欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米利上げペース鈍化思惑が重石に
[16/09/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。米大統領選における「トランプ・リスク」など警戒感の後退で円売り継続が見込まれるものの、米利上げペース鈍化の思惑でドルには引き続き下方圧力がかかりやすいからだ。
26日(日本時間27日午前)に行われた大統領候補者のテレビ討論会で民主党のクリントン氏が共和党のトランプ氏を破ったことで政治リスクはひとまず後退。また、28日の石油輸出国機構(OPEC)非公式会合での減産合意で当面の原油先安観は後退し、リスク回避の動きが弱まったことで足元は円売りになり、ドルは101円台まで押し上げられている。
ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利見通し下方修正で来年の利上げペース鈍化への思惑からドル売りの流れに変わりはない。今晩21時半発表の米・8月コアPCE価格指数が予想通り+1.7%に上昇しても、FRB目標の+2.0%に到達するのはまだ相当時間がかかりそうである。上昇ペースの遅れを考慮すれば年内利上げも怪しくなるため、ドル買いが強まる地合いにはなりにくい。
このため、ショートカバーによるドル・円の上昇ペースは目先も鈍いだろう。29日には今週の高値100円99銭を上抜けたことでストップロスを巻き込んで上昇し、同日の海外市場では101円後半まで値を切り上げたが、102円手前で跳ね返された。今日の欧米市場でも強いドル買い材料は乏しく、101円前後での取引がになるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・4-6月期GDP確定値(前年比予想:+2.2%、改定値:+2.2%)
・18:00 ユーロ圏・9月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.4%、8月:+0.2%)
・18:00 ユーロ圏・8月失業率(予想:10.0%、7月:10.1%)
・21:00 南ア・8月貿易収支(予想:+16億ランド、7月:+52億ランド)
・21:30 米・8月個人所得(前月比予想:+0.2%、7月:+0.4%)
・21:30 米・8月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.1%、7月:+0.3%)
・21:30 米・8月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.7%、7月:+1.6%)
・22:45 米・9月シカゴ購買部協会景気指数(予想:52.0、8月:51.5)
・23:00 米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:90.0、速報値:89.8)
・02:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演
<WA>
26日(日本時間27日午前)に行われた大統領候補者のテレビ討論会で民主党のクリントン氏が共和党のトランプ氏を破ったことで政治リスクはひとまず後退。また、28日の石油輸出国機構(OPEC)非公式会合での減産合意で当面の原油先安観は後退し、リスク回避の動きが弱まったことで足元は円売りになり、ドルは101円台まで押し上げられている。
ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利見通し下方修正で来年の利上げペース鈍化への思惑からドル売りの流れに変わりはない。今晩21時半発表の米・8月コアPCE価格指数が予想通り+1.7%に上昇しても、FRB目標の+2.0%に到達するのはまだ相当時間がかかりそうである。上昇ペースの遅れを考慮すれば年内利上げも怪しくなるため、ドル買いが強まる地合いにはなりにくい。
このため、ショートカバーによるドル・円の上昇ペースは目先も鈍いだろう。29日には今週の高値100円99銭を上抜けたことでストップロスを巻き込んで上昇し、同日の海外市場では101円後半まで値を切り上げたが、102円手前で跳ね返された。今日の欧米市場でも強いドル買い材料は乏しく、101円前後での取引がになるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・4-6月期GDP確定値(前年比予想:+2.2%、改定値:+2.2%)
・18:00 ユーロ圏・9月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.4%、8月:+0.2%)
・18:00 ユーロ圏・8月失業率(予想:10.0%、7月:10.1%)
・21:00 南ア・8月貿易収支(予想:+16億ランド、7月:+52億ランド)
・21:30 米・8月個人所得(前月比予想:+0.2%、7月:+0.4%)
・21:30 米・8月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.1%、7月:+0.3%)
・21:30 米・8月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.7%、7月:+1.6%)
・22:45 米・9月シカゴ購買部協会景気指数(予想:52.0、8月:51.5)
・23:00 米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:90.0、速報値:89.8)
・02:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演
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