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欧米為替見通し:「似た者」どうしのユーロと円、追加の金融緩和観測で弱含み

注目トピックス 市況・概況

今日の欧米市場では、ユーロと円が弱含む展開となりそうだ。両通貨とも中央銀行の追加金融緩和が意識されることで、経済指標を手がかりに売りが出やすいとみる。また、今日のアジア市場が株高に転じ資源国通貨や新興国通貨が買われやすくなっていることも両通貨が売られやすい背景と言えよう。

18:00に発表されるユーロ圏・9月消費者物価指数速報値(前年比予想:0.0%、8月:+0.1%)が低調なら、欧州中央銀行による量的緩和の継続方針が意識され、ユーロ売りが強まろう。前日発表された独・9月消費者物価指数速報値は、予想と前月実績の下振れを受け、ユーロが大きく売られた。

一方、21:15発表の米・9月ADP雇用統計(予想:+19万人、8月:+19万人)が堅調ならドル買い・円売りに振れやすいとみられる。また、21:35には米連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派と見られるダドリーNY連銀総裁の講演が控えている。ダドリー氏が早期利上げを強調した場合には、ドル買い・円売りが強まろう。市場では、日銀が10月にも追加金融緩和に踏み切るとの見方が強まっていることから、円は主要通貨に対して売りが出やすい。

ユーロと円には、リスク回避の際には買われる一方、リスク選好の際には売られるという類似性がある。また、先進国の低金利通貨という位置付けのため、目先相場が安定した場合にはキャリー取引が本格的に始まる可能性もあろう。もともとユーロはドルに対抗する通貨として誕生したが、最近は外部環境に左右される円によく似た値動きの通貨になった。ユーロ・円は手がけ難いが、ユーロ・ドルまたはドル・円は、方向性が明確な分、手がけやすい地合いとも言えよう。


【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・4-6月期経常収支(予想:-220億ポンド、1-3月期:-265億ポンド)
・17:30 英・4-6月期国内総生産確定値(前年比予想:+2.6%、改定値+2.6%)
・18:00 ユーロ圏・9月消費者物価指数速報値(前年比予想:0.0%、8月:+0.1%)
・18:00 ユーロ圏・8月失業率(予想:10.9%、7月:10.9%)
・20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回+13.9%)
・21:00 南ア・8月貿易収支(予想:-34億ランド:7月:-4億ランド)
・21:15 米・9月ADP雇用統計(予想:+19万人、8月:+19万人)
・21:35 ダドリーNY連銀総裁講演(市場流動性について)
・22:45 米・9月シカゴ購買部協会景気指数(予想:53.0、8月:54.4)
・04:00 イエレン米FRB議長が地域銀行セミナーであいさつ



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