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第一生命保険<8750>は13日、顧客情報を収めた記憶媒体（磁気テープ）2本を紛失したと発表した。
紛失した磁気テープはバックアップ用で、保険金や給付金の請求に関する書類を画像で収録しており、2012年10月25日から11月16日までに支払いを請求した顧客の氏名、住所、生年月日、医的情報を含む診断書が入っている。紛失した情報は被保険者ベースで3万9585人分に上る。対象となる顧客に対しては、案内文書を郵送した上で電話をかけるなどして説明するとともに相談窓口を設置して対応する。
この磁気テープは都内にある情報システム子会社である第一生命情報システムを通じて管理していたが、今年2月中旬に行った定期点検で紛失が判明し、現在まで発見にいたっていない。システムセンターでは外部持ち出しを検知するセキュリティシステムを導入しており、紛失した磁気テープが社外に持ち出された形跡はないことから、同社内で紛失した可能性が高く、システム機器の交換作業時に誤って廃棄された可能性もあるという。
第一生命によると、専用の機器がなければ紛失した磁気テープから情報を読み取れないため、第三者が容易に情報を読み取ることはできず、現時点で不正利用は確認されていないとのこと。また、今回紛失したデータはバックアップデータであるため、保険金・給付金の支払い業務にも影響はないとしている。
個人情報を守るため個々でも対策をとっていることが多い昨今、自分ではしっかり管理していても、このようなことで情報を紛失されたのではたまらない。第一生命はテープを捜し続け、データの取り扱い手順を見直し再発防止に向けた管理体制を強化するというが、情報管理が甘かったと言わざるを得ず、単なる取り扱いミスでは済まされない。一刻も早く磁気テープを見つけ、紛失の原因究明をしなければ、顧客の信頼回復は厳しいものとなるだろう。




＜YU＞