積み上がっている20000-20200円を上回って推移しており、需給は悪くないだろう。米国の利上げ観測から金融セクターが堅調なほか、円安も手掛かり材料になっている。

 一方で北朝鮮を巡る緊張は高まっており、積極的には上値は追いづらいところでもある。また、衆院解散・総選挙で政策期待が高まるものの、民進党が希望の党へ事実上の合流を模索していると報じられるなか、やや衆院選に向けた危機感なども警戒されているとみられる。中小型株への物色もみられているが、格付け等を手掛かりとした値幅取りの動きも多く、大引けにかけてのポジション調整には注意したいところである。
(村瀬智一)


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