欧米為替見通し:黒田日銀総裁主催の日本酒パーティーの始まり
[14/10/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日31日の欧米市場のドル・円は、ロンドンフィキシングでの月末関連の売り買い、米国のインフレ率などの経済指標を見極める展開となる。
ドル・円のテクニカル分析では、短期的には、「エリオット波動」の第5波動の目標値112円85銭を目指す上昇トレンド、中期的には、「斜行三角形」の目標値124円14銭を目指す上昇トレンドを形成中と見なされる。
本日は、米国の9月のコアインフレ率(予想:前年比+1.5%)、米国10月のシカゴ購買部協会景気指数、雇用指数、ミシガン大学消費者信頼感指数確定値などを見極めることになる。
市場予想を下回った場合は、ドル・円は上げ渋る展開だが、予想通りか予想を上回った場合は、ドル・円は上昇トレンドを継続することになる。
30日の早朝、イエレンFRB議長は、米国連邦準備理事会(FRB)の家訓「FRBの仕事は、パーティーが盛況になっている最中にお酒の入ったパンチボウルを片付けること」に従って、量的緩和第3弾の終了を宣言し、市場へのドルの供給を停止し、ドルの流動性供給を謳歌してきたパーティーの終りを告げた。
31日の午後、黒田日銀総裁は、追加緩和を打ち出すことで、市場への円供給の拡大を決定し、日本酒が入ったパンチボウルを提供することで、新たなパーティーの始まりを告げた。
来週の欧州中央銀行定例理事会では、ドラギ欧州中銀総裁が、ワインが入ったパンチボウルを提供してくれるのではないかとの期待感が高まっている。
【今日の欧米市場の予定】
19:00 ユーロ圏・9月失業率(予想:11.5%、8月:11.5%)
19:00 ユーロ圏・10月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.4%、9月:+0.3%)
19:30 ロシア中央銀行が政策金利発表(現行8.00%、0.5%利上げの可能性)
21:00 南ア・9月貿易収支(予想:-115億ランド、8月:-163億ランド)
21:30 米・7-9月期雇用コスト指数(予想:+0.5%、4-6月期:+0.7%)
21:30 米・9月個人所得(前月比予想:+0.3%、8月:+0.3%)
21:30 米・9月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.1%、8月:+0.5%)
21:30 米・9月PCEコア価格指数(前年比予想:+1.5%、8月:+1.5%)
22:45 米・10月シカゴ購買部協会景気指数(予想:60.0、9月:60.5)
22:55 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:86.4、速報値:86.4)
24:00 メキシコ中央銀行が政策金利発表(3.00%で現状維持の予想)
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