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トランプ発言に注視しつつ21000円での底堅さを見極め

オープニングコメント
 26日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になろう。25日の米国市場ではNYダウが179ドル安となった。注目されたパウエルFRB議長による講演では、経済状況を注視しており、個別のデータや市場心理に過剰反応しない姿勢を示し、過熱する利下げ観測をけん制する格好となった。早期利下げ期待が後退したことで、利益確定の流れにつながったようである。シカゴ日経225先物清算値は
大阪比40円安の21040円。円相場は1ドル107円10銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開となろうが、同水準に位置する25日線を挟んでの攻防といったところであろう。節目の21000円処では積極的に売り込む流れにはなり難いと考えられ、下値の堅さが意識されやすいところである。もっとも、昨日はトランプ米大統領の安保発言報道をきっかけに下げ幅を広げる格好となった。これにより日経平均は再び5日線を下回り、25日線が意識される格好になっている。

 イランに追加制裁を科す大統領令に署名するなど、米国とイランの緊張の高まりによる地政学リスクへの警戒など、週末の主要20カ国・地域(G20)首脳会議を控える中で、トランプ米大統領の発言等に振らされている。出来高は辛うじて10億株を上回った程度であり、売買代金については連日で2兆円を下回る薄商いの状況である。指値状況の薄い中を短期筋の先物主導の売りに押されやすい需給状況であり、より模様眺めムードが強まることになりそうだ。

 25日線が再び意識されるなか、短期筋の売り仕掛けには注意しておきたいところだが、やはり週末のG20を控えて下は売り込みづらい需給状況と考えられる。G20期待からロングポジションが積み上がっていたとは考えづらく、短期筋の売り仕掛けがあったとしても、結果的にはその後のショートカバーから底堅さが意識されやすいとみておきたい。物色としては、個別で決算や材料を手掛かりとした物色が活発であるため、外部環境に左右され難い中小型株の一角には、限られた個人主体の資金が向かいやすいだろう。


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