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欧米為替見通し:ドル・円は下値の堅い展開か、米GDP改定値などを材料視

注目トピックス 市況・概況

今日の欧米外為市場では、ドル・円は下値の堅い値動きを予想したい。トランプ
米大統領による議会演説を前に、積極的な売り買いは手控えられる見通しだが、今
晩発表予定の米経済指標が多いなかで、10-12月期GDP改定値の上方修正予想などか
ら、ドル売りは避けられそうだ。

トランプ大統領が米東部時間28日21時(日本時間3月1日11時)に就任後初の議会
演説に臨む。市場では、これまでトランプ氏が主張してきた10年間で5500億ドル-1
兆ドル規模のインフラ投資や、連邦法人税率の35%から15%への引下げなどに言及
するか注目されている。仮に、具体的な内容が示されなければ、米国の株価の下落
や長期金利の低下につながり、ドル売りを強めると材料となりそうだ。

ある市場筋は「内容にはあまり期待していないが、ゼロ解答ではないだろう」との見方を示す。つまり、税制改正はムニューシン米財務長官がインタビューなどで述べているように時間を要するものの、インフラ整備に関しては投資額など明確なビジョンが打ち出されると観測。こうした見方から、足元では極端なドル安は回避されているもよう。ダラス連銀のカプラン総裁による前日の利上げに前向きな見解も、ドルの底堅い値動きを支援しているようだ。

今晩の取引ではトランプ大統領の演説を見極めたいとのムードが広がりやすいなか、米経済指標が目先的に材料となる。10-12月期GDP改定値(22時半)は前期比年率+2.1%と、速報値の+1.9%から上方修正される見通し。また、2月消費者信頼感指数(24時)は2007年以来の高水準が続いており、予想に沿った内容であれば早期追加利上げ観測につながり、限定的ながらドル買いは継続しそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:00 南ア・1月貿易収支(予想:+13億ランド、12月:+120億ランド)
・22:30 米・10-12月期GDP改定値(前期比年率予想:+2.1%、速報値:+1.9%)
・22:30 米・1月卸売在庫(前月比予想:+0.4%、12月:+1.0%)
・23:00 米・12月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+5.40%、
11月:+5.27%)
・23:45 米・2月シカゴ購買部協会景気指数(予想:53.5、1月:50.3)
・24:00 米・2月消費者信頼感指数(予想:111.0、1月:111.8)
・24:00 米・2月リッチモンド連銀製造業指数(予想:10、1月:12)
・04:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(経済見通し)
・05:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演(経済見通し)
・08:45 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(ジョージワシントン大で経済学講義)
・米アトランタ連銀のロックハート総裁が退任
・トランプ米大統領が議会で演説(日本時間3月1日午前11時)




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