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こう着の中、東エレクが日経平均をけん引か

オープニングコメント
 28日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はメモリアルデーの祝日、英国はスプリング・バンクホリデーの祝日で休場のため、海外勢のフローは限られている。円相場は1ドル109円50銭台と横ばいで推移しており、支援材料にはならない。

 昨日の日経平均は前場こそ120円程度の値幅があったが、後場については30円程度とこう着感が強まり、売買代金は5営業日ぶりに2兆円を下回り、1.5兆円を下回る今年最低となっていた。海外勢のフローが限られている中では、短期筋の仕掛け的な商いも入りづらく、日経平均は5日線近辺での取引を余儀なくされそうである。

 米中貿易摩擦については、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況。また、日米の貿易交渉に関しても参院選通過までは合意締結はないだろう。さらに、メイ首相は6月7日に与党・保守党の党首を辞任する考えを表明したことで、英政治が混沌とするのは避けられない情勢の中、欧州情勢についても買い手控え要因になる。

 そのため、不安材料が多いものの、反対に方向感が出るのは6月に入ってからとなるため、足元では積極的な売買は手控えられる。需給面では6月以降は配当再投資に伴う需給面が日経平均を下支えすることから底堅さは意識されやすい。もっとも、上にも行けない需給状況となるため、消化不良の相場展開が継続することになる。その他、VIX先物のショートポジションが再び積み上がってきており、これも積極的な物色を手控えさせる一因になるだろう。

 物色としては個別に材料の出ている銘柄や需給が軽い中小型株の一角に資金が集中しやすい。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>が約4年ぶりとなる自社株買いを実施すると発表している。ファーウェイ問題で揺れる中ではあるが、東エレクが日経平均をけん引する格好になりそうである。


<AK>

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