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欧米為替見通し:来週の米雇用統計上振れでも、9月利上げは厳しいとの見方

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米9月利上げ先送りに悲観的なムードが一段と広がりつつある。欧米やアジアの株式市場が落ち着きを取り戻しつつあってもリスク選好のドル買いにはつながっておらず、中国発の株安が米利上げに与えた影響は思った以上に深刻だ。欧米市場でもこうした見方からドル買いは手控えられそうだ。

27日夜に発表された米4-6月期国内総生産(GDP)改定値は前期比年率3.7%増と、速報値の2.3%増から上方修正された。これを好感し、ドルは前日海外市場で120円台から121円40銭まで大きく値を切り上げた。しかし、ドルの戻りが急激だったため、その後は逆に売られ、28日の東京市場はリスク選好のドル買いにはつながらなかった。

ドル買いにつながらない最大の要因として、9月利上げに悲観論が一段と強まっていることが考えられる。米連邦準備制度理事会(FRB)は金融政策の決定で雇用情勢を最重要視する。仮に利上げ時期を9月とすると、9月4日に発表される米8月雇用統計が最後の見極め材料となる。だが、この雇用統計が大幅に上振れたとしても、「9月利上げ期待が再燃する可能性は低い」とある市場関係者は指摘する。

また、別の邦銀関係者は、「前週ドルが116円台まで下げたことを考えると、大きく戻す展開は考えにくい」と話している。上記の通り、今日の欧米市場で投資資金がドルに向かわければ、このところ逃避先として円と並ぶ存在感を示しているユーロに向かう可能性もあろう。


【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・4-6月期GDP改定値(前年比予想:+2.6%、速報値:+2.6%)
・21:00 独・8月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.1%、7月:+0.2%)
・21:30 米・7月個人所得(前月比予想:+0.4%、6月:+0.4%)
・21:30 米・7月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.4%、6月:+0.2%)
・21:30 米・7月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.3%、6月:+1.3%)
・23:00 米・8月ミシガン大消費者信頼感指数確報値(予想:93.0、速報値:92.9)



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