新興市場見通し:決算が手掛かり材料、主力銘柄ではサイバーエージ
[14/07/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、外部環境の先行き不透明感が燻る一方、中小型株に対する旺盛な物色意欲が支援材料となり、強弱感が対立する展開となった。米国市場においてはソーシャル・メディアやバイオ関連が割高との見方からモメンタム株への警戒感があらためて高まり、国内でもネット関連などの心理的な重しに。ただし、15日にマザーズ市場へ上場したイグニス<3689>の初値は公開価格の約4.4倍となったほか、値動きの軽いテーマ株の物色も続くなど、中小型株への強い関心は継続した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.3%であったのに対して、マザーズ指数は+0.2%、日経ジャスダック平均は-0.3%だった。
個別では、LINEが東証に株式上場を申請したと伝わり、アドウェイズ<2489>やネットイヤー<3622>、メディアドゥ<3092>など、LINE関連が賑わった。ただし、米モメンタム株の下落が逆風となり、週末にかけては伸び悩む。また、UBIC<2158>は電子証拠開示支援システムに係る米国特許を取得したと発表し人気化となったほか、UNITED<2497>やMTI<9438>は好業績観測報道が材料視され強い動きとなった。一方、ミクシィ<2121>やサイバーエージ<4751>など、主力のネット関連株は上値の重い動き。その他、DDS<3782>は今期業績計画の下方修正が嫌気され急落となった。なお、イグニスは初値こそ急騰となったものの、短期的な過熱感も意識され初値形成後は利益確定売りに押され大幅下落へ。
今週の新興市場は、外部環境や企業決算を睨みながら神経質な展開となりそうだ。先週末の米国株式市場は地政学リスクに対する警戒感の後退を背景に上昇となっており、週明けはあらためてリスクオンムードとなる公算。ただし、ウクライナ情勢は予断を許さず、海外株式市場や為替市場の動向が波乱要因となる可能性も残る。また、今週から国内では企業決算が本格化する。決算内容を手掛かりとした個別株の物色が強まる局面では、テーマ材料株に対する関心が一時的に低下することも想定しておきたい。
個別では、決算内容を手掛かりとした物色が中心となりそうだ。とりわけ、24日に予定されているサイバーエージ<4751>の決算が注目されよう。同社については、主力のアメーバ事業の拡大が見込まれる一方、スマホ向けゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」は市場の期待に届かない可能性もあり、やや波乱要因となることも予想される。ちなみに、第3四半期(4-6月期)営業利益のコンセンサスは55億円程度となっているようだ。その他、今週は22日にフリークアウト<6094>や鉱研工業<6297>、24日にカービュー<2155>やネットプライス<3328>、25日にペッパー<3053>などの決算発表が予定されている。
また、米国市場では23日にフェイスブック、24日にアマゾンなど、モメンタム株の一角が決算を発表する。先週はグーグルが決算発表後に強い動きを見せるなど、モメンタム株の動向次第では国内でもネット関連に見直しの動きが一段と強まる公算も。なお、IPO市場では23日に日本ビューホテル<6097>が東証2部へ上場する。ただし、事業内容に目新しさが乏しいほか、東証2部案件の不人気傾向が続く中でやや苦戦のスタートとなる可能性もありそうだ。
<TN>










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