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後場に注目すべき3つのポイント〜政策期待から下値の堅さは引き続き意識される

注目トピックス 市況・概況
20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・政策期待から下値の堅さは引き続き意識される
・ドル・円は110円00銭付近、米6月利上げ期待で底堅い展開
・エイジスは急落、ブラック企業認定で社名公表された初のケース



■政策期待から下値の堅さは引き続き意識される

日経平均は続伸。30.99円高の16677.65円(出来高概算8億9000万株)で前場の取引を終えている。19日の米国市場では、引き続きFOMC議事録を受けた早期利上げ観測が重しとなり、NYダウは3日続落だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の16595円となり、これにさや寄せする格好から売りが先行した。

しかし、きょう開幕するG7財務相会議や来週の伊勢志摩サミットへの期待等により、下値の堅さは意識されやすく、寄り付き直後につけた16548.34円を安値に、その後はプラス圏を回復している。もっとも、上値の重さも意識される中、週末要因もあって方向感は掴みづらく、16650円辺りを中心とした狭いレンジ取引が続いている。

セクターでは繊維、電力ガス、その他製品、水産農林、小売、不動産、ガラス土石がしっかり。半面、ゴム製品、空運、鉄鋼、倉庫運輸、精密機器、卸売が冴えない。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。

日経平均はこれまでのもち合いレンジ内での推移が続いている。米国では追加利上げへの思惑が再燃している一方、国内では財政政策への期待等が根強く、伊勢志摩サミットを控えていることもあり、下値の堅さは引き続き意識されるであろう。反対に、政策等を見極めるまでは積極的な売買は手控えられやすく、16800円処の抵抗は超えられないだろう。

物色としては中小型株やテーマ株にシフトしやすいと考えられる。AIや自動運転、民泊、ドローン、IoT、VR といったテーマ株の一角が動意をみせていることもあり、後場についても個人主体の物色が続くとみられる。週末要因から手控えムードおよび引けにかけてのポジション調整も意識されようが、来週以降の方向性としてはリバウンドを試す展開とみておきたい。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は110円00銭付近、米6月利上げ期待で底堅い展開

20日午前の東京外為市場で、ドル・円は底堅い展開となった。米6月利上げ期待を背景にドル買いフローが継続。

ドル・円は朝方、日本株安を受け109円85銭まで下落したが、日経平均株価の持ち直しとともにドル買いが強まり、一時110円09銭まで切り返した。その後は日経平均のプラス圏推移が続くなか、ドル・円は110円付近でもみあう展開となった。

米6月利上げへの期待などで109円50銭近辺には個人勢や短期筋のドル買い興味が残されており、下値は堅いとみられている。また、ランチタイムの日経平均先物はプラス圏推移となっており、ドルは午後も底堅い値動きが続きそうだ。

ここまでドル・円は109円85銭から110円09銭、ユーロ・ドルは1.1196ドルから1.1210ドル、ユーロ・円は123円06銭から123円29銭で推移した。

12時21分時点のドル・円は110円00銭、ユーロ・円は123円25銭、ポンド・円は160円55銭、豪ドル・円は79円58銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・値上がり122銘柄、値下がり91銘柄、変わらず12銘柄
・菅官房長官「普天間飛行場の移設計画は変わらない」
・ムーディーズ「インドは財政健全化のペースが予想以上なら格上げも」
・エイジス<4659>は急落、ブラック企業認定で社名公表された初のケース
・アルプス<6770>、ドローン向けに振動の影響を受けにくい傾きセンサーを開発


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・G7財務相・中銀総裁会議(仙台、21日まで)


<海外>
・15:00 独・4月生産者物価指数(前年比予想:-3.0%、3月:-3.1%)



<WA>

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