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日経平均は小幅反落、米朝協議を好感も想定内、米経済指標控え様子見

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅反落。5.52円安の22445.27円(出来高概算5億4000万株)で前場の取引を終えている。

 25日の米国市場では石油株などが売られ、NYダウは58ドル安と続落した。ただ、米朝首脳会談の開催に向けて米朝の代表団が協議に臨んでいることが明らかとなり、北朝鮮情勢に対する警戒感が和らいだことで、本日の日経平均は38円高からスタートした。朝方には2
2547.67円(96.88円高)まで上昇する場面があったが、買い一巡後は伸び悩み、前週末終値を挟んだもみ合いとなった。本日は英米市場が休場となるため、海外投資家の取引参加は限られ、上値追いの動きも鈍かった。

 個別では、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、マネックスG<8698>、三菱UFJ<8306>などがさえない。前週末のNY原油先物相場が大幅続落した流れから、国際帝石<1605>などの石油関連株は大きく売られた。産油制限の緩和観測が広がっている。一方、ソニー<6758>、東海カーボ<5301>などが堅調で、ソフトバンクG<9984>や東エレク<8035>は小幅に上げた。また、業績上方修正のイワキ<8095>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品や鉱業が大きく下げ、海運業なども軟調。反面、空運業、不動産業、電気機器などが上昇した。

 トランプ米大統領がいったん米朝首脳会談の中止を発表した前週末にも、米朝双方に交渉余地を残すことを示唆する発言が見られたため、今般の協議は緊張緩和に向けた動きとして歓迎されつつも想定内と言えるだろう。とはいえ、完全な非核化を求める米国と段階的な見返りを要求する北朝鮮の主張にはなお大きな隔たりがあるとみられ、市場では今後の協議の行方を警戒する向きも多いようだ。

 また、今週は米国で5月30日に1-3月期国内総生産(GDP)改定値、6月1日に5月雇用統計やサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況指数といった経済指標の発表が控えている。日本企業に円安の追い風が吹くか注目されるなかで、米連邦準備理事会(FRB)による今後の利上げペースを占う重要なイベントとなる。これらを見極めたいとする思惑も投資家の様子見ムードにつながるだろう。原油高一服で見直しが進む空運株や、中小型の材料株など一部の銘柄が散発的に買われる展開が続きそうだ。
(小林大純)


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