NYの視点:米政府が要求する自動車輸入目標は有意義ではない
[14/04/25]
提供元:株式会社フィスコ
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日本の13年度貿易統計で、自動車の輸入台数が明らかとなった。約37.5万台で前年度比+5.1%。EUからの輸入は増えているが、米国からの輸入は減っている。21日に共同通信は、「TPP、米が自動車輸入目標要求、日本強く拒否」と伝えた。
目標を下回れば米国が自動車関税の撤廃を先送りする仕組みのようだ。農業分野の陰に隠れているが、自動車もTPP交渉難航の一因とされる。オバマ政権が11月の中間選挙を睨み、支持基盤の一つである自動車業界に配慮したい姿勢と見られるが、米国からの輸入実績はEUの10%に満たない規模であり、数値目標を設定しても有意義ではないとの声が聞かれている。
また、TPP合意で日本の輸入額は増えるとの見方があるが、市場開放や制限的な関税引き下げの方向に落ち着くとの指摘があり、米国からの輸入額がすみやかに増えるかどうかは定かではないとみられている。
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