欧米為替見通し:カナダドルを物色か、英国のEU残留をにらんだ動き
[16/06/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、カナダドルなど資源通貨を物色する動きとなりそうだ。英国の欧州連合(EU)残留をメーンシナリオとすると、23日の国民投票直後の欧州通貨やドルの短期的な買いが一服した後は、原油価格の底堅い値動きを背景に資源通貨に買いが集まりやすいとの見方が浮上しているためだ。
英国の国民投票を23日に控え、直近の世論調査では残留支持の離脱支持へのリードが縮小したが、引き続き英国の残留が市場のメーンシナリオ。前日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による上院での議会証言では、7月追加利上げの可能性を高める内容ではなかったものの、年内実施の可能性は残された。このため、残留決定直後はドルや欧州通貨が買い戻されるとの観測に現時点で変わりはなさそうだ。
一方、ドルや欧州通貨の短期的な買い戻しの観測は相場への織り込みが進み、市場関係者は「次」の展開を意識し始めた。このうち、英残留なら原油価格の底堅い値動きが予想されているため、カナダドルや豪ドルなどの資源通貨が注目されやすくなるとの見方が出ている。国民投票前の動きづらいなか、原油価格の動向とともに21時半発表のカナダ・4月小売売上高が予想通り堅調な内容なら、カナダドル買いに振れる可能性はあろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 南ア・5月消費者物価指数(前年比予想:+6.4%、4月:+6.2%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-2.4%)
・21:30 カナダ・4月小売売上高(前月比予想:+0.8%、3月:-1.0%)
・22:00 米・4月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.6%、3月:+0.7%)
・23:00 米・5月中古住宅販売件数(予想:555万戸、4月:545万戸)
・23:00 イエレン米FRB議長が下院証言
・02:00 米財務省7年債入札(280億ドル)
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