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後場に注目すべき3つのポイント〜相対的に出遅れている輸出関連や金融関連が強い

注目トピックス 市況・概況

31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・相対的に出遅れている輸出関連や金融関連が強い
・ドル・円は102円97銭付近、一時103円台回復、日本株の堅調地合い継続で
・トヨタ、信越化学など8社の目標株価変更


■相対的に出遅れている輸出関連や金融関連が強い

日経平均は反発。131.71円高の16857.07円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。円相場が1ドル103円台と円安に振れるなか、シカゴ先物にさや寄せする格好から買いが先行した。ただ、その後は米ADP雇用統計などの発表を控えていることもあり、50円程度の狭いレンジ取引が続いている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が6割近くを占めているほか、規模別指数では大型株指数の強さが目立つ。セクターでは銀行が3%を超える上昇となっているほか、機械、鉱業、ゴム製品、輸送用機器、鉄鋼、証券、空運、電気機器が堅調。半面、小売、医薬品、食料品、金属製品、情報通信が小安い。

日経平均は50円程度の狭いレンジでの取引ではあるが、価格帯別出来高で商いが積み上がっている16600-16800円のレンジ上限での推移となっている。戻り待ちの売り圧力が警戒されやすいところではあるが、米利上げ観測からのドル高・円安傾向が意識されるなか、出遅れ修正に伴う先高期待は強そうである。レンジを明確に上放れてくるようだと、ショートカバーによる押し上げも意識されてくる。

物色の流れとしては大型株中心に、相対的に出遅れている輸出関連や金融関連への修正リバウンドが意識される。また、自動運転車やフィンテック、IoTなどのテーマ株の循環物色も続くと見ておきたい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は102円97銭付近、一時103円台を回復、日本株の堅調地合い継続で

31日午前の東京外為市場では、ドル・円は底堅い値動きとなり、一時103円台を回復した。日経平均株価の堅調地合いを反映した値動き。ドル・円は102円90銭台で寄り付いた後、日経平均が堅調となったことで一時103円23銭まで値を切り上げた。その後、日経平均は伸び悩み、具体的なドル買い材料が提供されなかったため再び102円台後半での推移となった。

ただ、ランチタイムの日経平均先物は堅調を維持しているほか、テクニカル面でも買いシグナルが示されており、日経平均が後場もプラス圏推移を継続すれば、ドルは103付近から大きく下げる展開は想定しにくい。

なお、日銀の布野審議委員は講演で「物価2%に達する時期は17年度中も不確実性が大きい」などと述べたが、為替の値動きへの影響は限定的だったようだ。

ここまでドル・円は102円86銭から103円23銭、ユーロ・円は114円69銭から114円97銭、ユーロ・ドルは1.1136ドルから1.1160ドルで推移した。

12時26分時点のドル・円は102円97銭、ユーロ・円は114円89銭、ポンド・円は134円99銭、豪ドル・円は77円49銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・トヨタ<7203>、信越化学<4063>など8社の目標株価変更

・アエリア<3758>、アバール<6918>などがストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップはファナック<6954>、2位ソフトバンクG<9984>、2銘柄で日経平均を約26円押し上げ

・布野日銀審議委員
「物価2%達する時期は17年度中も、不確実性が大きい」
「3次元の緩和手段を全て動員してしっかり緩和を推進」
「景気は基調として緩やかに拡大していく」
「景気は基調としては緩やかな回復を続けている」


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 布野日銀審議委員会見


<海外>
・15:00 独・7月小売売上高(前月比予想:+0.5%、6月:-0.1%)
・15:00 英・8月全国住宅価格指数(前月比予想:-0.2%、7月:+0.5%)




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