新興市場見通し:テーマ・材料株中心に個別物色は活発、全体では上値重く
[15/02/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、日経平均が2000年以来の水準を回復したことや、ミクシィ<2121>のリバウンドなどがけん引役となり、堅調に推移した。ただ、主力大型株中心の相場展開が続くなか、相対的にパフォーマンスは低位となった。週間の騰落率は、日経平均が+2.3%であったのに対して、マザーズ指数は+0.8%、日経ジャスダック平均は+1.0%だった。日経ジャスダック平均は昨年来高値を更新する一方、マザーズ指数は25日線に頭を抑えられる展開が続いている。
春節入りでインバウンド関連の出遅れ銘柄に物色が向かい、サダマツ<2736>やプロルート丸光<8256>などが大幅高に。また、トレンドマイクロ<4704>の好決算を受けて、ケイティケイ<3035>やセキュアヴェイル<3042>などの情報セキュリティ関連も買われた。FFRI<3692>は25日線近辺まで反発。新規上場銘柄が好スタートとなったことも直近IPO銘柄や類似企業の刺激材料となり、サイジニア<6031>は週間で16.2%高に。その他マザーズ主力では、ミクシィが同7.6%高となったほか、サイバーダイン<7779>は一部報道を手掛かりにやや値を戻し同0.6%高。ジャスダック主力では、「VAIOスマホ」への思惑から日本通信<9424>が同10.6%高。日本マイクロニクス<6871>は同3.6%、ガンホー<3765>は同1.4%安となった。なお、先週は4社が新規上場しており、19日にマザーズ市場へ上場したALBERT<3906>は公開価格の約2.2倍となる好初値を付け、その後も上値追いの展開へ。18日上場のファーストブラザーズ<3454>やファーストロジック<6037>は堅調なスタートとなり、セカンダリーで買いを集める場面もあった。20日に東証2部へ上場したホクリヨウ<1384>も公開価格を上回るしっかりとした初値形成となった。
今週の新興市場は、引き続き出遅れ感のあるテーマ株・材料株を中心に活発な個別物色が見られる一方、全体としては上値の重い展開となることが想定される。マザーズ主力などは25日線等の上値抵抗ラインを捉えてきている。ただ、大型株中心の相場展開となっているなか、上値抵抗線を突破するには未だパワー不足と言えるだろう。
ただ、新興企業においてもM&Aや事業提携といった成長戦略を推進する動きが見られることに注目したい。健康コーポレーション<2928>は夢展望<3185>を子会社化。事業再生加速への期待から夢展望の株価は大幅に上昇した。健康コーポレーションの新中期経営計画では、21年3月期の営業利益350億円(15年3月期予想比約17倍)という目標が示されており、今後の展開が期待される。また、前週末にはそーせいグループ<4565>が英バイオ企業のへプタレスを子会社化すると発表。中期的に収益の急拡大が見込まれるとしている。
今週は、25日にラクーン<3031>の第3四半期決算発表が予定されている。通期業績予想の上方修正と増配を発表後、株価は上昇トレンドとなっており、業績の進捗に注目。また、23日にシリコンスタジオ<3907>がマザーズ市場に新規上場予定となっている。市場からの資金吸収額の大きさがネックとなるものの、ゲーム関連案件として関心を集めており、堅調スタートが見込まれる。なお、先週は8社の新規上場が発表された。3月IPO案件は計11件まで増加しており、今後盛り上がりを見せそうだ。
<TN>










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