欧米為替見通し:岩田日銀副総裁の決意と展望レポート
[14/10/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日28日の欧米市場のドル・円は、28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、動意に乏しい展開が予想される。
2013年3月5日、岩田日銀副総裁は、所信表明で「日銀はインフレ目標2%を必ず達成する。2年以内に目標が達成できなければ、責任は自分たちにあり、最高の責任の取り方は辞職するということだと認識している」と述べた。すなわち、2年後の2015年春までにインフレ率が2%に達しない場合は辞職する、と述べた。
本日、岩田日銀副総裁は、「達成できなければ自動的に辞めると理解されてしまったことを、今は深く反省している。まずは説明責任を果たすことが先決というのが真意だった」と述べた。そして、「最高の責任の取り方は辞任との考え方は変わっていない」と述べており、インフレ目標2.0%に到達しない場合、説明責任を果たした後に、辞任することを示唆した。
日本の8月のコアインフレ率は、前年比+3.1%だったが、9月は前年比+3.0%と予想されている。日本銀行は、消費増税の影響は+2.0%と試算しており、消費増税の影響を考慮した場合、9月のインフレ率は前年比+1.0%となり、来春までのインフレ目標2.0%達成は、かなり難しくなる。
31日に公表される「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)では、インフレ率の前年比が、今年度後半から再び上昇傾向を辿る、という見通しを取り下げることが見込まれている。異次元の量的・質的金融緩和(第1弾)によって、インフレ目標2.0%に到達しない可能性が高まることで、量的・質的金融緩和(第2弾)が打ち出される可能性が高まっている。
【今日の欧米市場の予定】
21:30 米・9月耐久財受注(前月比予想:+0.5%、8月:-18.4%)
22:00 米・8月S&Pケースシラー住宅価格指数(前年比予想:+5.70%、7月:+6.75%)
23:00 米・10月消費者信頼感指数(予想:87.0、9月:86.0)
23:00 米・10月リッチモンド連銀製造業指数(予想:11、9月:14)
02:00 米財務省2年債入札(290億ドル)
米連邦公開市場委員会(FOMC、29日まで)
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